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白昼の衝撃
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「ここは猫宮の気持ちでできているからな。時間もあってないようなものだ。無の世界、といった方が正しい」
「え……でも、営業時間は」
「それは猫宮が人間世界に合わせたもの。朝も晩も、奴の自由だ。この空間は我々十二支を決めた神が与えたものだが、中身を作ったのは猫宮自身だからな」
浮世離れした場所だとは思っていたけれど、猫宮さんの精神世界だったなんて。
それならここで食べたものが身にならないのも、時間を消費しないのも頷ける。
「宮さんが決めた閉店時間は、俺たち十二支は適当に使っていいって、自由にさせてもらってるんだ!」
「人間がいないから静かで読書や練習も進むというのに」
秀馬さんは、はぁ、と小さくため息をつくとテーブルの上に本を置く。その背表紙には『音楽の理論』と書いてあった。
私たち人間が通常入れない状態でも、彼らは訪問できるのだ。
そう言えばこの店で人間の客が見えなかった時も、彼らの姿はそのまま見えた。
猫宮さんと同じく、神様に目をかけてもらった特別な存在だからだろうか。私たち人間とは違う道理を生きているように感じた。
「えーっと、千鶴さんだっけ? 俺は戌年の犬斗で、中学生兼ミーチューバー。こっちの無愛想なのが午年の秀馬で、バイオリニストやってんの」
以前、藤本さんと笹原くんが話題にしていた動画キング。この点に関しては、ようやく答え合わせができたとスッキリ受け止める自分がいた。
「え……でも、営業時間は」
「それは猫宮が人間世界に合わせたもの。朝も晩も、奴の自由だ。この空間は我々十二支を決めた神が与えたものだが、中身を作ったのは猫宮自身だからな」
浮世離れした場所だとは思っていたけれど、猫宮さんの精神世界だったなんて。
それならここで食べたものが身にならないのも、時間を消費しないのも頷ける。
「宮さんが決めた閉店時間は、俺たち十二支は適当に使っていいって、自由にさせてもらってるんだ!」
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秀馬さんは、はぁ、と小さくため息をつくとテーブルの上に本を置く。その背表紙には『音楽の理論』と書いてあった。
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そう言えばこの店で人間の客が見えなかった時も、彼らの姿はそのまま見えた。
猫宮さんと同じく、神様に目をかけてもらった特別な存在だからだろうか。私たち人間とは違う道理を生きているように感じた。
「えーっと、千鶴さんだっけ? 俺は戌年の犬斗で、中学生兼ミーチューバー。こっちの無愛想なのが午年の秀馬で、バイオリニストやってんの」
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