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出逢い
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薄暗い部屋で、肩上長さの艶やかな黒髪をした少女はベッドに座り手に本を持っていた。腰まで布団をかけ、小花柄のワンピースであるパジャマを着ていた。
――突如、部屋の明かりが点く。
誰もスイッチを押していないのにだ。
これも言わずもがな、蛇珀の力であった。
電気がとした煌々
「……鈴の、音?」
少女は目を瞑ったままそう口にした。
「へえ、この音が聞こえるなんて、お前相当耳がいいんだな。どうだ、驚いただろ。蛇がしゃべってるんだぜ、しかも白い蛇だ、見たことねえだろ!」
蛇珀が息巻いてそう言っても、少女はまだ目を閉じたまま不思議そうに辺りを見回しているだけだった。
「って反応薄いな、おい……ん?」
蛇珀は少女が持っていた本に凸凹した点が打たれていることに気がつくと、その様子に納得した。
「なんだ、お前目が見えねえのか。そりゃあ驚きようがねえ、悪かったな」
そう言うと蛇珀はたちまち人の姿に戻り、白銀色の鋭い爪をした右手を少女の目に翳した。
その掌から滲み溢れる白銀色の輝き。それは少女に温もりとして伝わり、その手が離された時には、彼女の目には明かりが宿っていた。
――突如、部屋の明かりが点く。
誰もスイッチを押していないのにだ。
これも言わずもがな、蛇珀の力であった。
電気がとした煌々
「……鈴の、音?」
少女は目を瞑ったままそう口にした。
「へえ、この音が聞こえるなんて、お前相当耳がいいんだな。どうだ、驚いただろ。蛇がしゃべってるんだぜ、しかも白い蛇だ、見たことねえだろ!」
蛇珀が息巻いてそう言っても、少女はまだ目を閉じたまま不思議そうに辺りを見回しているだけだった。
「って反応薄いな、おい……ん?」
蛇珀は少女が持っていた本に凸凹した点が打たれていることに気がつくと、その様子に納得した。
「なんだ、お前目が見えねえのか。そりゃあ驚きようがねえ、悪かったな」
そう言うと蛇珀はたちまち人の姿に戻り、白銀色の鋭い爪をした右手を少女の目に翳した。
その掌から滲み溢れる白銀色の輝き。それは少女に温もりとして伝わり、その手が離された時には、彼女の目には明かりが宿っていた。
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