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介護、再び
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「ん、・・・ふぁ~あ。」
目が覚めてすぐあくびが出る。
ん、腰が重……重いぃぃぃ。
「あ、ガイ起きた?大丈夫?」
イルが俺をベッドの外から覗き込んで聞いてくる。
「ん・・・・?あれ、今何時?」
窓から見える空は赤く染まり始めている。
一晩中抱かれていて、寝付いたのが太陽が登りかけた頃だったから、ええと、もしかしなくても夕日!?
「もう暫くしたら夕食の時間だけど、今、お腹すいてるよね?」
「ん、お腹空いてるけど、空いてない。」
「何か食べておかないと。」
そう言って、スープを持ってくる。
「待って、イル、起き上がれない。」
腰が痛いというか、ギシギシする感じがして、無理に起き上がろうとすると腰やっちゃいそうな、危ない感じ。
「痛い?ごめん無茶させ過ぎたかな?」
「とか言いながら滅茶苦茶笑顔なんだけど?」
イルはスープの入った器をサイドテーブルに置いて俺をベッドヘッドに寄り掛かるように抱き上げて座らせる。
「これ飲んだらトイレ行こうね。」
イルが凄い笑顔。イルってなんでか分からないけど俺の世話するの大好きなんだよね。なんでだろう?
「はい、あーん。」
「あーむ。」
イルが具沢山のスープをスプーンに掬って俺の口元に持ってきてくれるから、躊躇無くパクッと咥えて、もぐもぐゴックンする。
「美味しぃ。」
沢山の野菜とお肉をじっくり煮込んだスープは深みがあって、具材もトロトロに柔らかくて、とにかく美味しい。
「イルが作ってくれてたスープとよく似てる。」
そう、俺が寝込んだ時にイルが作ってくれるスープも、野菜やお肉をトロトロになるまで煮込んだシンプルな味付けのスープ。素朴な感じが体に染み渡るんだよね。
「あ、分かる?さすがガイだね。実際に作ったのはシェフだけど、俺が指示を出したんだ。」
「!?そうなの?分かった俺って凄くない?」
イルがすごく嬉しそうにスプーンを差し出すからパクパクと食べてあっという間に器が空になった。
お腹は空いてたけど、食べたい欲はあまり無かったのに、ふふ、イルのスープって凄いなぁ。
「もう少し食べれそう?」
「うん、おかわりっ。」
俺は結局イルの給仕でスープを2杯平らげた。
「よく食べました。」
イルは俺の頭を軽く撫でて片付けに行く。
と言っても適当に扉近くのテーブルに置いておけば侍従が片付けてくれるんだけどね。
そのあとは宣言通りトイレに連れていかれて………だから介護にはまだ早いと思うんだけどなぁ。
すんごい笑顔でお世話されるの、少し恥ずかしい。
俺が恥ずかしいとか思ってるからそれがイルに伝わって嬉しがってるのかな?え、俺が恥ずかしがるとイルは嬉しいの??
「ガイ、腰揉んであげるね。まだ辛いでしょ?」
「え、そこまでしなくていいよ。明日には戻ってるだろうし。」
「ふふ、俺がやりたいんだよ、ガイ。」
そう言ってベッドにうつ伏せに寝かせられて、イルが跨ってくる。
俺のシャツを捲って、腰の上部にぴとっと肉球の感触がする。
「んっ、肉球だぁ。気持ちいい。」
ぴとっと当てられた肉球は最初冷たかったが、俺の腰をむにむにと揉んでいく内に暖かくなって、今ではじんじんポカポカと暖かさが気持ちいい。
「イルはさぁ、なんで俺の世話するのが好きなの?」
「んー?大好きなお嫁さんだから?」
何となく疑問を投げてみたらはぐらかされた?いやでも本心だろうけど。
「ふふ、ガイはさぁ。辛いことがあると隠そうとするじゃん?熱出た時とかも怪我した時とかも。」
「そうかなぁ?」
「そうだよ。いつも大丈夫、放って置けば治るって言ってさぁ。」
「ぁぁ、そうかも?」
「それでさ、ガイが俺と付き合って休みに日に熱出したじゃん。その時もすんごい辛そうなのに、大丈夫って言っててさぁ。なんか助けてあげたいっていうか、俺が直してやるって思った。」
「ぶ、何だそれ。」
「でも、それが結果的には俺の仕事にも繋がったでしょ?子供や老人向けの効能が弱めの薬とかね。」
「ああ、確かに。」
「だから、ね、ふふ。助けてあげたいって思ってたけど、結局俺が助けられたのかな?」
「ええ、聞かれても分かんないよ!」
「ふふふふ。」
イルは俺へのマッサージを辞めてぎゅうっと抱きしてめて来る。俺の首の後ろに鼻先を押し当てて、クンクンクンクン匂いを嗅がれる。
「はぁ、ガイの匂い好き。」
「俺匂いあるの?」
「あるよ。獣人に比べたら薄いけどね。」
そう言って、首、襟足、耳の裏等クンクン嗅がれる。
「んっ。」
吐息が耳にかかると変な声が出てしまう。
「今日は抱かないよ?」
「わかってるよ。変なところ嗅がないでよ。」
「変なところは嗅いでない。」
そう言いながらイルは俺をくるっとひっくり返して仰向けにして首元や胸等クンクンしていき、満足したのか俺はそのまま抱き枕にされて、夜が過ぎていった。
目が覚めてすぐあくびが出る。
ん、腰が重……重いぃぃぃ。
「あ、ガイ起きた?大丈夫?」
イルが俺をベッドの外から覗き込んで聞いてくる。
「ん・・・・?あれ、今何時?」
窓から見える空は赤く染まり始めている。
一晩中抱かれていて、寝付いたのが太陽が登りかけた頃だったから、ええと、もしかしなくても夕日!?
「もう暫くしたら夕食の時間だけど、今、お腹すいてるよね?」
「ん、お腹空いてるけど、空いてない。」
「何か食べておかないと。」
そう言って、スープを持ってくる。
「待って、イル、起き上がれない。」
腰が痛いというか、ギシギシする感じがして、無理に起き上がろうとすると腰やっちゃいそうな、危ない感じ。
「痛い?ごめん無茶させ過ぎたかな?」
「とか言いながら滅茶苦茶笑顔なんだけど?」
イルはスープの入った器をサイドテーブルに置いて俺をベッドヘッドに寄り掛かるように抱き上げて座らせる。
「これ飲んだらトイレ行こうね。」
イルが凄い笑顔。イルってなんでか分からないけど俺の世話するの大好きなんだよね。なんでだろう?
「はい、あーん。」
「あーむ。」
イルが具沢山のスープをスプーンに掬って俺の口元に持ってきてくれるから、躊躇無くパクッと咥えて、もぐもぐゴックンする。
「美味しぃ。」
沢山の野菜とお肉をじっくり煮込んだスープは深みがあって、具材もトロトロに柔らかくて、とにかく美味しい。
「イルが作ってくれてたスープとよく似てる。」
そう、俺が寝込んだ時にイルが作ってくれるスープも、野菜やお肉をトロトロになるまで煮込んだシンプルな味付けのスープ。素朴な感じが体に染み渡るんだよね。
「あ、分かる?さすがガイだね。実際に作ったのはシェフだけど、俺が指示を出したんだ。」
「!?そうなの?分かった俺って凄くない?」
イルがすごく嬉しそうにスプーンを差し出すからパクパクと食べてあっという間に器が空になった。
お腹は空いてたけど、食べたい欲はあまり無かったのに、ふふ、イルのスープって凄いなぁ。
「もう少し食べれそう?」
「うん、おかわりっ。」
俺は結局イルの給仕でスープを2杯平らげた。
「よく食べました。」
イルは俺の頭を軽く撫でて片付けに行く。
と言っても適当に扉近くのテーブルに置いておけば侍従が片付けてくれるんだけどね。
そのあとは宣言通りトイレに連れていかれて………だから介護にはまだ早いと思うんだけどなぁ。
すんごい笑顔でお世話されるの、少し恥ずかしい。
俺が恥ずかしいとか思ってるからそれがイルに伝わって嬉しがってるのかな?え、俺が恥ずかしがるとイルは嬉しいの??
「ガイ、腰揉んであげるね。まだ辛いでしょ?」
「え、そこまでしなくていいよ。明日には戻ってるだろうし。」
「ふふ、俺がやりたいんだよ、ガイ。」
そう言ってベッドにうつ伏せに寝かせられて、イルが跨ってくる。
俺のシャツを捲って、腰の上部にぴとっと肉球の感触がする。
「んっ、肉球だぁ。気持ちいい。」
ぴとっと当てられた肉球は最初冷たかったが、俺の腰をむにむにと揉んでいく内に暖かくなって、今ではじんじんポカポカと暖かさが気持ちいい。
「イルはさぁ、なんで俺の世話するのが好きなの?」
「んー?大好きなお嫁さんだから?」
何となく疑問を投げてみたらはぐらかされた?いやでも本心だろうけど。
「ふふ、ガイはさぁ。辛いことがあると隠そうとするじゃん?熱出た時とかも怪我した時とかも。」
「そうかなぁ?」
「そうだよ。いつも大丈夫、放って置けば治るって言ってさぁ。」
「ぁぁ、そうかも?」
「それでさ、ガイが俺と付き合って休みに日に熱出したじゃん。その時もすんごい辛そうなのに、大丈夫って言っててさぁ。なんか助けてあげたいっていうか、俺が直してやるって思った。」
「ぶ、何だそれ。」
「でも、それが結果的には俺の仕事にも繋がったでしょ?子供や老人向けの効能が弱めの薬とかね。」
「ああ、確かに。」
「だから、ね、ふふ。助けてあげたいって思ってたけど、結局俺が助けられたのかな?」
「ええ、聞かれても分かんないよ!」
「ふふふふ。」
イルは俺へのマッサージを辞めてぎゅうっと抱きしてめて来る。俺の首の後ろに鼻先を押し当てて、クンクンクンクン匂いを嗅がれる。
「はぁ、ガイの匂い好き。」
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「あるよ。獣人に比べたら薄いけどね。」
そう言って、首、襟足、耳の裏等クンクン嗅がれる。
「んっ。」
吐息が耳にかかると変な声が出てしまう。
「今日は抱かないよ?」
「わかってるよ。変なところ嗅がないでよ。」
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