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騎士団のパートナー事情は少しだけ特殊
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早朝と言うにはちょっと遅い時間だけど皆の出勤時間には早い時間、俺は今騎士団詰所の入口前に居る。
久しぶりの出勤である。ただし体感で。だって実際どれくらい休んだか分かってないし、今日が何日かさえ・・・。
まぁ、それも執務すれば自ずと分かるから良いのだ。
「じゃぁイル行ってくるね。」
「うん、行ってらっしゃい。」
「行ってきまぁすっ」
何故かイルのお見送り付きだった。
まぁいっか。それで特に何かある訳でもないし。
いつもの執務室へ向かう。
今日は別に朝早い訳じゃないから、レスト副団長来てるかも。災害派遣のその後はどうなったかな、警備要因で何名か派遣されてる筈だけど前もって準備してたから大丈夫なはず。ええとそれから・・・。
頭を仕事モードにシフトしながらドアを開けた。
「おはようございますっ」
「おはようございます。思っていたより早かったですね。」
「団長~。おはようございますっ。団長が居なくて寂しかったです~。」
「ぁれ、ミッキィが居るなんて珍しいですね?」
「そうなんですよ~。って団長お休みしてから毎日来てるんですよ。ふふふ。」
「え!?もも、もしかして代わりに書類捌いて貰っちゃってました??」
俺が休んでる間に仕事押し付けちゃってた!?やばっ。
ミッキィは前団長の時の事務助っ人メンバーで、仕事が終わらない時とか忙しい時とかにこの執務室で前団長達とお仕事をしていた経験がある。
ついでに言うと、ミッキィは俺の教育係でもあったので、俺は騎士団の中で1番信頼を置いているし、俺からの主観だけど多分ミッキィも俺を弟みたいに思ってくれてる、はず。
めっちゃお菓子くれるし、ね。ぁぁ、教育係って騎士団内ルールと言葉遣いのね、主に言葉遣いの教育係だったんだよね、懐かしい。
「まぁ少しは捌きましたけど。どっちかって言うと指導で来てましたっ♪」
「指導・・・ですか?」
「執務室に信頼出来るメンバーで書類捌くメンバーを、と仰ってたじゃないですか。」
レスト副団長が窓を開けて換気をしながら会話に加わってくる。
ぇ、俺やっぱり匂うの!?臭い?
「じゃぁ、ここに新しい方が入られたんですね!」
自分の匂いをクンカクンカしてみてもやっぱり分からない。加齢臭も自分じゃ分からないって言うしな、それみたいなものかな・・・。
「団長は臭くないですよ、大丈夫ですよ?」
「ぃゃ結構レスト副団長すごい顔して換気してきますよ、ほぼ毎日・・・。」
ミッキィがフォローしてくれたけど、臭うなら臭うって正直に言って欲しい・・・。
「団長~、そうじゃないんですよぅ。・・・レスト副団長!団長が勘違いしてるじゃないですかぁ!団長に向けるんじゃなくてイルヴェス様に向けてくださいよう!」
「はぁ。彼にはあまり関わりたく無いんですよ、面倒なんで。」
何の話かさっぱり、いや嘘です。なんとなく想像着いたけど、イルってレスト副団長に面倒がられてたんだ、意外。ってかこれは俺が話に入ってもいいものなのか、ミッキィの顔をちらっと伺う。
「団長は~そのままでいて下さいね?イルヴェス様に毎日愛されてる団長素敵ですっ。もし、もしもの話ですよ?もし、イルヴェス様が嫌になったり束縛激しすぎたりしたら言ってくださいね?そしたら私が~ふふふふんっ」
「そんな事は無いので安心してください。っていうかミッキィ恋人居ましたよね?」
「ぇ、もう別れちゃいましたよ~。私なよい奴嫌なんですよねぇ。今回は失敗でした。また新しい人見つけますよー♪」
「はやっ」
ミッキィは恋人の変わる速さが恐ろしく速い。
今別れたって言ってる人も何週間?あれ何日もっ・・・うん、数えるのやめよう。
まぁ、騎士団全体的に言えるんだけど、基本的に体力有り余ってるから一晩ぶっ通しとか、休みの日には連日でとかはよくあるみたいだし、可愛い!って付き合ってみたら弱すぎてついて行けんとか、後は一定数だけど、夜だけ相手してくれたらっていう人もいるし。
だからアデルバートに奥さんが居て、更にパパになるって聞いた時凄い驚いたんだよね。だってなんか性格めっちゃ軽そうだったし、夜の相手だけしてくれればっていうタイプかと。人は見かけによらないね!見た目で判断しちゃダメだね!
「ミッキィにはもっと良い人が居ると思うので頑張って下さいね」
取り敢えず適当に声かけとこ。
でもミッキィもちゃんと発散させとかないと、指導とかで酷いことになるからなぁ。指導された側がね、ミッキィが発散するんだよ、そこで。溜まった状態で団内リーグとかやったら凄いことになりそう。ぁぁ、競技場の修理費用がね、うん。ミッキィの体力についていける恋人さんが早く現れますように。
「で、ここに来る新しい人ってどなたです?」
「チームB所属のリックステンとチームD所属のエディスですよ。」
「2人もですか!?じゃぁ俺少しはお休み貰えますかね?」
「そうですね、団長にもお休みとって頂かないと、イルヴェスからの嫌がらせが酷いですからね。」
「ぇ、イル何やってんの・・・。」
「大丈夫ですよ団長~。レスト副団長が王宮に行く度に次の休みはいつなんだって捕まってるだけなんですから~」
ぁぁー、なるほど。それは確かに面倒ですね!?俺にお休みくれれば面倒も起きないんですけどね。
でも2人も来てくれると随分楽になるなぁ、それなら、うん。
「ミッキィ、頼み事が有るんですけど良いですか?」
「はいっ何なりと!」
「俺の体力筋力増進に付き合ってください!」
久しぶりの出勤である。ただし体感で。だって実際どれくらい休んだか分かってないし、今日が何日かさえ・・・。
まぁ、それも執務すれば自ずと分かるから良いのだ。
「じゃぁイル行ってくるね。」
「うん、行ってらっしゃい。」
「行ってきまぁすっ」
何故かイルのお見送り付きだった。
まぁいっか。それで特に何かある訳でもないし。
いつもの執務室へ向かう。
今日は別に朝早い訳じゃないから、レスト副団長来てるかも。災害派遣のその後はどうなったかな、警備要因で何名か派遣されてる筈だけど前もって準備してたから大丈夫なはず。ええとそれから・・・。
頭を仕事モードにシフトしながらドアを開けた。
「おはようございますっ」
「おはようございます。思っていたより早かったですね。」
「団長~。おはようございますっ。団長が居なくて寂しかったです~。」
「ぁれ、ミッキィが居るなんて珍しいですね?」
「そうなんですよ~。って団長お休みしてから毎日来てるんですよ。ふふふ。」
「え!?もも、もしかして代わりに書類捌いて貰っちゃってました??」
俺が休んでる間に仕事押し付けちゃってた!?やばっ。
ミッキィは前団長の時の事務助っ人メンバーで、仕事が終わらない時とか忙しい時とかにこの執務室で前団長達とお仕事をしていた経験がある。
ついでに言うと、ミッキィは俺の教育係でもあったので、俺は騎士団の中で1番信頼を置いているし、俺からの主観だけど多分ミッキィも俺を弟みたいに思ってくれてる、はず。
めっちゃお菓子くれるし、ね。ぁぁ、教育係って騎士団内ルールと言葉遣いのね、主に言葉遣いの教育係だったんだよね、懐かしい。
「まぁ少しは捌きましたけど。どっちかって言うと指導で来てましたっ♪」
「指導・・・ですか?」
「執務室に信頼出来るメンバーで書類捌くメンバーを、と仰ってたじゃないですか。」
レスト副団長が窓を開けて換気をしながら会話に加わってくる。
ぇ、俺やっぱり匂うの!?臭い?
「じゃぁ、ここに新しい方が入られたんですね!」
自分の匂いをクンカクンカしてみてもやっぱり分からない。加齢臭も自分じゃ分からないって言うしな、それみたいなものかな・・・。
「団長は臭くないですよ、大丈夫ですよ?」
「ぃゃ結構レスト副団長すごい顔して換気してきますよ、ほぼ毎日・・・。」
ミッキィがフォローしてくれたけど、臭うなら臭うって正直に言って欲しい・・・。
「団長~、そうじゃないんですよぅ。・・・レスト副団長!団長が勘違いしてるじゃないですかぁ!団長に向けるんじゃなくてイルヴェス様に向けてくださいよう!」
「はぁ。彼にはあまり関わりたく無いんですよ、面倒なんで。」
何の話かさっぱり、いや嘘です。なんとなく想像着いたけど、イルってレスト副団長に面倒がられてたんだ、意外。ってかこれは俺が話に入ってもいいものなのか、ミッキィの顔をちらっと伺う。
「団長は~そのままでいて下さいね?イルヴェス様に毎日愛されてる団長素敵ですっ。もし、もしもの話ですよ?もし、イルヴェス様が嫌になったり束縛激しすぎたりしたら言ってくださいね?そしたら私が~ふふふふんっ」
「そんな事は無いので安心してください。っていうかミッキィ恋人居ましたよね?」
「ぇ、もう別れちゃいましたよ~。私なよい奴嫌なんですよねぇ。今回は失敗でした。また新しい人見つけますよー♪」
「はやっ」
ミッキィは恋人の変わる速さが恐ろしく速い。
今別れたって言ってる人も何週間?あれ何日もっ・・・うん、数えるのやめよう。
まぁ、騎士団全体的に言えるんだけど、基本的に体力有り余ってるから一晩ぶっ通しとか、休みの日には連日でとかはよくあるみたいだし、可愛い!って付き合ってみたら弱すぎてついて行けんとか、後は一定数だけど、夜だけ相手してくれたらっていう人もいるし。
だからアデルバートに奥さんが居て、更にパパになるって聞いた時凄い驚いたんだよね。だってなんか性格めっちゃ軽そうだったし、夜の相手だけしてくれればっていうタイプかと。人は見かけによらないね!見た目で判断しちゃダメだね!
「ミッキィにはもっと良い人が居ると思うので頑張って下さいね」
取り敢えず適当に声かけとこ。
でもミッキィもちゃんと発散させとかないと、指導とかで酷いことになるからなぁ。指導された側がね、ミッキィが発散するんだよ、そこで。溜まった状態で団内リーグとかやったら凄いことになりそう。ぁぁ、競技場の修理費用がね、うん。ミッキィの体力についていける恋人さんが早く現れますように。
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「2人もですか!?じゃぁ俺少しはお休み貰えますかね?」
「そうですね、団長にもお休みとって頂かないと、イルヴェスからの嫌がらせが酷いですからね。」
「ぇ、イル何やってんの・・・。」
「大丈夫ですよ団長~。レスト副団長が王宮に行く度に次の休みはいつなんだって捕まってるだけなんですから~」
ぁぁー、なるほど。それは確かに面倒ですね!?俺にお休みくれれば面倒も起きないんですけどね。
でも2人も来てくれると随分楽になるなぁ、それなら、うん。
「ミッキィ、頼み事が有るんですけど良いですか?」
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