オサキ怪異相談所

てくす

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第一章

第八話 おにごっこ

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命:『みことの名の下に、めいを下し、いのちを与える
  さぁ、物語を創れ、意味を与えろ
  この世は全て、掌の上で踊り出す』



オサキ怪異相談所 おにごっこ




四月一日:あっははははは!いやぁ、傑作や!
     コトリバコ八種セット、売れるでぇ!
     ………あー、水子が足りないな……狩るか

梵:……なんだ、居たのか…まがり

四月一日:あー、ちゃうちゃう
     今は四月一日わたぬきって名乗ってまんねん

梵:……四月一日?……あぁ、ソレか
  ……あと、その喋り方…なんなんだ?

四月一日:えぇ!?忘れてしもたん!?
     ワイは関西人やでぇ~~

梵:……巫山戯ふざけているのか?

四月一日:はぁ~、ノリ悪っ!
     これだからオッサンはあかんねん

梵:……なんだと?

四月一日:頭固固人間あたまかたかたにんげんは、去ねや

梵:……女ばかりを狙うガキに
  何を言われても関係ない……か

四月一日:……アンタ、怪異を解ってないな?
     なぁ~んで、昔からこの手の話は、女が多いと思っとるん?
     穢れとるからや、汚いんや
     そう思われてきたし、そう扱われてきたんや
     男尊女卑ちゃうで?今がおかしいだけや

梵:……今が正常だろう、何を言っている

四月一日:あーあ、頭固いし阿呆もかよ
     俺たちは何だ?人間か?
     こっちの世界に足突っ込んどるやろ
     見てみろよ、自分の足をさ
     良い人ぶってんのも大概にしとけよ、そよぎ
     はっ!それともあれかい、お前のぼんは、凡人の凡やったか?あははは!

梵:下衆が

四月一日:あー、まだあったわ
     さっきガキ言うたな?
     ガキばっかり狙とるお前に言われたないわ
     この、ペドフィリア

梵:殺すぞ

四月一日:やってみーや、異常性癖オッサン

梵:……"石は流れる、木の葉は沈む
  牛はいななき 馬ゆる"

四月一日:はっ!マジでやるってのか?
     ええで、覚悟せぇよ?容赦はしな…

命:(遮り)何をしている

梵:……うっ…

四月一日:…なんやねん、良いところやったろ?

命:殺し合いを見ていろと?四月一日

四月一日:あれぇ?名前変えたこと言ったかな?俺

命:馬鹿にするな
  私は見ている

梵:すみませんでした!許してください!みこと様!

命:ふん、頭を上げろ梵
  別に怒ってない

梵:は、はい……

四月一日:てか、他はどうしたんや?
     どうせ命ちゃんが集めたんやろ?

命:あぁ、お前たち2人で十分だ

梵:貴様!様を付けろ!何様だ!

四月一日:俺様や、文句あるんか?
     あぁ、貴様でもええで?
     言うてくれとるし

梵:き……貴様…!

命:それぐらいにしておけ、四月一日
  梵も熱くなるな、お前らしくない

梵:うっ…ぐっ…ずみまぜん……

四月一日:(小声で)なんで泣いとんねん、キモいわ

命:さて、どうだ?四月一日

四月一日:どれの話や?

命:あぁ、まずは……そうだな
  取られたコトリバコについては

四月一日:あれは怪異屋が持って行った
     手出しはできへん
     狐憑きと、茜ちゃんは何とかなる
     怪異屋は別格や

命:…だろうな
  次、狐狗狸こっくり

梵:は、はい!
  鬼の降霊は成功でした……
  出たのは餓鬼の欲食よくじき
  相手が ヒヒッ、子供だったので 
  フフッ、盗る物が無く
  互いを ヒッ、食べだしました 
  ヒヒッ、あれは  フフ、凄く

四月一日:あー、あかん……発作や

梵:僕好みの惨劇でしたァ……

命:ふむ、結果は良しということだな

四月一日:なぁ、命ちゃん
     コイツ、マジで大丈夫なんか?

梵:ヒヒッ…ヒヒヒヒ…

命:他人のこと言えるか?
  異常だから、良いんだろう?怪異は

四月一日:ま、そうですねー ホンマ

梵:ただ

命:ん?どうした?

梵:その子供を助けにきた奴がいた
  む、む、胸が少し大きくて……
  あ、あれは!ダメだ!女だ……
  子じゃない、女だった……
  ……追いかけてくるから、牛鬼を使いました……

命:牛鬼?学校で起こしたんだろう?
  証拠が残りそうなことをしたのか?

梵:いえ!ち、違います!小さな小屋です……
  不審火で片付きます……

四月一日:なぁ、コイツに牛鬼渡すと碌な事にならへんで
     女見るとビビって、男見るとムスっとするんやから
     …そんで、子供見るとアレや

命:だが、臆病だ
  牛鬼と相性が良い
  そうだろう?四月一日
  現にお前は、ぬらりひょんを持っている
  飄々ひょうひょうとしたお前と相性が良いからだ

四月一日:そうでっか

命:あぁ、猿夢はどうなった?

四月一日:良好でっせ~
     ちゃーんと俺が考えたシナリオ通りや
     夢と現実の境界を壊して、強制的に電車に乗せる
     まぁ、夢遊病の誘発やな
     乗った時点で目が覚める
     本人は夢か現実か分からん!
     けど電車に乗っとるし、夢やろ~とか思っとったら……あの世行きやった
     あっはは!ええやろ?逃げ道は消した

命:しかし、使う命が多すぎる
  獏は貴重だ

四月一日:通常運行は無理かー、まぁしゃーないな

梵:…お前、殺したのか?
  誰だ?誰をやった?

四月一日:あー?17の男や

梵:ウッ…17……
  いい、今回は、いい

四月一日:あらぁ?17はもう大人でっか?

梵:……う、ぐっ…

命:うん、良い
  育ってるね、いい子だよ

抱きしめ、梵の頭を撫でる命

梵:ッッ!?あぁ!!あぁ!!

四月一日:……寡黙でゴツいオッサンが
     子供の前だと幼児退行するって
     誰に刺さるんやこれ

命:なんだ?

四月一日:いやいや、命ちゃんの悪口ちゃうで
     しっかし、様になっとるな
     その巫女服

命:いのちを司り、神に仕える私に似合うだろう?

四月一日:ははっ、仕える?神そのものとは言わんのか?

命:そこまでおごってないよ

四月一日:ま、そこのオッサンまでとは言わんけど
     中々、可愛いで?命ちゃん

命:フッ、このなりが、か?

四月一日:あぁ、怪異屋もそうやったが
     アンタら特別なやつは、実態が全然掴めへん
     可憐な少女に見えて、その実……アンタ一体何歳なんや?

命:女に歳を聞くものじゃないよ

梵:あ、ありがとうございました……
  …さっそく、次の話を

命:いい子だ、思いついたのかい?

梵:し、しかし……
  もう一度だけ、もう一度だけ
  既製品を作っても…よろしいですか?

命:構わない
  どれを使うのか考えているの?

梵:しょ、少々お待ちください!

そう言うと、どこかへ行く梵

四月一日:……なぁ、なんでアイツなん?

命:何がかな?

四月一日:今日呼んだん
     別に他でよかったやろ

命:お前や他の者と梵は違う

四月一日:違う?

命:お前たちは1から創り出すのが上手い
  1を2にも10にも出来る

四月一日:オッサンは違うと?

命:あぁ、アレは0から1を創る

四月一日:へぇ……

命:私は新解釈怪異譚と呼ぶが
  改変だけでなく新しい怪異を創るのも含めて
  めいを下し、いのちを与える事に、この力を使うと決めている

四月一日:なるほどな

帰ってくる梵

梵:命様!これです!これを!

四月一日:まぁ、見させてもらうわ
     解釈だけでなく、新しい怪異を生むとこ
     あー、あと訂正するわ

命:なんだ?

四月一日:俺は1から10やない
     1から100作れるで

命:フッ、驕っているな

四月一日:違うな、自信や

梵:……何を話している?

四月一日:あー、すまんすまん
     どーぞ、どーぞ

梵:……これです

命:ぬいぐるみ、か
  ひとりかくれんぼ…というところか

梵:はい!流石です!命様

四月一日:ひとりかくれんぼ…また降霊術か

梵:……文句か?
  こっくりさんと違い、一人に狙いを絞りたく、使うぬいぐるみ次第では年齢層も…

命:うん、良い
  それで?どうするの?

梵:ぼ、僕が考えるに、ひとりかくれんぼは、名付けも行う確実性のある降霊なので
  呼び出す怪異を確定させるのはどうかと

命:ふむ……鬼は使ったから
  いっそのこと思い切って悪魔、か

四月一日:海外の怪異ってことか?
     だったら、ブラッディメアリーの方が 確実とちゃうか?

命:それもそうか

梵:癪ですが……くねくねを呼び出すのも
  強制的に嵌めれるので、被害は増えます

命:怪異と怪異を混ぜる
  良い案だとは思うけど

四月一日:かくれんぼが消えるな
     逆に隠れてくねくねを見なければ防げる
     それに塩水含んでいれば、姿は見つからないルールがある

命:そこの核を変えるのであれば
  ひとりかくれんぼとしては弱いかな

梵:……はぃ…

四月一日:まぁ、ええ案や
     落ち込まんでええで
     あ、そうや

命:なんだ?

四月一日:本来のひとりかくれんぼ知っとるか?

梵:あ、あたりまえだろ!

四月一日:ひとりかくれんぼ
     降霊した霊は探さんやつが多い
     霊障撒き散らして、ビビらして
     それにビビって手順間違えて
     見つかって、死ぬ

命:……なるほど

梵:探す霊、それを下ろすのか?

四月一日:ほんまのかくれんぼは
     ちゃぁんと、鬼が探さんとおもろくないやろ?
     どこー!どこおるーん?って叫んでるだけじゃ
     隠れとる方はクスクス笑うだけや

梵:……なるほど

四月一日:それとな、感染力高めん?

命:感染?

四月一日:最近、馬鹿が増えたやろ?
     霊障バンバン起こる降霊術なら      
     ネット配信するやつがおる

梵:見た人がやるような催眠をかけるのか?

四月一日:いいや、違う
     馬鹿は、馬鹿だ
     ひとりかくれんぼってのを壊そう
     なぁ、梵…お前、0から1作るのが得意なんやろ?

梵:な、何を言っている
  まだそのレベルじゃないから
  今、こうやって

命:待て
  四月一日、何を考えてる?

四月一日:俺は1を100にする
     力を合わせようじゃないか…フフッ、あっははは!




【間】




?:はい!今日はこんなものを用意しました!なんと!絶対に幽霊が現れるぬいぐるみ!
  これを使ってひとりかくれんぼをすると
  絶対に幽霊が来るそうです!
  怪しいし、嘘っぽいですよね
  なので検証してみます!


梵:……よくあんなものを思いつくな

四月一日:アンタも凄いで
     ちゃんと0から話、作ってくれたしな

梵:枠は……あったからな

四月一日:まぁ、今回はズルしたかもしれんけど
     …どや?新しい怪異を創った感想は

梵:……悪くない

命:始まるぞ

四月一日:さて、どうなるか

梵:手順はひとりかくれんぼと同じ
  違うところはぬいぐるみが決められている
  そこだけだ

命:ははっ、霊子ちゃんだって
  名付けのセンスは、ない子だね

四月一日:ぶふーっ!笑かさんでくれ!
     どや?コメントは

命:うん、閲覧500人
  コメントもいい感じで増えてる

梵:……新人の子…らしい
  ヒヒッ 良い…

四月一日:15やったか?

命:あぁ、馬鹿だね
  知名度の為に、こんなものに手を出すから馬鹿を見る

四月一日:しゃーない
     今はネット社会や
     ネットで有名になればなんとでもなるし

梵:……そのおかげで観察もしやすい

命:さ、様子を見よう



?:足音…してる気がする……
  ちょっと怖くなってきました
  皆さん聞こえますか?
  あっ、ほら今、音が



梵:……降霊成功だ

四月一日:言うた通りしてくれたん?

命:あぁ、降霊するのは近くにいる
  自縛、浮遊霊を含めて、この世に未練の残ってる好戦的な霊だ
  そこはランダムだから、良いやつ引き当ててくれれば、こっちとしてもありがたいんだけど

梵:…すみません、地縛霊の解除まで…

命:いや、いい
  縛りを無くすのは難しいが、この新解釈怪異譚の為なら安い

四月一日:…動くで




?:ひっ……近づいてる…?
  ごめんなさい、怖くなったので、終わらせてもいいですか?




四月一日:配信上にも音は乗っとるんか?

命:あぁ、聴こえてるやつもいるな
  元々霊感があれば、しっかり聴こえているだろうけど

梵:そこは改良……ですか

命:どうだろう……
  やってる本人がおかしいと、視聴者も気づくと思うけど

四月一日:これでいい
     全員に見られても面白くない
     気づく奴は少なくていい

命:ふむ…それもそうか




?:すみません!もう塩水飲んで終わりにします!
  ちょっと、怖すぎて……
  えっ……?




四月一日:始まった!

梵:ははははははははははは!!
  いいぞ!ヒヒッ!逃げろ!逃げろォォオ!!

四月一日:うわっ!?びっくりした
     なんやねん

命:楽しませてやれ
  さて、ここからが本番だよ
  “ひとりおにごっこ”の始まりだ



?:嘘、嘘嘘嘘!なんで!?
  いやだ…いやだぁぁぁぁあ!!




四月一日:ひとりおにごっこ
     日本には色んな鬼ごっこがある
     色鬼、氷鬼、エトセトラ…ってな
     地域なんかで呼び方も変わるが、大体は鬼から逃げる遊びや
     今回ので言えば…隠れ鬼、とでも言えばええか

命:降霊した霊から隠れて、見つかったら逃げる
  かくれんぼと鬼ごっこの合作だね
  まぁ、普通逃げるよね…あんなの見たら

梵:はーっははは!逃げろ!逃げろ!
  さぁ!どうする!?外に行くか!?
  良い、良い!いいぞ!逃げまくれ!
  はははは!ほぉら!すぐ後ろだ!

四月一日:饒舌やなぁ
     どっか探せば、隠れ鬼ありそうやけど
     似たような遊びもあるしな

命:いいんじゃないか?
  ひとりおにごっこで

四月一日:コメントどうなっとる?

命:見えたってコメントもあったけど、大半は何が起こってるのか解ってないね
  本人は携帯捨てて逃げ回ってるから
  配信は止まらない

四月一日:ははっ、「どうした?」「何があった」「通報した方がいいかな?」
     揃いも揃って馬鹿ばっかりや

梵:ヒヒッ、ほぉら、捕まるぞぉ
  どうした…逃げないと…ヒヒッ

命:……どうして、逃げ道を作ったの?

四月一日:あ?…せやな、本人気付いてないし
     そもそも意味あるか分からんけど
     ……どの怪異譚でも逃げ道は用意されている
     昔からのルールだと俺は考えている
     口裂け女に出逢ったらポマードとか、死ぬことが救いとするものもある
     まぁ、それが救いと思うかは人それぞれだが

命:猿夢は消したんだろう?

四月一日:いや、本当は消してない
     電車に乗るまでに起きればいい
     それが困難だということだ

命:なるほど

四月一日:…まぁ、ひとりかくれんぼの
     絶対のルールさえ守れば助かるんや
     ただ、塩水含んだまま走れるならの話やけどな

梵:それと人形だ!
  解除方法も変えてない!
  それに気付けない限り、鬼ごっこは続く!

命:複合させたのはその為、か

梵:はい!……良い、良い良い良い!
  子供が汗と涙を流しながら
  愚直に逃げる様は素晴らしい!
  ヒヒッ!恐怖に歪むその顔も愛おしい!

四月一日:それともう一つ
     この馬鹿供や
     「通報した方がいいかな」
     なんてコメント打ちおって
     したらええんや
     そしたら助かるかもしれんのに

命:それにも気づかないよ

四月一日:これは“ひとり”おにごっこや 
     参加者が増えたら終いやのに

命:怖いものみたさで集まった烏合の衆
  今頃、心の中では笑いながら見ているさ

梵:ヒヒッ!捕まる!捕まるぞ!

命:これで終わりかな

四月一日:もうちょい頑張れや
     最近の若い子は外で遊ばんから




?:嫌だ……、来ないで……
?:うわぁぁァァァアああ!!!!




梵:……あぁっ…終わった……あぁ…あぁ…!!

四月一日:最後は呆気ないな

命:離れよう、誰かに見られたら厄介だよ



【間】


ある何処かの誰も知らない場所ーー。

命:うん、素晴らしかったよ二人とも

梵:あ、ありがとうございます!
  自信が、つきました……
  僕はこれから…新しい物語を作ります…
  それと、回収した人形です…

命:ありがとう、期待しているよ、梵

梵:あっ…あぁ!勿体ないお言葉……
  すぐに!すぐに作り上げます!

そう言い、走りさる梵

四月一日:なんか段々可愛く見えてきたわ

命:ははっ、純粋なんだよ

四月一日:さて、ここからが本番や

命:そうだね、感染力を高めるだっけ?

四月一日:あぁ、そうや
     見た人を参加者にさせる
     それもええけど、もっと怪異っぽくや
     鬼に捕まったら即死
     そんで、その一瞬で、霊体に情報を流す

命:この遊びのルール
  逃げ切る為にはどうすればよかったか
  それを死ぬ間際、知ることで未練が生まれる
  未練が生まれれば成仏はできない

四月一日:怨みも残る
     誰かが助けてくれれば、助かったかもしれへん…ってな

命:そうすることで悪霊と成る
  その悪霊の行き場は、人形に…
  それで出来上がった曰く付きの人形
  使えば幽霊が現れるが本物になる

四月一日:そんで、次はそいつが鬼になる
     気が済むまで居続けるやろ
     まさに、増え鬼やな
     ひとりおにごっこ言うたけど
     鬼が増えへんとは言うてないからなァ

命:最終的に何人集まるのか
  考えるだけでも嫌な遊びだね

四月一日:この噂が広まっても、やる奴はやる
     俺は死なへんとか思っとるんやろな
     ははっ、物語の主人公でもないモブが
     生きがるから死ぬんや

命:ふぅ…久しぶりに少し疲れたよ

四月一日:何度見ても 命いのちを与える姿は、神々しさがあるで、命ちゃん
     俺らは物語を考えるだけやけど

命:それが仕事だから
  そのおかげで退屈しないよ

四月一日:そんなら俺も、新しい話作ってきますわ

命:期待しているよ、四月一日

四月一日:ははっ!勿体ないお言葉やで

0:そう言い、帰る四月一日

命:みことの名の下に、めいを下し、いのちを、与える
  さぁ、物語を創れ、意味を与えろ
  ふふっ、フフフ、あははははは!
  この世は全て、私の掌の上で踊り出す



おにごっこ 終
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