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予定は大体遅延しがち
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「成程ですね。ここはどうすれば?」
「ああ、ここはですね、」
翌日、俺は猛禽類の彼、リズルに投げ玉の作り方を教えている。リズルの名前を知ったのは今朝である。
マシュー義兄様とノア様がなんとも表現しずらい表情をしていたけど、そういう事だってあるのだ。
「火力をあげたかったらここで、」
「ふむふむ。あ、これってほかの魔石でも試して大丈夫ですか?」
「そうですね、害獣も変わってくるかもしれないので火力弱めて試しに色々作ってみるのも有りかもですね。あ、水はやりました。ただ濡れただけでした。」
「え、水の魔石で?予想通りの結果ですね?」
ですよね!
俺も予想通りでした!
傍で見ていた親方が腕を組みながら「はー。ごっちゃごちゃしてて俺には分からん!」と俺の設計図を見て呟く。
結構簡単に作れるようにしたつもりなんだけどね。
「それより、小僧。お前見れば見るほど初代の末裔の言い伝えに似てるな。」
「え?なんですかそれ。」
「ああ、今はそう言わなくなったんだっけか?ほら、この国が興る前の国の王族の見た目に似てるなって話だよ。」
「・・・少女の物語のですか?似てるって色が黒いだけでしょ?俺、拾われ子なのでそういう話されても正直なんて答えたらいいのか困っちゃうんですけど。」
「少女だったっけか?いやぁ、拾われ子だったとは知らずとはいえ失礼だったな。この町には初代の末裔っていう話が昔からあってなぁ。あ、悪ぃ気分損ねちまったか。」
「あ、いえ、そういう訳では。ええと、すみません、出自に関しては本当に何も分からないので。」
俺の反応が良くなかったのか親方は黙ってしまった。
もしかしたらその初代の末裔はこの町では誰でも知ってる物語で親しみがあるのかも知れない。
でもなぁ、黒いだけで似てるって言われても俺にはどうしたらいいか分かんないよ。だって1度歴史から居なくってるんでしょ?明らかに途絶えちゃってるじゃないか?
それを見てリズルが口を開く。
「でもね、団長さん。よく知れ渡ってる物語と違って、この町の物語はね、悪に染まった魔物を退治したっていう話もあって、団長さんが初代の末裔なんじゃないかって声も実際出てるんだよ。あと、なんだっけ、めがみさま??」
「は?っめがみさま!?どう考えても俺って悪魔とか魔王じゃない?なんてったって黒いし。」
「発言もたまにそれっぽいのがあるよね。」
「そんな事ないですよノア様?」
まぁ、正直否定はしないですけれどもね?
それにしてもこんな所でこの国の前の国の話が語り継がれていたとは。
まぁ、俺には関係無いけどね??
「書物とかがあれば、良ければ拝見したいのだが。」
後ろでただ眺めていたマシュー義兄様も口を開いた。
うわぁ、マシュー義兄様まで釣れちゃったよ。
「フランリード様。もし宜しければ教会まで案内致しましょう。詳しい物が居たはずです。」
親方の申し出に、マシュー義兄様とノア様は教会へ向かっていった。
もちろん俺は行かない。行く意味無いもん、関係ないもん。
俺は2人が終わるまでふらふらーっとリズルに案内してもらって町探索でもするつもりだ。前回も慌ただしくて見て回る時間なんてこれっぽちもなかったしね。
と思ったがそうも行かなかった。
「団長様!これもぜひ食べてください!」
「団長様、この子の頭撫でて貰えますか?」
「団長さん、うちで採れた野菜持って行ってください!」
何故か俺が大人気!!?
最初はリズルに美味しい串焼き屋さんがあるから連れて行ってもらおうと2人で町を歩いてたんだけど、町の人に声をかけられて「うちにも美味しいのあるよ!」って言われて、それを聞いてた近くの人も「じゃぁうちのも食べて行きなよ!」ってなってわらわら集まってきちゃって、そのうち記念だからって握手求められたり、赤ちゃん抱っこしてあげたり、小さい子の頭撫でてあげたり、逆に撫でられてたり!?
小さい子には「めがみさま、ありあとー」なんて言われちゃうし。すんごく可愛かったから良しとする!あ、もちろん否定はしておいたけど。
あっちこっちから声掛けられて、あっちこっちくるくる振り向いてたらなんか目が回ってきたかもしれない・・・。
両手にいっぱいの荷物を持たされて、どっちを向いたら良いかも分からず右往左往して、その様子をリズルに笑われて。
もう女神様信仰心が恐ろしすぎるよ、早く帰ってきてよ2人ともー!!
俺の願いも虚しく日が暮れる頃2人に回収された俺は、目が回って人混みに酔ってしまって大変だったらしい。
あれ、今日って本当は帰る為に町を出てるはずじゃなかったっけ?
「ああ、ここはですね、」
翌日、俺は猛禽類の彼、リズルに投げ玉の作り方を教えている。リズルの名前を知ったのは今朝である。
マシュー義兄様とノア様がなんとも表現しずらい表情をしていたけど、そういう事だってあるのだ。
「火力をあげたかったらここで、」
「ふむふむ。あ、これってほかの魔石でも試して大丈夫ですか?」
「そうですね、害獣も変わってくるかもしれないので火力弱めて試しに色々作ってみるのも有りかもですね。あ、水はやりました。ただ濡れただけでした。」
「え、水の魔石で?予想通りの結果ですね?」
ですよね!
俺も予想通りでした!
傍で見ていた親方が腕を組みながら「はー。ごっちゃごちゃしてて俺には分からん!」と俺の設計図を見て呟く。
結構簡単に作れるようにしたつもりなんだけどね。
「それより、小僧。お前見れば見るほど初代の末裔の言い伝えに似てるな。」
「え?なんですかそれ。」
「ああ、今はそう言わなくなったんだっけか?ほら、この国が興る前の国の王族の見た目に似てるなって話だよ。」
「・・・少女の物語のですか?似てるって色が黒いだけでしょ?俺、拾われ子なのでそういう話されても正直なんて答えたらいいのか困っちゃうんですけど。」
「少女だったっけか?いやぁ、拾われ子だったとは知らずとはいえ失礼だったな。この町には初代の末裔っていう話が昔からあってなぁ。あ、悪ぃ気分損ねちまったか。」
「あ、いえ、そういう訳では。ええと、すみません、出自に関しては本当に何も分からないので。」
俺の反応が良くなかったのか親方は黙ってしまった。
もしかしたらその初代の末裔はこの町では誰でも知ってる物語で親しみがあるのかも知れない。
でもなぁ、黒いだけで似てるって言われても俺にはどうしたらいいか分かんないよ。だって1度歴史から居なくってるんでしょ?明らかに途絶えちゃってるじゃないか?
それを見てリズルが口を開く。
「でもね、団長さん。よく知れ渡ってる物語と違って、この町の物語はね、悪に染まった魔物を退治したっていう話もあって、団長さんが初代の末裔なんじゃないかって声も実際出てるんだよ。あと、なんだっけ、めがみさま??」
「は?っめがみさま!?どう考えても俺って悪魔とか魔王じゃない?なんてったって黒いし。」
「発言もたまにそれっぽいのがあるよね。」
「そんな事ないですよノア様?」
まぁ、正直否定はしないですけれどもね?
それにしてもこんな所でこの国の前の国の話が語り継がれていたとは。
まぁ、俺には関係無いけどね??
「書物とかがあれば、良ければ拝見したいのだが。」
後ろでただ眺めていたマシュー義兄様も口を開いた。
うわぁ、マシュー義兄様まで釣れちゃったよ。
「フランリード様。もし宜しければ教会まで案内致しましょう。詳しい物が居たはずです。」
親方の申し出に、マシュー義兄様とノア様は教会へ向かっていった。
もちろん俺は行かない。行く意味無いもん、関係ないもん。
俺は2人が終わるまでふらふらーっとリズルに案内してもらって町探索でもするつもりだ。前回も慌ただしくて見て回る時間なんてこれっぽちもなかったしね。
と思ったがそうも行かなかった。
「団長様!これもぜひ食べてください!」
「団長様、この子の頭撫でて貰えますか?」
「団長さん、うちで採れた野菜持って行ってください!」
何故か俺が大人気!!?
最初はリズルに美味しい串焼き屋さんがあるから連れて行ってもらおうと2人で町を歩いてたんだけど、町の人に声をかけられて「うちにも美味しいのあるよ!」って言われて、それを聞いてた近くの人も「じゃぁうちのも食べて行きなよ!」ってなってわらわら集まってきちゃって、そのうち記念だからって握手求められたり、赤ちゃん抱っこしてあげたり、小さい子の頭撫でてあげたり、逆に撫でられてたり!?
小さい子には「めがみさま、ありあとー」なんて言われちゃうし。すんごく可愛かったから良しとする!あ、もちろん否定はしておいたけど。
あっちこっちから声掛けられて、あっちこっちくるくる振り向いてたらなんか目が回ってきたかもしれない・・・。
両手にいっぱいの荷物を持たされて、どっちを向いたら良いかも分からず右往左往して、その様子をリズルに笑われて。
もう女神様信仰心が恐ろしすぎるよ、早く帰ってきてよ2人ともー!!
俺の願いも虚しく日が暮れる頃2人に回収された俺は、目が回って人混みに酔ってしまって大変だったらしい。
あれ、今日って本当は帰る為に町を出てるはずじゃなかったっけ?
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