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第五章、真実と情熱
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「……ちょっともできないん?」
「ううん、実は少しならしていいんだけど、お母さんが僕をこんな身体に生んだことに罪悪感があるみたいで、体育は全部休めって言うから……って重いよねこんな話! 初めて話したのにごめんね!」
「なら無理ない範囲でやったらええやん。玉転がしくらいなら付き合ったるで」
「――エエッ!? ほ、ほんとに!?」
「それだけでかい声出せてたら大丈夫やろ」
ケラケラ笑う志鬼に、優介は嬉しくなり喜んで約束を取りつけた。
それから二人は急速に仲良くなった。
公園でキャッチボールやサッカーめいたことをしたり、買い食いしたり、志鬼が優介に無理矢理エッチな動画を見せて爆笑したり、男子中学生がするようなくだらない遊びを一通りした。
志鬼は取り巻きを拒絶し、不良とつるまなくなった。
身体の弱い優介はすぐ疲れたり気遣ってやらなければいけないことも多かったが、面倒だとは思わなかった。
単純に、優介といるのが楽しかった。
初めて本当の友人ができた気がした。
「志鬼って名前、かっこいいよね」
「はあ? お前頭大丈夫か?」
「いや、名前自体がっていうより、その字に負けない志鬼がかっこいいっていうか。普通鬼って漢字が入ってたら驚くけど、志鬼を見たら、ああ、似合うなってなるもん。優しくて強い鬼なんてさ、最高じゃない」
「……アホ言いよる」
「志鬼より成績はいいよ」
「うるさいな」
照れくさかったが、嬉しかった。
優介がいればこの名前も、力が強いことも、身体が大きなことも、悪くないと思えた。
――しかし、そんな穏やかな日は長くは続かなかった。
「ううん、実は少しならしていいんだけど、お母さんが僕をこんな身体に生んだことに罪悪感があるみたいで、体育は全部休めって言うから……って重いよねこんな話! 初めて話したのにごめんね!」
「なら無理ない範囲でやったらええやん。玉転がしくらいなら付き合ったるで」
「――エエッ!? ほ、ほんとに!?」
「それだけでかい声出せてたら大丈夫やろ」
ケラケラ笑う志鬼に、優介は嬉しくなり喜んで約束を取りつけた。
それから二人は急速に仲良くなった。
公園でキャッチボールやサッカーめいたことをしたり、買い食いしたり、志鬼が優介に無理矢理エッチな動画を見せて爆笑したり、男子中学生がするようなくだらない遊びを一通りした。
志鬼は取り巻きを拒絶し、不良とつるまなくなった。
身体の弱い優介はすぐ疲れたり気遣ってやらなければいけないことも多かったが、面倒だとは思わなかった。
単純に、優介といるのが楽しかった。
初めて本当の友人ができた気がした。
「志鬼って名前、かっこいいよね」
「はあ? お前頭大丈夫か?」
「いや、名前自体がっていうより、その字に負けない志鬼がかっこいいっていうか。普通鬼って漢字が入ってたら驚くけど、志鬼を見たら、ああ、似合うなってなるもん。優しくて強い鬼なんてさ、最高じゃない」
「……アホ言いよる」
「志鬼より成績はいいよ」
「うるさいな」
照れくさかったが、嬉しかった。
優介がいればこの名前も、力が強いことも、身体が大きなことも、悪くないと思えた。
――しかし、そんな穏やかな日は長くは続かなかった。
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