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それのお休みは公休扱いです。
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季節はいつの間にか春に移り変わり、春の花が蕾を膨らませる頃、国はにわかにざわめき出す。
騎士団にとっては入団試験、では無くてその前の発情期の季節である。
俺や獣人の中でも発情期がない種族やあっても個人の気合いで無いですなんて顔してる者もいるけれど 。
まぁ恋の季節と言われて、発情期の季節が終わると騎士団内でもにわかカップルがわんさか出来上がる。
まぁ、時間の経過と共ににわかカップルの殆どが別れて少々騎士団内の治安が悪くなるので発散という名のトレーニング期間を設けていて、ってこれはまぁどうでもいいか。
この発情期間、春の発情期は秋の発情期と違って様々な多くの種族に訪れる。そのため騎士団のみならず、獣人が殆どのこの国ではまぁ殆どの人が仕事に出て来なくなっちゃうわけで。
山と海に囲われてるこの国で他国から攻められる事は殆ど無いと思うんだけどね。とにかく仕事が回らなくなるから、何代か前の王様がこりゃいかん!と薬の開発を命じ、今では当たり前となっている発情剤と遅情剤という薬を開発したのである!
このおかげで集中して欠勤が多かった発情期間が少しだけ出勤率の改善に繋がった。
今はニールが作成した欠勤予定一覧を見ている。
よし、とりあえず欠勤数は綺麗にバラけてるので問題ない。きちんとバランスも考えてバラけている。流石だね。
ちなみに俺のところは今回は遅情剤を使う。
遅情剤を使うと副作用があって、それは無理に薬で我慢をさせているから、薬が切れた時に反動で行為が激しくなる、らしい。
俺は楽しみのような、怖いような、そんな感じでドキドキとその日を待ってるんだ。
俺がちょっと気になってるのはリックステンとエディスのお休みが一緒なんだよなぁ~。最近なんだか仲良さげだし、2人はデキてたり!?
それが本当なら報告してもらってると思うしなぁ。。。むしろ互いに今フリーで慰め合って今後の可能性があったり!?
いや、こういうのは当人たちの問題だがら外野が勝手に盛り上がっちゃダメなんだってイルに言われたじゃんか。そもそもこの2人に関しては前提さえも未確定。
うん、たまたまだねきっと。
そして俺は今日、勤務終了後にクーグゥ義兄様と待ち合わせをしてちょっとえっちなお店にまた連れていってもらうのだ。以前、イルがリボンして「好きにして」って言って欲しいって言ってたからそれを、俺ができるなら叶えてあげたいと思うし。。。でも人の手を借りなくちゃダメなら潔く諦めて帰るつもりだ。
「ガイウス団長、手が止まっていますよ。」
考え事をしながら仕事をしていたらレスト副団長に注意をされた。レスト副団長の発情期についてはあっさりと「それならもう終わりましたのでご心配には及びません」と言われたので発情期のお休みは無し。
去年もこの時期フル勤務だったような気がするんだけど、本当に大丈夫なのかな?・・・本人が言ってるんだから大丈夫だよね。この時期は常時人が足りないから出勤してくれるととても助かるしね。
大抵みんなナニしてるから事件も起こらないんだけどね。
はぁ、よし。
俺は1度息を吐いて、ニールの作った書類を端において処理する書類を見る。
時期が時期だから書類も少ないんだけど、ない訳では無いので集中して書類に向かった。
☆☆☆☆☆☆☆
「ガイウス、こっちだこっち。」
ちょっとエッチなお店の近くの飲食店でクーグゥ義兄様と待ち合わせをした。
実はイルは今遅情剤を服用中なのであまり会わない方がいいという事で、どこかでぶらっと時間を潰していたりする。
「お前もイルヴェスの為によく頑張るね?」
「だって出来ることなら叶えたいって思うじゃないですかぁ。」
「そうかぁ?」
恥ずかしがったが、事前に義兄様には話してあるので行き先も目的も知っている。
すぐ立つのは申し訳ないので、ドリンクを1杯だけ飲んで出た。
さすがに堂々と店構えが出来ないので、ちょっと奥に入ったところの小さな古びた庭付きの一戸建てに「シャボンのお店」となぐり書きで書いてある。
外観はハゲかけた白い洋風の壁に青い屋根で可愛さ満点だが、中に入ると一気にピンクで統一されている。
クーグゥ義兄様は目的の商品が置いてある棚まで俺を案内した。
「最近何故か流行ってるみたいでコーナー出来てるんだよ。」
そう言われた目の前の棚には様々な色や形のリボンがずらーーーーっと並んでいた。
また殴り書きで「恋人の好みを探してみよう」と書いてあった。
「うわぁ。思ってたよりも凄い。」
「だな、で。どういうのが欲しいんだ?」
「ええと、欲しいのは黒くてなるべく太めで自分で結ばなくても出来るやつ。」
「俺もこっちから探すからお前はそっちから探せ。」
っていうか本当にこんなに種類があると自分が欲しいのがどれか分からなくなるよね。
俺とクーグゥ義兄様でそれっぽいものは3つ見つかった。
3つを並べて見比べる。
全て黒色、リボンは既に結んであって端紐を引くと簡単に解けるが、ちょっとコツがあってリボンのところにクリップが着いていて、それがきちんとくっついていれば端紐を引っ張ても崩れない。それぞれ少し生地が伸びるように設定されていて巻くと言うよりは中に自分が収まる感じかな。
それぞれ見本部分の生地を触ったりして伸び具合や素材の質感などを比べて1つを買った。
実際にイルに見せる前に自分で練習しておかないと失敗しそうで怖いなぁ。
ぅん、とりあえず1回自分でやってみようっ
騎士団にとっては入団試験、では無くてその前の発情期の季節である。
俺や獣人の中でも発情期がない種族やあっても個人の気合いで無いですなんて顔してる者もいるけれど 。
まぁ恋の季節と言われて、発情期の季節が終わると騎士団内でもにわかカップルがわんさか出来上がる。
まぁ、時間の経過と共ににわかカップルの殆どが別れて少々騎士団内の治安が悪くなるので発散という名のトレーニング期間を設けていて、ってこれはまぁどうでもいいか。
この発情期間、春の発情期は秋の発情期と違って様々な多くの種族に訪れる。そのため騎士団のみならず、獣人が殆どのこの国ではまぁ殆どの人が仕事に出て来なくなっちゃうわけで。
山と海に囲われてるこの国で他国から攻められる事は殆ど無いと思うんだけどね。とにかく仕事が回らなくなるから、何代か前の王様がこりゃいかん!と薬の開発を命じ、今では当たり前となっている発情剤と遅情剤という薬を開発したのである!
このおかげで集中して欠勤が多かった発情期間が少しだけ出勤率の改善に繋がった。
今はニールが作成した欠勤予定一覧を見ている。
よし、とりあえず欠勤数は綺麗にバラけてるので問題ない。きちんとバランスも考えてバラけている。流石だね。
ちなみに俺のところは今回は遅情剤を使う。
遅情剤を使うと副作用があって、それは無理に薬で我慢をさせているから、薬が切れた時に反動で行為が激しくなる、らしい。
俺は楽しみのような、怖いような、そんな感じでドキドキとその日を待ってるんだ。
俺がちょっと気になってるのはリックステンとエディスのお休みが一緒なんだよなぁ~。最近なんだか仲良さげだし、2人はデキてたり!?
それが本当なら報告してもらってると思うしなぁ。。。むしろ互いに今フリーで慰め合って今後の可能性があったり!?
いや、こういうのは当人たちの問題だがら外野が勝手に盛り上がっちゃダメなんだってイルに言われたじゃんか。そもそもこの2人に関しては前提さえも未確定。
うん、たまたまだねきっと。
そして俺は今日、勤務終了後にクーグゥ義兄様と待ち合わせをしてちょっとえっちなお店にまた連れていってもらうのだ。以前、イルがリボンして「好きにして」って言って欲しいって言ってたからそれを、俺ができるなら叶えてあげたいと思うし。。。でも人の手を借りなくちゃダメなら潔く諦めて帰るつもりだ。
「ガイウス団長、手が止まっていますよ。」
考え事をしながら仕事をしていたらレスト副団長に注意をされた。レスト副団長の発情期についてはあっさりと「それならもう終わりましたのでご心配には及びません」と言われたので発情期のお休みは無し。
去年もこの時期フル勤務だったような気がするんだけど、本当に大丈夫なのかな?・・・本人が言ってるんだから大丈夫だよね。この時期は常時人が足りないから出勤してくれるととても助かるしね。
大抵みんなナニしてるから事件も起こらないんだけどね。
はぁ、よし。
俺は1度息を吐いて、ニールの作った書類を端において処理する書類を見る。
時期が時期だから書類も少ないんだけど、ない訳では無いので集中して書類に向かった。
☆☆☆☆☆☆☆
「ガイウス、こっちだこっち。」
ちょっとエッチなお店の近くの飲食店でクーグゥ義兄様と待ち合わせをした。
実はイルは今遅情剤を服用中なのであまり会わない方がいいという事で、どこかでぶらっと時間を潰していたりする。
「お前もイルヴェスの為によく頑張るね?」
「だって出来ることなら叶えたいって思うじゃないですかぁ。」
「そうかぁ?」
恥ずかしがったが、事前に義兄様には話してあるので行き先も目的も知っている。
すぐ立つのは申し訳ないので、ドリンクを1杯だけ飲んで出た。
さすがに堂々と店構えが出来ないので、ちょっと奥に入ったところの小さな古びた庭付きの一戸建てに「シャボンのお店」となぐり書きで書いてある。
外観はハゲかけた白い洋風の壁に青い屋根で可愛さ満点だが、中に入ると一気にピンクで統一されている。
クーグゥ義兄様は目的の商品が置いてある棚まで俺を案内した。
「最近何故か流行ってるみたいでコーナー出来てるんだよ。」
そう言われた目の前の棚には様々な色や形のリボンがずらーーーーっと並んでいた。
また殴り書きで「恋人の好みを探してみよう」と書いてあった。
「うわぁ。思ってたよりも凄い。」
「だな、で。どういうのが欲しいんだ?」
「ええと、欲しいのは黒くてなるべく太めで自分で結ばなくても出来るやつ。」
「俺もこっちから探すからお前はそっちから探せ。」
っていうか本当にこんなに種類があると自分が欲しいのがどれか分からなくなるよね。
俺とクーグゥ義兄様でそれっぽいものは3つ見つかった。
3つを並べて見比べる。
全て黒色、リボンは既に結んであって端紐を引くと簡単に解けるが、ちょっとコツがあってリボンのところにクリップが着いていて、それがきちんとくっついていれば端紐を引っ張ても崩れない。それぞれ少し生地が伸びるように設定されていて巻くと言うよりは中に自分が収まる感じかな。
それぞれ見本部分の生地を触ったりして伸び具合や素材の質感などを比べて1つを買った。
実際にイルに見せる前に自分で練習しておかないと失敗しそうで怖いなぁ。
ぅん、とりあえず1回自分でやってみようっ
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