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第二章
第六話 マード王国、何かと加速中〜夢の写真機登場。各方面の愛好家の皆様歓喜〜
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マード王国が何かと加速し始めた。
国が莫大な投資額で国中の技術職を援助しだした。
そのため今まで材料が高価で入手困難とか、実験助手が雇えないなど予算の都合で頓挫していた様々な研究が「予算がある!」の一点で次々と問題解決したことで技術者が諦めかけていた「自分の夢」を形にできるとばかりに盛り上がり、一気に国の技術力が上がり、その技術を商品化したり、学びたい人のために有料講座を開いたり、それを更に次の技術に展開させたりと技術文化が急速に開花したのだ。
もちろん国もただ投資しただけで終わらせたわけではない。国による投資の結果で得られた新しい技術は国への登録を義務化し、その技術を第三者が利用する時は一定額を支払うこと、さらにそれで商品化した場合は売り上げの一部を納めることとした。納められた金の8割から9割は技術者に、残りは国に渡る形にすることで商人も技術者も国も潤う結果となった。
問い。なぜこんな急展開に?
答え。それは国王が王妃を溺愛していたから。
王妃マディの「宮廷画家もう少し増やせないかしら。それから個人書記官も。
…姿もそのまま瞬間を撮れる写真機があれば…声もそのまま残せる機械があると嬉しいわね」と言う言葉を聴き、王妃の願いを叶えたい。と。いや、それよりもそれがあれば王妃の日常の姿と声が残せる!と王自身が切望したからだ。
王妃は王妃で残したい人物がいた。それは我が子マグヌスとヴァジュラ、そして可愛い甥たちだ。
今、その者たちが目の前にいる。
「おうひさま、まぐにゅしゅおうじさま、りろん・こーくが、ごあいさちゅもうしあげます」
「おうししゃま、まぐゆしゅしゃま、るじぇる・くいんでしゅ」ぺこり。
今日はクイン家の末弟アロンもいる。
アロンはヴァジュラよりひと月ほど後に生まれたクイン家の第四子、三男にあたる。
兄のリゼルがマグヌスの側近候補であるため、アロンもヴァジュラの側近候補として有力ということでの内々の初顔合わせだ。…というたてまえの元、座位が取れるようになったヴァジュラの周りにマグヌスや甥たちを並べて記録を残したいという王妃の裏テーマがあった。
室内には宮廷画家二人の他、書記一人、写真家二人、録音家一人も居た。もちろんそれぞれの侍女や従者や護衛たちも居る。
来客はユリアン兄弟、クイン家の男児三人とその母シャロン・クイン侯爵夫人だ。
今日のリオンとルゼルはお揃いの白いブラウスに色違いのブローチをつけている。
「おんなじだねっ」
と、リオンがにこやかにルゼルに言うと、
「おんなじね、おんなじね」
と、ルゼルがやはりにこやかに返す。そしてなんとなく二人で跳ねる。
「二人ともお行儀良くね」と言うシャロン・クイン侯爵夫人も「あら、かまわないわよ」と言う王妃マディも二人を見て柔らかく笑っている。王妃マディと侯爵夫人シャロンは学園時代の同級生で気心が知れた仲だ。
早くも画家の手や写真家の指が動く。
部屋全体にふんわりした雰囲気が流れる中、賢いユリアンがすぐさまマグヌスに質問する。
「殿下、あれは写真機のように見えますけど、えっと…動いていても撮れるのですか?」
写真機は50年ほど前に発明されたものだが初期のものは数時間もかけて対象物を写り込ませる仕組みのもので、そこから幾度も改良され今では30分ほどで写り込ませることができるようになった。だが30分静止したものでないと写せないため動くペットや子どもはとても写せるものでなく、世の動物愛好家や我が子を愛する親たちはがゆい思いをしていた。(それから妻を溺愛する愛妻家も)
それがこの度の技術者支援事業であっという間に瞬間を撮れる物へと大進化したのだ。
「うん。なんか今までのカンコウバン?とかじゃなくて、別のやり方でフィルム?に絵を残す技術が開発されたんだ。市場にもすぐに出まわるようになるはずだ」
と、マグヌス。ついでに録音機の開発についても説明。
「まだザーザーいう音も入るし、ところどころ切れるから直していかないといけないらしいけどね」
これは試し録音の時に立ち会ったのでよく知っている。
母王妃に「何か歌ってちょうだいマグヌス」と言われた。
国家プロジェクトの前では王妃の頼みは命令だ。…歌った。大人たちはにこにこしていたが…。
驚いたのは再生された自分の声が変なのだ。全く自分の声ではない。だが、周りの者はマグヌスの声に違いないと言うし、母王妃も「可愛いマグの声…」と、うっとりしていたし…とても不思議な体験だった。
「動いていても写真になるのですか?」
「うん、なる」
こちらは父王が撮らせた母王妃の写真で確認済みだ。
今までの母王妃の写真は30分かけて動かずにいる姿を撮ったものだったが、父王から見せられた新しい写真機の写真は母王妃が花を抱えて廊下を歩いていたり、庭を散策したりするなどどれも微笑み楽しそうないかにも自然な姿が写し出されていた。
父王は自分が公務中の母王妃の様子を知りたかったらしい。…ちょっと愛が深すぎて怖い。
そんなことを思いながらマグヌスとユリアンが話をしていると、リオンがユリアンを呼んだ。
「兄ゆえ!ゔぁじゅらさま、おっきいでしゅ!」
ベビーベッドの中にどっかり座っているヴァジュラは新生児から乳児を一足飛びして幼児の顔になっていた。大きさも2歳違うリオンとさほど変わらなく見える。リオンは紫の瞳をキラキラさせて「ねっ、ねっ」とユリアンに同意を求めている。
「はわぁ」ルゼルはヴァジュラの成長ぶりに感嘆の声だ。「ゔぁじゅらしゃま、かっこい」と呟いている。
当のヴァジュラは黒く大きな瞳をカッと見開き「あぶぅ」と言っている。声は赤子らしく可愛い。
それを見るやリオンが、
「はい、ゔぁじゅらさま、とりましゅよ~。ぱしゃり」
と、写真家の真似をして両手で四角をつくり言った。写真機を覗くための片目をつぶる真似もしているが、どうしても両目をつぶってしまうところがまた可愛らしい。
それを見てルゼルも真似る。
「りろん~、ぱしゃり」
「兄ゆえも、ぱしゃり」
2人がキャッキャ言いながらぱしゃりぱしゃりしている。
リゼルが「アニューレも撮って」とルゼルにおねだりする様子を見せると「あにゅーれ、ゆりあんしゃま」と二人並ぶように小さな手でおいでおいでをする。「私もいいか?」とマグヌスもそこに笑って入る。「はい。おうじしゃまぁ」とルゼルが手招きする。
室内には可愛いが溢れていた。
王妃も侯爵夫人も扇を忘れて微笑んでいた。
もちろん写真家たちも大忙しだった。
その日の写真のベストショットはお座りヴァジュラを支えて座るマグヌスの脇にアロンを支えて座るルゼル、その後ろにリゼル。反対側にぬいぐるみを抱えて座るリオンとその後ろのユリアンという一枚だった。
写真機はその後量産され、個人の記録以外にも地方の災害状況など迅速に事実の把握が必要な場面で非常に役立つものとなったほか新聞などにも挿絵に代わって多用されるようになりより伝わりやすい情報ツールとなった。
また、その新聞に載る王室情報で王族や上位貴族の写真が使われ、時々その端に美しい幼児たちが写り込むことがあり、それが発行部数を伸ばした。話題になるその記事を読みたいと文字に対する興味も増して識字率が国全体で少しずつ上がってきた。
そんな小さな変化を始めたマード王国は近隣諸国から「なんかマード王国がすごいことになってきたらしい」と囁かれるようになってきていた。
国が莫大な投資額で国中の技術職を援助しだした。
そのため今まで材料が高価で入手困難とか、実験助手が雇えないなど予算の都合で頓挫していた様々な研究が「予算がある!」の一点で次々と問題解決したことで技術者が諦めかけていた「自分の夢」を形にできるとばかりに盛り上がり、一気に国の技術力が上がり、その技術を商品化したり、学びたい人のために有料講座を開いたり、それを更に次の技術に展開させたりと技術文化が急速に開花したのだ。
もちろん国もただ投資しただけで終わらせたわけではない。国による投資の結果で得られた新しい技術は国への登録を義務化し、その技術を第三者が利用する時は一定額を支払うこと、さらにそれで商品化した場合は売り上げの一部を納めることとした。納められた金の8割から9割は技術者に、残りは国に渡る形にすることで商人も技術者も国も潤う結果となった。
問い。なぜこんな急展開に?
答え。それは国王が王妃を溺愛していたから。
王妃マディの「宮廷画家もう少し増やせないかしら。それから個人書記官も。
…姿もそのまま瞬間を撮れる写真機があれば…声もそのまま残せる機械があると嬉しいわね」と言う言葉を聴き、王妃の願いを叶えたい。と。いや、それよりもそれがあれば王妃の日常の姿と声が残せる!と王自身が切望したからだ。
王妃は王妃で残したい人物がいた。それは我が子マグヌスとヴァジュラ、そして可愛い甥たちだ。
今、その者たちが目の前にいる。
「おうひさま、まぐにゅしゅおうじさま、りろん・こーくが、ごあいさちゅもうしあげます」
「おうししゃま、まぐゆしゅしゃま、るじぇる・くいんでしゅ」ぺこり。
今日はクイン家の末弟アロンもいる。
アロンはヴァジュラよりひと月ほど後に生まれたクイン家の第四子、三男にあたる。
兄のリゼルがマグヌスの側近候補であるため、アロンもヴァジュラの側近候補として有力ということでの内々の初顔合わせだ。…というたてまえの元、座位が取れるようになったヴァジュラの周りにマグヌスや甥たちを並べて記録を残したいという王妃の裏テーマがあった。
室内には宮廷画家二人の他、書記一人、写真家二人、録音家一人も居た。もちろんそれぞれの侍女や従者や護衛たちも居る。
来客はユリアン兄弟、クイン家の男児三人とその母シャロン・クイン侯爵夫人だ。
今日のリオンとルゼルはお揃いの白いブラウスに色違いのブローチをつけている。
「おんなじだねっ」
と、リオンがにこやかにルゼルに言うと、
「おんなじね、おんなじね」
と、ルゼルがやはりにこやかに返す。そしてなんとなく二人で跳ねる。
「二人ともお行儀良くね」と言うシャロン・クイン侯爵夫人も「あら、かまわないわよ」と言う王妃マディも二人を見て柔らかく笑っている。王妃マディと侯爵夫人シャロンは学園時代の同級生で気心が知れた仲だ。
早くも画家の手や写真家の指が動く。
部屋全体にふんわりした雰囲気が流れる中、賢いユリアンがすぐさまマグヌスに質問する。
「殿下、あれは写真機のように見えますけど、えっと…動いていても撮れるのですか?」
写真機は50年ほど前に発明されたものだが初期のものは数時間もかけて対象物を写り込ませる仕組みのもので、そこから幾度も改良され今では30分ほどで写り込ませることができるようになった。だが30分静止したものでないと写せないため動くペットや子どもはとても写せるものでなく、世の動物愛好家や我が子を愛する親たちはがゆい思いをしていた。(それから妻を溺愛する愛妻家も)
それがこの度の技術者支援事業であっという間に瞬間を撮れる物へと大進化したのだ。
「うん。なんか今までのカンコウバン?とかじゃなくて、別のやり方でフィルム?に絵を残す技術が開発されたんだ。市場にもすぐに出まわるようになるはずだ」
と、マグヌス。ついでに録音機の開発についても説明。
「まだザーザーいう音も入るし、ところどころ切れるから直していかないといけないらしいけどね」
これは試し録音の時に立ち会ったのでよく知っている。
母王妃に「何か歌ってちょうだいマグヌス」と言われた。
国家プロジェクトの前では王妃の頼みは命令だ。…歌った。大人たちはにこにこしていたが…。
驚いたのは再生された自分の声が変なのだ。全く自分の声ではない。だが、周りの者はマグヌスの声に違いないと言うし、母王妃も「可愛いマグの声…」と、うっとりしていたし…とても不思議な体験だった。
「動いていても写真になるのですか?」
「うん、なる」
こちらは父王が撮らせた母王妃の写真で確認済みだ。
今までの母王妃の写真は30分かけて動かずにいる姿を撮ったものだったが、父王から見せられた新しい写真機の写真は母王妃が花を抱えて廊下を歩いていたり、庭を散策したりするなどどれも微笑み楽しそうないかにも自然な姿が写し出されていた。
父王は自分が公務中の母王妃の様子を知りたかったらしい。…ちょっと愛が深すぎて怖い。
そんなことを思いながらマグヌスとユリアンが話をしていると、リオンがユリアンを呼んだ。
「兄ゆえ!ゔぁじゅらさま、おっきいでしゅ!」
ベビーベッドの中にどっかり座っているヴァジュラは新生児から乳児を一足飛びして幼児の顔になっていた。大きさも2歳違うリオンとさほど変わらなく見える。リオンは紫の瞳をキラキラさせて「ねっ、ねっ」とユリアンに同意を求めている。
「はわぁ」ルゼルはヴァジュラの成長ぶりに感嘆の声だ。「ゔぁじゅらしゃま、かっこい」と呟いている。
当のヴァジュラは黒く大きな瞳をカッと見開き「あぶぅ」と言っている。声は赤子らしく可愛い。
それを見るやリオンが、
「はい、ゔぁじゅらさま、とりましゅよ~。ぱしゃり」
と、写真家の真似をして両手で四角をつくり言った。写真機を覗くための片目をつぶる真似もしているが、どうしても両目をつぶってしまうところがまた可愛らしい。
それを見てルゼルも真似る。
「りろん~、ぱしゃり」
「兄ゆえも、ぱしゃり」
2人がキャッキャ言いながらぱしゃりぱしゃりしている。
リゼルが「アニューレも撮って」とルゼルにおねだりする様子を見せると「あにゅーれ、ゆりあんしゃま」と二人並ぶように小さな手でおいでおいでをする。「私もいいか?」とマグヌスもそこに笑って入る。「はい。おうじしゃまぁ」とルゼルが手招きする。
室内には可愛いが溢れていた。
王妃も侯爵夫人も扇を忘れて微笑んでいた。
もちろん写真家たちも大忙しだった。
その日の写真のベストショットはお座りヴァジュラを支えて座るマグヌスの脇にアロンを支えて座るルゼル、その後ろにリゼル。反対側にぬいぐるみを抱えて座るリオンとその後ろのユリアンという一枚だった。
写真機はその後量産され、個人の記録以外にも地方の災害状況など迅速に事実の把握が必要な場面で非常に役立つものとなったほか新聞などにも挿絵に代わって多用されるようになりより伝わりやすい情報ツールとなった。
また、その新聞に載る王室情報で王族や上位貴族の写真が使われ、時々その端に美しい幼児たちが写り込むことがあり、それが発行部数を伸ばした。話題になるその記事を読みたいと文字に対する興味も増して識字率が国全体で少しずつ上がってきた。
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