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第六章、金色の庭を越えて。
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何度も連絡先を、写真も、消そうとした。
もらったぬいぐるみや授業中にやり取りした手紙も、捨てようとした。
でも、できなかった。
あゆらは志鬼を信じていた。
人生で最も輝いていたあの半年間、志鬼は毎日のようにあゆらにしつこいほど愛情を注いだ。
あの情熱がその場凌ぎだとはどうしても思えず、いつかまた突然目の前に現れるのではと、期待を捨てきれずにいた。
その時、なんとなくかけていたテレビからあるニュースが流れた。
『指定暴力団、野間口組の幹部が抗争で死傷し』
「――志鬼っ……!?」
あゆらは咄嗟に画面にかぶりついた。
しかし、そこに表示されたのは知った名前ではなかった。
「よ、よかっ、た……」
あゆらは安堵の息を漏らすと同時に、改めて自分の気持ちを思い知らされ、ハッとした。
「そう……私、こんなに離れても、こんなに時間が経っても、志鬼、なのね」
あゆらはついに、根を上げた。
もう、我慢の限界だった。
強く握りしめた手を、勢いよく天に振り上げた。
「……よーし! こうなったらもう、私から会いに行ってやるわ! 私のこと、忘れてたりしたら……ほ、他に女の人作ってたりしたら、許さないんだからね!」
あゆらは知らなかった。そう意思を固めた今日という日が、志鬼が言っていたちょうど“五年後”だったということを。
――ピンポーン
もらったぬいぐるみや授業中にやり取りした手紙も、捨てようとした。
でも、できなかった。
あゆらは志鬼を信じていた。
人生で最も輝いていたあの半年間、志鬼は毎日のようにあゆらにしつこいほど愛情を注いだ。
あの情熱がその場凌ぎだとはどうしても思えず、いつかまた突然目の前に現れるのではと、期待を捨てきれずにいた。
その時、なんとなくかけていたテレビからあるニュースが流れた。
『指定暴力団、野間口組の幹部が抗争で死傷し』
「――志鬼っ……!?」
あゆらは咄嗟に画面にかぶりついた。
しかし、そこに表示されたのは知った名前ではなかった。
「よ、よかっ、た……」
あゆらは安堵の息を漏らすと同時に、改めて自分の気持ちを思い知らされ、ハッとした。
「そう……私、こんなに離れても、こんなに時間が経っても、志鬼、なのね」
あゆらはついに、根を上げた。
もう、我慢の限界だった。
強く握りしめた手を、勢いよく天に振り上げた。
「……よーし! こうなったらもう、私から会いに行ってやるわ! 私のこと、忘れてたりしたら……ほ、他に女の人作ってたりしたら、許さないんだからね!」
あゆらは知らなかった。そう意思を固めた今日という日が、志鬼が言っていたちょうど“五年後”だったということを。
――ピンポーン
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