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僕の母様と父様
11.養子への道程
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お祖母様はそれから、母様が現れるまで貴族について色々なことを教えてくださった。
首都に学校があることや、正式に養子になるまでの手続きや、魔力鑑定などなど。
初めこそ僕たち兄弟を見定める鋭い視線に恐さしか感じなかったけれど、話してくれるととても優しい人なんだと言葉の節々に感じ取ることが出来た。
僕には初めて知る事ばかりだったので驚きと共に聞いていたら、母様がお昼前にミッキィさんに連れられてきたのでお祖母様と隣の部屋に篭ってしまわれた。
そーいえば、母様はお祖母様に似ていなかった。
結局何の種族なんだろう?
母様に聞こうにもタイミングが合わず中々聞けていない。他の人に聞くのも違うと思うし。
この部屋に残ったのは、父様とルナと僕、エディスさんと、今日初めて紹介されたアランさんとそれから数人の護衛さん。
母様とお祖母様はミッキィさん達と隣の部屋に行ってしまったし、これからどうするのだろうかと父様の顔を伺う。
「まぁ、暫くはみっちりお説教くらってると思うから、のんびり過ごそうか。ところでソラ、学校の事ははゆっくり考えればいいよ。途中編入も出来るし、途中で行くのやめてもいいし、なんなら行かなくてもいいし、きっちり通うのも有りだし。」
「はい、お気遣いありがとうございます。ルナ、しっかり座ってられたね、偉い偉いっ。」
正直、学校に通わせて欲しいとは思っていない。ここから首都だと通いでは行けないし、何より僕が母様たちに着いてきた理由は学校では無いし。うん、行かなくていっかな。
ずっとイスに座っていられたルナを褒めながらそんな事を考える。
「にいに、学校行くの?」
「んー?多分行かないかな。行きたいとは思ってない。」
のんびり過ごすと言っておきながら何やら仕事の話らしいことをアランさんと始めてしまった父様なので、これからどうするのだろうとエディスさんを見る。
「僕も学校は通っていましたよ。」
「あっ、そうなんですね。」
「「・・・。」」
「す、すみません。てっきり学校の話が続いているのかと思いまして、」
「いえ、僕こそ声に出さなくてすみません、これからどうするのかと思いましてっ、」
暫くの間のあと、勘違いに気付いてお互いにあわあわと謝りはじめてしまった。
「そ、そうですね。もう少ししたら昼食のお時間ですので、それまで、ええと、どうしましょうか?」
いや、僕に首を傾げられても困っちゃうんだけど。
「エディス。とりあえず、ソラとルナに必要なものをリストアップして、優先順位や時間のかかるもの等考慮して順番決めて、周りの人を使いつつ実行。」
「かしこまりました!」
僕たちの様子をいつの間にか見ていた父様から飛んできた指示、それに歯切れよく返事をするエディスさん。
さながらとある組織の上司と部下のようだ。
あ、実際その通りか。
こういうの初めて目の当たりにするからつい前読んだ本の内容みたいだなぁと思ってしまった。
「ええと、そしたら先ずはお洋服が必要ですね。それから魔力鑑定もしなくてはなりませんし、それから読み書きもどれくらいできるか確認しないと、それでえーと、」
バンッ!
エディスさんが僕たちを見ながら必要なものを指折り確認している最中で、扉が勢いよく開かれた。
お祖母様とやつれた顔の母様とミッキィさんの3人が入って来て「そろそろ昼食の時間だな」とお祖母様が仰った。
お昼もお祖母様と一緒って事はマナーとか見られそうだから、僕の泣け無しの知識を総動員して、それからルナはまだ小さいからって大目に見てもらおう、そうしよう。
そんな事を考えていたらふらふらと母様がやって来て「ソラ!俺に血をくれ!」と突拍子もない事を言ってお祖母様に叩かれていた。
「え、ええと、痛いのは嫌ですがどうして僕の血が必要なのでしょうか?」
「あ、はい。説明がなくてすみません。えっとね、その養子になってもらうには魔力が必要なんだけど、ソラ魔術操作やった事ないかなって思って。インクに魔力乗せるのってある程度操作出来ないと難しいから、血判なら血に魔力が含まれてるし、それの方がいいかなって思って、ね。」
僕に謝っているのか、お祖母様に謝っているのか分かりかねたけど、とりあえず理由は分かった。
「そうなると、僕のだけじゃなくてルナも必要ですよね?」
「う、うん、そうだね。」
「いいよ、僕、かーさまがかーさまになってくれるなら血ぃあげるー。」
話を聞いていたけど理解出来ていないと思っていたルナが母様に駆け寄っていいよ、と返事をした。
まだ5歳で話の理解をしているのかしていないのかは分からないけども、意外と的を得た回答をしている事に驚きを覚える。
「ソラは?」
ルナを抱き上げながら僕に問うてきた母様に肯定の返事を返したらお祖母様の一声で昼食の時間になった。
マナーについては指摘されることもなく、寧ろ「平民だったとは思えない知識だな」と褒められた。僕は父様を見て覚えたから、なんだか父様を褒められたような気がして誇らしくなった。
ルナも「こぼさず食べられて偉いな」と褒められて嬉しそうだったし、何故か母様が「流石ソラとルナだね!!」と自慢げだった。
首都に学校があることや、正式に養子になるまでの手続きや、魔力鑑定などなど。
初めこそ僕たち兄弟を見定める鋭い視線に恐さしか感じなかったけれど、話してくれるととても優しい人なんだと言葉の節々に感じ取ることが出来た。
僕には初めて知る事ばかりだったので驚きと共に聞いていたら、母様がお昼前にミッキィさんに連れられてきたのでお祖母様と隣の部屋に篭ってしまわれた。
そーいえば、母様はお祖母様に似ていなかった。
結局何の種族なんだろう?
母様に聞こうにもタイミングが合わず中々聞けていない。他の人に聞くのも違うと思うし。
この部屋に残ったのは、父様とルナと僕、エディスさんと、今日初めて紹介されたアランさんとそれから数人の護衛さん。
母様とお祖母様はミッキィさん達と隣の部屋に行ってしまったし、これからどうするのだろうかと父様の顔を伺う。
「まぁ、暫くはみっちりお説教くらってると思うから、のんびり過ごそうか。ところでソラ、学校の事ははゆっくり考えればいいよ。途中編入も出来るし、途中で行くのやめてもいいし、なんなら行かなくてもいいし、きっちり通うのも有りだし。」
「はい、お気遣いありがとうございます。ルナ、しっかり座ってられたね、偉い偉いっ。」
正直、学校に通わせて欲しいとは思っていない。ここから首都だと通いでは行けないし、何より僕が母様たちに着いてきた理由は学校では無いし。うん、行かなくていっかな。
ずっとイスに座っていられたルナを褒めながらそんな事を考える。
「にいに、学校行くの?」
「んー?多分行かないかな。行きたいとは思ってない。」
のんびり過ごすと言っておきながら何やら仕事の話らしいことをアランさんと始めてしまった父様なので、これからどうするのだろうとエディスさんを見る。
「僕も学校は通っていましたよ。」
「あっ、そうなんですね。」
「「・・・。」」
「す、すみません。てっきり学校の話が続いているのかと思いまして、」
「いえ、僕こそ声に出さなくてすみません、これからどうするのかと思いましてっ、」
暫くの間のあと、勘違いに気付いてお互いにあわあわと謝りはじめてしまった。
「そ、そうですね。もう少ししたら昼食のお時間ですので、それまで、ええと、どうしましょうか?」
いや、僕に首を傾げられても困っちゃうんだけど。
「エディス。とりあえず、ソラとルナに必要なものをリストアップして、優先順位や時間のかかるもの等考慮して順番決めて、周りの人を使いつつ実行。」
「かしこまりました!」
僕たちの様子をいつの間にか見ていた父様から飛んできた指示、それに歯切れよく返事をするエディスさん。
さながらとある組織の上司と部下のようだ。
あ、実際その通りか。
こういうの初めて目の当たりにするからつい前読んだ本の内容みたいだなぁと思ってしまった。
「ええと、そしたら先ずはお洋服が必要ですね。それから魔力鑑定もしなくてはなりませんし、それから読み書きもどれくらいできるか確認しないと、それでえーと、」
バンッ!
エディスさんが僕たちを見ながら必要なものを指折り確認している最中で、扉が勢いよく開かれた。
お祖母様とやつれた顔の母様とミッキィさんの3人が入って来て「そろそろ昼食の時間だな」とお祖母様が仰った。
お昼もお祖母様と一緒って事はマナーとか見られそうだから、僕の泣け無しの知識を総動員して、それからルナはまだ小さいからって大目に見てもらおう、そうしよう。
そんな事を考えていたらふらふらと母様がやって来て「ソラ!俺に血をくれ!」と突拍子もない事を言ってお祖母様に叩かれていた。
「え、ええと、痛いのは嫌ですがどうして僕の血が必要なのでしょうか?」
「あ、はい。説明がなくてすみません。えっとね、その養子になってもらうには魔力が必要なんだけど、ソラ魔術操作やった事ないかなって思って。インクに魔力乗せるのってある程度操作出来ないと難しいから、血判なら血に魔力が含まれてるし、それの方がいいかなって思って、ね。」
僕に謝っているのか、お祖母様に謝っているのか分かりかねたけど、とりあえず理由は分かった。
「そうなると、僕のだけじゃなくてルナも必要ですよね?」
「う、うん、そうだね。」
「いいよ、僕、かーさまがかーさまになってくれるなら血ぃあげるー。」
話を聞いていたけど理解出来ていないと思っていたルナが母様に駆け寄っていいよ、と返事をした。
まだ5歳で話の理解をしているのかしていないのかは分からないけども、意外と的を得た回答をしている事に驚きを覚える。
「ソラは?」
ルナを抱き上げながら僕に問うてきた母様に肯定の返事を返したらお祖母様の一声で昼食の時間になった。
マナーについては指摘されることもなく、寧ろ「平民だったとは思えない知識だな」と褒められた。僕は父様を見て覚えたから、なんだか父様を褒められたような気がして誇らしくなった。
ルナも「こぼさず食べられて偉いな」と褒められて嬉しそうだったし、何故か母様が「流石ソラとルナだね!!」と自慢げだった。
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