【※R-18】αXΩ 懐妊特別対策室

テオの場合（Ω）① 浣腸

オスカーと離れて診察室に入るだけで、僕は身体が震えるくらいに怖かった。
子どもの頃から、病院は大嫌いだ。

消毒液のにおい、飾り気のない無機質な廊下、牢獄みたいに僕を閉じ込める診察室。


「テオさん、こちらの台に横になってください。」

看護師のライマ君は、とても幼い顔立ちをしている。

僕よりずっと年下に見えるけれど、それは彼の持つミュー性が原因らしい。
ミューは、オメガの生殖能力を高める特殊能力を持っていて、僕が妊娠するために彼が力を貸してくれるという。


「下着を脱いで、このタオルをかけて待っていてくださいね。」

ライマ君は僕に指示すると、慌ただしく奥の部屋へ消えていった。

治療を受けると決めたのは、オスカーに押し切られて仕方なく、というのが僕の本心だった。
彼や僕の両親たちから、早く子どもが見たいと急かされるのが嫌でたまらない。
実際に産むのは僕なんだから、周りに口出しされたくないという気持ちが強かった。


僕は極度の恥ずかしがり屋で、本当は一人で産みたい。
相手がお医者さんであっても、誰かの前で足を広げたり、性器を見られたり、痛いことを強要されたりというのは、耐え難い苦痛だった。


下着を下ろして、タオルをかける。
お医者さんや看護師さんからしたら、ただの仕事なんだとはわかっているけれど、それでもやっぱり恥ずかしくてたまらなかった。



「浣腸しますので、こちらにお尻を向けて、顔は壁のほうを向いてください。」

指示に従って壁のほうを向くと、彼はタオルを剥がして僕のお尻に触れてきた。


「ひゃ・・っ・・・・」

お尻の穴に、冷たい液体を塗り込まれ、思わず声が上がる。


（恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい・・・っ）


お尻の穴に細いチューブが差し込まれたのがわかった。

「う～～っ・・・・」

気持ち悪くてたまらないのに、なぜか勃起している自分に気付く。
ライマ君に見られないようにタオルで隠しながら、僕は羞恥心に耐えて目を瞑っていた。



「お薬入りますよ。力抜いていてくださいね。」

お腹の中に、液体がぐっと入り込んでくる感覚。
僕はなぜかひどく感じてしまって、気を抜くと射精してしまいそうなほどペニスが腫れあがってしまった。


（出ちゃいそう・・ッ・・・何これ・・ぇ・・・）

チューブがお尻の穴から引き抜かれて、ギリギリまで我慢してからトイレに行くように、と伝えられる。



（どうしてこんなに感じちゃうんだろう・・・恥ずかしい・・っ）


僕はグルグルするお腹の痛みに耐えながら、勃起したままのペニスを扱きたくてたまらなかった。