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「お姉ちゃん。逃げよう」
「……なにから?」
「警察から。お姉ちゃんは森田さんと一緒にいたから。重要参考人になってるんだよ。ドラマかなにかで言っていたけど、重要参考人って殆ど犯人みたいな扱いされるって聞いた事がある」
「そう、大変ね」
「大変だよ。だからいっしょに逃げようよ。時間が経てば警察もきっと諦めてくれるよ」
話をしていて思った。
私は姉が好きなのだ。
彼女が警察に連れていかれる姿は見たくない。
警察は信用できない。
私が。私が守ってあげないと。
「ねぇ、そうしよ。このままじゃお姉ちゃん、無実の罪で捕まっちゃうよ」
武藤は彼女を捕まえる。
だって、最初から疑っていたから。
そんなことは許さない。
「でもね、蓬。警察はそんな簡単に諦めてくれないわよ」
「大丈夫だって。森田さんは捕まったんだから。お姉ちゃんを捕まえる理由なんて本当はないんだよ」
そう、この人を捕まえる理由はない。
だって、何も悪いことはしていないのだから。
きっと、お姉ちゃんといたいから、だから捕まえようとしているんだ。
「んー……それは少し違うわね、私は捕まる理由がある。そして恐らく、警察もそれに気づいているわ」
「え……どういうこと? 何いってるのお姉ちゃん?」
ジャスミンのかおりがはなをつく。
おねえちゃんのはなしがりかいできない。
「だってね、蓬。伸一さんが人を殺したのは。私がそうさせたからだもの」
動揺も、抑揚も感じさせずに香は言った。
当然のように言うものだから、私は何も言えずに固まってしまっていた。
「色々と勘違いしているようね、それだけ周りが忠実に動いてくれているって事かしら」
「え……ど、どういうこと、勘、違い?」
「そう、勘違い」
ブランコから立ち上がった香はスカートを手で払う。街灯で照らされた彼女の表情は帽子が邪魔をして見えない。だが、雰囲気から笑っているのだけは理解できた。
「私が精神的に傷ついて話せない、だったからしら。そんな事実はないわ」
「……え」
「そういう事にしてもらっただけ。そっちの方が都合がよかったのよ。そして、伸一さんが私を施設から連れ出した理由、あれも嘘」
「嘘、って?」
「私が職員のおじさんにいたずらされている、って話だったかしら。全くそんなことはないわよ。すべてでまかせ。まぁ、そういう目で見られるために、多少愛想は振りまいたけどね。それだけよ」
彼女はなにを言ってるんだ。
「おじさんを殺したのは伸一さん。だけどね、死体を放置したのは私のわがまま。だって、そうしないと誰からも見つけてもらえなかったものね。処理していれば、こうして蓬とも会えなかったわ――ねぇ、蓬。私といるのは楽しい?」
「え……た、たのしい、よ」
上手く働かない頭を、必死になって縦に振った。
私に顔を近づけた香の表情がうっすらと見えた。
「そう、とても嬉しいわ」
目を細めた香の笑みは、言葉では言い表せないほど歪で、街灯に反射した瞳に見られていると、呼吸すら忘れてしまう。
「私はいっぱい悪いことをしたの。警察はきっと私を逃がさない。あなたが言うように、時間が解決してくれるなんてことは絶対にないわ。それでも、それでも私と逃げてくれる? 私のことを、何をしてでも守ってくれるかしら?」
「……」
ジャスミンの香りと共に彼女の吐息が鼻に当たる。
私は返事をすることができなかった。香を見つめるのに夢中になりすぎて、言葉を出すことが出来なかったから。言葉の代わりに頷こうと、頭を震えさせた。
「そう、嬉しいわ」
私の様子を見届けた香は、頬を赤らめて言った。
顔を話した香はその場でくるりと体を廻し、手を後ろで組んだ。
「そうと決まればすぐに準備をしないとね」
「準備?」
「えぇ、本格的に逃げるとなったら誰とも連絡は出来ない。でも、あなたは知り合いがいっぱいいるのでしょう? 何も言わずにいなくなったらあなたも、回りも可哀そうだから、ちゃんと連絡してあげないとね」
「で、でも。そんなことしたら逃げたのがばれちゃうよ」
「いいのよ、ばれても」
話しながら私の後ろに移動した香は、腕を伸ばして私の体を抱きしめた。
「何かあっても、蓬が守ってくれるでしょう?」
「あ……う、うん……そのつもり、だけど」
「ふふっ。それじゃあなーにも、問題ないじゃないっ」
言いながら、香は私から離れた。彼女が離れてからもジャスミンの香りが体に染みついたように香ってきて、なんともいえない幸福感を感じた。
「それじゃあ、私は行くわね」
「え、ど、どこに?」
「大丈夫、一人でどこかに行きやしないわよ。あなたの用意が出来るまで身を隠すだけ。そうね……二日後のこの時間にここで合流しましょう」
時計に目をやると八時を少し過ぎた辺りだった。
私は頷いてから「わかった」と言うと、香は笑顔を崩さないまま公園から出ていった。一人になってみると、風が運ぶ冷たい風に肌寒さを感じる。香と話したのが夢のような感覚だった。だが、彼女が乗っていたブランカは小さく揺れていて、ジャスミンの残り香が公園に残っている。間違いなく彼女はここにいたのだ。
あれ――。
風に打たれて冷静になってきたのか、思考がクリアになってきた。私は何を約束したのだろうか。
無論、香を連れて逃げ出すのは問題ない。警察に彼女の身柄を奪われたくはないのだから。しかし、本当にそれでいいのだろうか。これでは森田と同じことをしているのではないか?
自分の行動を振り返っていると、車のエンジン音が近づいてきて、公園の入り口で止まった。
私が車を見たのと同時に、開いた扉から武藤が顔を出した。
「見つけたっ。何してんだお前は」
「あ……」
言葉が詰まって出てこない。
何か話してしまうと香といたことがバレてしまうような気がして口をつぐんだ。
そんなことは知らずに、武藤はずかずかと公園に入って私の近くまでやってきた。
「……なんの匂いだ? 香水?」
「えっ。花の匂いじゃないですか? ほら、横が山だから」
「あぁ。まぁ、そんなことはどうでもいい。森田が死んだ」
「え?」
森田が、死んだ?
「自殺だ。首に衣服を巻いて棚に吊るしたんだ。声も上げなかったようで気付くのが遅れたらしい――」
武藤が説明をしていたが、私の耳には入っていなかった。
なぜ。どうして。なんでこのタイミングなんだ。
もう逃げられないと悟ったから? それで衝動的になって終わらせようとしたのだろうか。だとしたら短絡的すぎる、残される香のことは考えなかったのだろうか。
そこまで考えて、私はふと思った。考えたからこそなのだろうか。
勿論、森田だって取り調べで香の所在を聞かれていただろう。このままだと自分が原因で香の動向がバレてしまうかも知れない。それならばいっそ、自分の命を断つことで黙秘を貫こうとしたのではないか?
森田の香に対する愛情は献身的だった。自分の命を差し出して香が助かるのなら、やりかねない。
自分の考えに納得しようとした時、先ほどの香との会話が頭をよぎる。
確か……香は森田の面会に行ったと言っていた。つまり森田が死ぬ前に彼と話をしたことになる。その後に自殺することなんてありえるのか?
普通ならば死のうとした直前に最愛の人間と会えば、決意は揺らぐものではないか? 彼女の為に自分を犠牲にするといえば美談だが、これは物語ではなくて現実だ。心残りが生まれても不思議じゃない。
現に、捕まって今までの間に森田は取り調べに協力的だった。警察の対応を見るに香については何も話していなかったようだが、自分の罪に関しては素直に白状していた。
「……なにから?」
「警察から。お姉ちゃんは森田さんと一緒にいたから。重要参考人になってるんだよ。ドラマかなにかで言っていたけど、重要参考人って殆ど犯人みたいな扱いされるって聞いた事がある」
「そう、大変ね」
「大変だよ。だからいっしょに逃げようよ。時間が経てば警察もきっと諦めてくれるよ」
話をしていて思った。
私は姉が好きなのだ。
彼女が警察に連れていかれる姿は見たくない。
警察は信用できない。
私が。私が守ってあげないと。
「ねぇ、そうしよ。このままじゃお姉ちゃん、無実の罪で捕まっちゃうよ」
武藤は彼女を捕まえる。
だって、最初から疑っていたから。
そんなことは許さない。
「でもね、蓬。警察はそんな簡単に諦めてくれないわよ」
「大丈夫だって。森田さんは捕まったんだから。お姉ちゃんを捕まえる理由なんて本当はないんだよ」
そう、この人を捕まえる理由はない。
だって、何も悪いことはしていないのだから。
きっと、お姉ちゃんといたいから、だから捕まえようとしているんだ。
「んー……それは少し違うわね、私は捕まる理由がある。そして恐らく、警察もそれに気づいているわ」
「え……どういうこと? 何いってるのお姉ちゃん?」
ジャスミンのかおりがはなをつく。
おねえちゃんのはなしがりかいできない。
「だってね、蓬。伸一さんが人を殺したのは。私がそうさせたからだもの」
動揺も、抑揚も感じさせずに香は言った。
当然のように言うものだから、私は何も言えずに固まってしまっていた。
「色々と勘違いしているようね、それだけ周りが忠実に動いてくれているって事かしら」
「え……ど、どういうこと、勘、違い?」
「そう、勘違い」
ブランコから立ち上がった香はスカートを手で払う。街灯で照らされた彼女の表情は帽子が邪魔をして見えない。だが、雰囲気から笑っているのだけは理解できた。
「私が精神的に傷ついて話せない、だったからしら。そんな事実はないわ」
「……え」
「そういう事にしてもらっただけ。そっちの方が都合がよかったのよ。そして、伸一さんが私を施設から連れ出した理由、あれも嘘」
「嘘、って?」
「私が職員のおじさんにいたずらされている、って話だったかしら。全くそんなことはないわよ。すべてでまかせ。まぁ、そういう目で見られるために、多少愛想は振りまいたけどね。それだけよ」
彼女はなにを言ってるんだ。
「おじさんを殺したのは伸一さん。だけどね、死体を放置したのは私のわがまま。だって、そうしないと誰からも見つけてもらえなかったものね。処理していれば、こうして蓬とも会えなかったわ――ねぇ、蓬。私といるのは楽しい?」
「え……た、たのしい、よ」
上手く働かない頭を、必死になって縦に振った。
私に顔を近づけた香の表情がうっすらと見えた。
「そう、とても嬉しいわ」
目を細めた香の笑みは、言葉では言い表せないほど歪で、街灯に反射した瞳に見られていると、呼吸すら忘れてしまう。
「私はいっぱい悪いことをしたの。警察はきっと私を逃がさない。あなたが言うように、時間が解決してくれるなんてことは絶対にないわ。それでも、それでも私と逃げてくれる? 私のことを、何をしてでも守ってくれるかしら?」
「……」
ジャスミンの香りと共に彼女の吐息が鼻に当たる。
私は返事をすることができなかった。香を見つめるのに夢中になりすぎて、言葉を出すことが出来なかったから。言葉の代わりに頷こうと、頭を震えさせた。
「そう、嬉しいわ」
私の様子を見届けた香は、頬を赤らめて言った。
顔を話した香はその場でくるりと体を廻し、手を後ろで組んだ。
「そうと決まればすぐに準備をしないとね」
「準備?」
「えぇ、本格的に逃げるとなったら誰とも連絡は出来ない。でも、あなたは知り合いがいっぱいいるのでしょう? 何も言わずにいなくなったらあなたも、回りも可哀そうだから、ちゃんと連絡してあげないとね」
「で、でも。そんなことしたら逃げたのがばれちゃうよ」
「いいのよ、ばれても」
話しながら私の後ろに移動した香は、腕を伸ばして私の体を抱きしめた。
「何かあっても、蓬が守ってくれるでしょう?」
「あ……う、うん……そのつもり、だけど」
「ふふっ。それじゃあなーにも、問題ないじゃないっ」
言いながら、香は私から離れた。彼女が離れてからもジャスミンの香りが体に染みついたように香ってきて、なんともいえない幸福感を感じた。
「それじゃあ、私は行くわね」
「え、ど、どこに?」
「大丈夫、一人でどこかに行きやしないわよ。あなたの用意が出来るまで身を隠すだけ。そうね……二日後のこの時間にここで合流しましょう」
時計に目をやると八時を少し過ぎた辺りだった。
私は頷いてから「わかった」と言うと、香は笑顔を崩さないまま公園から出ていった。一人になってみると、風が運ぶ冷たい風に肌寒さを感じる。香と話したのが夢のような感覚だった。だが、彼女が乗っていたブランカは小さく揺れていて、ジャスミンの残り香が公園に残っている。間違いなく彼女はここにいたのだ。
あれ――。
風に打たれて冷静になってきたのか、思考がクリアになってきた。私は何を約束したのだろうか。
無論、香を連れて逃げ出すのは問題ない。警察に彼女の身柄を奪われたくはないのだから。しかし、本当にそれでいいのだろうか。これでは森田と同じことをしているのではないか?
自分の行動を振り返っていると、車のエンジン音が近づいてきて、公園の入り口で止まった。
私が車を見たのと同時に、開いた扉から武藤が顔を出した。
「見つけたっ。何してんだお前は」
「あ……」
言葉が詰まって出てこない。
何か話してしまうと香といたことがバレてしまうような気がして口をつぐんだ。
そんなことは知らずに、武藤はずかずかと公園に入って私の近くまでやってきた。
「……なんの匂いだ? 香水?」
「えっ。花の匂いじゃないですか? ほら、横が山だから」
「あぁ。まぁ、そんなことはどうでもいい。森田が死んだ」
「え?」
森田が、死んだ?
「自殺だ。首に衣服を巻いて棚に吊るしたんだ。声も上げなかったようで気付くのが遅れたらしい――」
武藤が説明をしていたが、私の耳には入っていなかった。
なぜ。どうして。なんでこのタイミングなんだ。
もう逃げられないと悟ったから? それで衝動的になって終わらせようとしたのだろうか。だとしたら短絡的すぎる、残される香のことは考えなかったのだろうか。
そこまで考えて、私はふと思った。考えたからこそなのだろうか。
勿論、森田だって取り調べで香の所在を聞かれていただろう。このままだと自分が原因で香の動向がバレてしまうかも知れない。それならばいっそ、自分の命を断つことで黙秘を貫こうとしたのではないか?
森田の香に対する愛情は献身的だった。自分の命を差し出して香が助かるのなら、やりかねない。
自分の考えに納得しようとした時、先ほどの香との会話が頭をよぎる。
確か……香は森田の面会に行ったと言っていた。つまり森田が死ぬ前に彼と話をしたことになる。その後に自殺することなんてありえるのか?
普通ならば死のうとした直前に最愛の人間と会えば、決意は揺らぐものではないか? 彼女の為に自分を犠牲にするといえば美談だが、これは物語ではなくて現実だ。心残りが生まれても不思議じゃない。
現に、捕まって今までの間に森田は取り調べに協力的だった。警察の対応を見るに香については何も話していなかったようだが、自分の罪に関しては素直に白状していた。
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