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第四章
第九話 知りたいリオン②〜固茹で卵の作り方とマヨネーズの作り方を知る〜宰相閣下の素敵な休日
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どうして公爵様まで厨房に⁉︎
「どうして公爵様まで厨房に?」
全員の思いを誰かがポロリとこぼした。
いけない!奥様もリオン様もいらっしゃるのに!…と、思っていたら…
「どうして父上もちゅーぼー?」
とリオンがキョトンとした顔で言った。ですよね、リオン様!と何人かが頷いている。
しかし、すぐさまリオンはひらめいて言った。
「あ!父上はちゅーぼー見に来るではないです。母上見に来るです。きっとそうです」
リオンが小さく跳ねて言った。
「あら、私?」
「はい。父上は母上大好き大好きで、サンドイッチ作るの知らなくてぜつぼーしてました。だから今日は絶対絶対見るぞの気持ちの父上です」
うん。公爵様が奥様を大好き大好きなのは理解したし、周知だ。その他の意味は今ひとつわからない。だけど…
「父上と母上と、ちゅーぼーです!ステキステキ!初めてのちゅーぼー、わーいな気持ちです!」
だけど…こんなに愛らしく喜んでいるリオン様を見たら、もう理由なんてどうだって良い。むしろ公爵様早くいらして、リオン様をもっと喜ばせて。と妙な幸せテンションになる厨房だった。
そのタイミングでアーネストが厨房に現れた。相変わらず金髪碧眼の美麗さだ。
「良かった、リリィラはまだ始めていなかったな」
リリィラとリオン以外が一斉に頭を下げた。
「ああ、いい。手を止めずに進めなさい。料理長、少し邪魔をする」
「はい」
そう言いながら、料理長はアーネストの手に最近普及し始めた写真機らしきものがあるのを認めた。リリィラやリオンを写真に撮るのだろう。
…あの、お腹を空かせて厨房にこっそりきていた坊っちゃまが奥方やご子息の姿を記録するために厨房に来るとは…料理長は感慨深いものが込み上げていた。それでもしっかりとリオンの質問に一つ一つ答えた。
料理長の答えに一つ一つ驚くリオンは更に次々と質問をしてくる。
「なべは大きさ違うのあるのですね。素材も違うに見えます。なんでですか?レタスは本当に丸いです。でもこの下に葉っぱを全部まとめてる丸いところがあります。これは切った跡ですか?これの先はどんなですか?レタスは植物ですよね。切ってから何日くらいお水なくてだいじょぶですか?あとあと…」
リオン様、そんじょそこらとはレベルの違うなぜなぜ期でしょうか?鍋の素材って、そこなんですね。そして公爵様、パシャって撮ってますね。父親のお顔になってます。
「リオン、その質問の答えは後でまとめて聞きましょうね。そろそろサンドイッチを作らないとお昼に間に合わないわよ」
リリィラが優しく笑って言う。そこにユリアンがやって来た。
「父上、母上。庭に敷物を広げてきました」
ユリアンも厨房を見たことがなく、興味津々で来てしまったようだ。
コーク公爵家全員が厨房に集合…おそらく公爵家の歴史上初めてのことなのでは?
「まぁ、ユリアンまで来たの?」
「実は私も厨房は初めてなので。それに母上がサンドイッチを作るのを見たかったのです」
「いやだわ、ユリアン。私はマヨネーズを混ぜたりレタスを切るくらいよ。味付けは料理長たちがするわ。そうよね?」
リリィラはクイン侯爵家でサンドイッチ作りの手伝いをした話を料理長にした。そして
「それもこちらに輿入れする前の話なの。ねぇ、料理長、私には何ができるかしら?」
と聞いた。料理長はフムフムと考えた後、
「では今日も卵にマヨネーズを混ぜるお手伝いをしていただきましょう」
久しぶりなのだから初歩からが良いという判断だ。もちろんリリィラの下の方で目をキラキラさせているリオンとその隣でやはり目をキラキラさせているユリアンがいることも料理長は理解している。
「リオン様は卵がゆで卵になる時間を計っていてくださいますか?卵を入れて13分です。ユリアン様はマヨネーズを作りますので仕上げのかき混ぜをお願いできますか?」
「はい!」
「はい。ありがとうございます」
リオンは時計と睨めっこ。ユリアンは「マヨネーズってこんな風に作るのですね。火を使わないのは安心です」と腕まくりだ。
マヨネーズはお酢と油と黄身と塩を混ぜて作る。その説明を時計と睨めっこしながら聞いていたリオンが「あれ?」と言った。
「料理長様、料理長様。油はいろんなものと混ざらないって図鑑に教えてもらいました。お酢には混ざるのですか?」
時計から目を離さずに聞く。真面目な良い子だ。
「はい。おっしゃる通り油とお酢だけでは混ざらないのです。ここに黄身を入れることで混ざるようになるのです」
「魔法みたいです。その魔法にお名前ありますか?」
「乳化と言います」
「にゅーか…何かがお手伝いすると油はみんなと仲良しになる…にゅーか…お熱いっぱいで卵は固くなる…お食事作るは魔法がいっぱい…。料理長様、卵13分じゃないとどうなりますか?」
「卵サンドにするためには13分くらい茹でるとしっかり固い卵になります。時間が短いと黄身がゆるい仕上がりになります。それはそれで違う料理に使います。半熟卵などは短い時間で茹でたものですよ」
「私、半熟卵大好きです。卵も工夫で色々できるのですね。ルゼに教えてあげよう。卵…どんな卵でもにゅーかできるのかなぁ。どして黄身なのかなぁ。白身はにゅーかしないのかなぁ。」
リオン様、秀才一族のコーク公爵家の中でもやっぱりなんだか群を抜いてる気がします。料理長はそう思ったが口にはしなかった。
「13分経ちました!」
ゆで卵完成。マヨネーズも完成。料理長がゆで卵を潰し、リリィラにボウルを渡す。ユリアンがマヨネーズをボウルに入れ、リリィラがそれをかき混ぜる。
パシャパシャパシャパシャ!アーネストがあっちからもこっちからも写真を撮る。その度に写真に入り込まないように使用人たちは右へ左へと素早く移動する。素晴らしい連携。
更にユリアンとリオンが言う。
「もう一度マヨネーズを作ってみたいです」
「もう一度卵をゆで卵にするの時間の係をしたいです」
結果卵サンドが山ほど作られた。
「卵サンド、たくさんたくさんできました。今日はみんなもお外で食べるといいの」
リオンが笑顔で言った。
この日の使用人たちの賄い飯はサンドイッチ。アーネストからも「今日はそれぞれ好きな場所で食事をすると良い」とのお達しがあり、いつもは家人の目につかない場所で食事をしていた使用人たちが思い思いの場所で食事をとった。
いつになく活気付いているランチタイムを見て「たまにはこういう風景もいいな」と愛妻と愛息子たちが手伝った卵サンドを頬張りながらアーネストが呟いた。
常日頃、ジゼルが「子どもの言うことに耳を傾けると良い。思いがけない幸運がある」と言っているが、こういうことなんだな、としみじみ思い、休日を堪能する宰相閣下だった。
「どうして公爵様まで厨房に?」
全員の思いを誰かがポロリとこぼした。
いけない!奥様もリオン様もいらっしゃるのに!…と、思っていたら…
「どうして父上もちゅーぼー?」
とリオンがキョトンとした顔で言った。ですよね、リオン様!と何人かが頷いている。
しかし、すぐさまリオンはひらめいて言った。
「あ!父上はちゅーぼー見に来るではないです。母上見に来るです。きっとそうです」
リオンが小さく跳ねて言った。
「あら、私?」
「はい。父上は母上大好き大好きで、サンドイッチ作るの知らなくてぜつぼーしてました。だから今日は絶対絶対見るぞの気持ちの父上です」
うん。公爵様が奥様を大好き大好きなのは理解したし、周知だ。その他の意味は今ひとつわからない。だけど…
「父上と母上と、ちゅーぼーです!ステキステキ!初めてのちゅーぼー、わーいな気持ちです!」
だけど…こんなに愛らしく喜んでいるリオン様を見たら、もう理由なんてどうだって良い。むしろ公爵様早くいらして、リオン様をもっと喜ばせて。と妙な幸せテンションになる厨房だった。
そのタイミングでアーネストが厨房に現れた。相変わらず金髪碧眼の美麗さだ。
「良かった、リリィラはまだ始めていなかったな」
リリィラとリオン以外が一斉に頭を下げた。
「ああ、いい。手を止めずに進めなさい。料理長、少し邪魔をする」
「はい」
そう言いながら、料理長はアーネストの手に最近普及し始めた写真機らしきものがあるのを認めた。リリィラやリオンを写真に撮るのだろう。
…あの、お腹を空かせて厨房にこっそりきていた坊っちゃまが奥方やご子息の姿を記録するために厨房に来るとは…料理長は感慨深いものが込み上げていた。それでもしっかりとリオンの質問に一つ一つ答えた。
料理長の答えに一つ一つ驚くリオンは更に次々と質問をしてくる。
「なべは大きさ違うのあるのですね。素材も違うに見えます。なんでですか?レタスは本当に丸いです。でもこの下に葉っぱを全部まとめてる丸いところがあります。これは切った跡ですか?これの先はどんなですか?レタスは植物ですよね。切ってから何日くらいお水なくてだいじょぶですか?あとあと…」
リオン様、そんじょそこらとはレベルの違うなぜなぜ期でしょうか?鍋の素材って、そこなんですね。そして公爵様、パシャって撮ってますね。父親のお顔になってます。
「リオン、その質問の答えは後でまとめて聞きましょうね。そろそろサンドイッチを作らないとお昼に間に合わないわよ」
リリィラが優しく笑って言う。そこにユリアンがやって来た。
「父上、母上。庭に敷物を広げてきました」
ユリアンも厨房を見たことがなく、興味津々で来てしまったようだ。
コーク公爵家全員が厨房に集合…おそらく公爵家の歴史上初めてのことなのでは?
「まぁ、ユリアンまで来たの?」
「実は私も厨房は初めてなので。それに母上がサンドイッチを作るのを見たかったのです」
「いやだわ、ユリアン。私はマヨネーズを混ぜたりレタスを切るくらいよ。味付けは料理長たちがするわ。そうよね?」
リリィラはクイン侯爵家でサンドイッチ作りの手伝いをした話を料理長にした。そして
「それもこちらに輿入れする前の話なの。ねぇ、料理長、私には何ができるかしら?」
と聞いた。料理長はフムフムと考えた後、
「では今日も卵にマヨネーズを混ぜるお手伝いをしていただきましょう」
久しぶりなのだから初歩からが良いという判断だ。もちろんリリィラの下の方で目をキラキラさせているリオンとその隣でやはり目をキラキラさせているユリアンがいることも料理長は理解している。
「リオン様は卵がゆで卵になる時間を計っていてくださいますか?卵を入れて13分です。ユリアン様はマヨネーズを作りますので仕上げのかき混ぜをお願いできますか?」
「はい!」
「はい。ありがとうございます」
リオンは時計と睨めっこ。ユリアンは「マヨネーズってこんな風に作るのですね。火を使わないのは安心です」と腕まくりだ。
マヨネーズはお酢と油と黄身と塩を混ぜて作る。その説明を時計と睨めっこしながら聞いていたリオンが「あれ?」と言った。
「料理長様、料理長様。油はいろんなものと混ざらないって図鑑に教えてもらいました。お酢には混ざるのですか?」
時計から目を離さずに聞く。真面目な良い子だ。
「はい。おっしゃる通り油とお酢だけでは混ざらないのです。ここに黄身を入れることで混ざるようになるのです」
「魔法みたいです。その魔法にお名前ありますか?」
「乳化と言います」
「にゅーか…何かがお手伝いすると油はみんなと仲良しになる…にゅーか…お熱いっぱいで卵は固くなる…お食事作るは魔法がいっぱい…。料理長様、卵13分じゃないとどうなりますか?」
「卵サンドにするためには13分くらい茹でるとしっかり固い卵になります。時間が短いと黄身がゆるい仕上がりになります。それはそれで違う料理に使います。半熟卵などは短い時間で茹でたものですよ」
「私、半熟卵大好きです。卵も工夫で色々できるのですね。ルゼに教えてあげよう。卵…どんな卵でもにゅーかできるのかなぁ。どして黄身なのかなぁ。白身はにゅーかしないのかなぁ。」
リオン様、秀才一族のコーク公爵家の中でもやっぱりなんだか群を抜いてる気がします。料理長はそう思ったが口にはしなかった。
「13分経ちました!」
ゆで卵完成。マヨネーズも完成。料理長がゆで卵を潰し、リリィラにボウルを渡す。ユリアンがマヨネーズをボウルに入れ、リリィラがそれをかき混ぜる。
パシャパシャパシャパシャ!アーネストがあっちからもこっちからも写真を撮る。その度に写真に入り込まないように使用人たちは右へ左へと素早く移動する。素晴らしい連携。
更にユリアンとリオンが言う。
「もう一度マヨネーズを作ってみたいです」
「もう一度卵をゆで卵にするの時間の係をしたいです」
結果卵サンドが山ほど作られた。
「卵サンド、たくさんたくさんできました。今日はみんなもお外で食べるといいの」
リオンが笑顔で言った。
この日の使用人たちの賄い飯はサンドイッチ。アーネストからも「今日はそれぞれ好きな場所で食事をすると良い」とのお達しがあり、いつもは家人の目につかない場所で食事をしていた使用人たちが思い思いの場所で食事をとった。
いつになく活気付いているランチタイムを見て「たまにはこういう風景もいいな」と愛妻と愛息子たちが手伝った卵サンドを頬張りながらアーネストが呟いた。
常日頃、ジゼルが「子どもの言うことに耳を傾けると良い。思いがけない幸運がある」と言っているが、こういうことなんだな、としみじみ思い、休日を堪能する宰相閣下だった。
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