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奇妙な仲間たち

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「あ、あわわ、あああの、猫宮さん、大丈夫ですかっ、け、警察を」

 いろいろ聞きたいことはあるけれど、とにかくこの場を収めようとして悪い人を捕まえる職業を出す。
 冷静になればこんな不思議空間に俗世間の規律や制裁が及ぶはずがないとわかるのだが。
 
「ああ、彼なら問題ないよ」

 青い顔をする私に対し、猫宮さんは実に余裕だった。

「タメ口は十回以上来た常連限定じゃなかったのかよ!!」
「ひぃっ、え……?」

 ついに椅子から立ち上がった彼に反射的に身を引いた私だったが、落ち着いて内容を振り返ってみて固く閉ざした瞼を持ち上げた。
 ――今、なんて言った?

「あー、そう言われてみればそんな時期もあったっけ?」
「他人事みたいに言うんじゃねぇ! てめえが決めたことだろうが!」
「えー、でももうけっこう前の話だし、忘れちゃったなぁ」
「てめえは昔っからそうやってへらへらへらへら適当にしやがって!」

 私の横まで来てカウンター越しに怒鳴る虎柄の彼、と、それにまったく動じず綺麗な姿勢のまま対応する猫の彼。
 間近の二人を交互に見上げながら、話の流れを整理してみる。
 つまり、昔の決め事を猫宮さんが守っていなかったから、虎柄の彼がいい加減なことをするな、と指摘したわけか。
 そっか。猫宮さんが初めて会った時より気安く感じたのは、丁寧体を取り払った話し方をしているからだ。
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