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あやかしの世界に行ってみましょう。
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「それでも、何もしないよりはいいと思うわ、眠りの巫女である私が行けばできることもあるかもしれないし。やってみなくちゃわからないもの」
夢穂の熱意を、影雪も傍らでしっかりと聞いていた。
その原動力がどこから来るのか、知りたいものだと思った。
「影雪も協力してよね? あなたの世界のことなんだから」
突然話を振られた影雪は、夢穂の勢いに思わず頷いた。
自分以外の誰かのこと、ましてや世界などという広範囲に渡ってのこと、今まで考えたこともなかった影雪はいまいち事の重大さをわかっていなかった。
「しかし私は一緒には行けませんよ、空間が不安定な状態でここを空けるのは不安ですし、寺社を閉めるわけにも行きませんしね。私の責務はこの世界を守ることですから」
「うん……わかってる」
夢穂もバカではないので、それくらいのことは予測していた。
業華と離れることに不安がないと言えば嘘になるが、それ以上に駆り立てられる何かに突き動かされていた。
「ようし、そうと決まれば明日の朝に出発よ、ちょうど明日から夏休みだし、ナイスタイミングね」
「遠足に行くのではありませんから、もう少し気を引きしめてくださいよ」
「わかってる」と元気よく答える夢穂と、その背後に大人しく控える影雪を見て、業華はふー、と細く息を吐いた。
夢穂の熱意を、影雪も傍らでしっかりと聞いていた。
その原動力がどこから来るのか、知りたいものだと思った。
「影雪も協力してよね? あなたの世界のことなんだから」
突然話を振られた影雪は、夢穂の勢いに思わず頷いた。
自分以外の誰かのこと、ましてや世界などという広範囲に渡ってのこと、今まで考えたこともなかった影雪はいまいち事の重大さをわかっていなかった。
「しかし私は一緒には行けませんよ、空間が不安定な状態でここを空けるのは不安ですし、寺社を閉めるわけにも行きませんしね。私の責務はこの世界を守ることですから」
「うん……わかってる」
夢穂もバカではないので、それくらいのことは予測していた。
業華と離れることに不安がないと言えば嘘になるが、それ以上に駆り立てられる何かに突き動かされていた。
「ようし、そうと決まれば明日の朝に出発よ、ちょうど明日から夏休みだし、ナイスタイミングね」
「遠足に行くのではありませんから、もう少し気を引きしめてくださいよ」
「わかってる」と元気よく答える夢穂と、その背後に大人しく控える影雪を見て、業華はふー、と細く息を吐いた。
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