【※R-18】αXΩ 懐妊特別対策室

ライトの場合（α）⑤ 治療説明

「今後の治療としては、このような流れになります。」

ハオと二人、診察室で治療の説明を受けた俺はしばらく呆然としてしまった。

エル先生と看護師の体液から出来ている薬を使って治療しても、妊娠には至らなかったので、治療は次のステップに進むらしい。
このまま今まで通りこの治療をしばらく継続していくことも出来ると前置きした上で、説明があった。

ハオはミューの体液を直接注入する治療法に切り替えて生殖能力を上げるというもの。
オブラートに包んでの説明だったが、要はミューの彼とのセックスにより彼の体液を直接ハオの中に注いだり、経口摂取などでより多く取り入れていくということらしい。

俺は精子を増やすための治療として、ラムダであるエル先生の体液を肛門から注入するのと同時に睾丸に彼の体液を凝縮したものを注射するといういかにも痛そうな方法。

病院で徹底管理して精子が増える過程を検査し、一番増えたところでヒート状態にしたハオとセックスすることが必要になるため、数日の入院期間が必要との説明だった。


「これで妊娠しない場合はどうなるんですか？」

俺は不安に思っていたことを口にした。
まだ治療法があるのか、先に確認しておきたかった。


「その先にもう一段階治療法があります。その治療法も同じく数日の入院が必要になりますが、最終的にその治療では９割妊娠に至るという結果を残せています。」

その言葉を聞いてホッとした。
ハオが思い詰めることだけは避けたいと思っていたからだ。


「ここから先の治療はかなり苦痛を伴う場面も出てきますので、お二人の決断になります。」

先生の言葉に顔を見合わせると、ハオはしっかりとした意志を持った瞳で、力強く頷いた。


「ライト、僕頑張るよ。ライトも・・・一緒に頑張ってくれる？」

「もちろんだ。ハオと一緒に頑張るよ。」


俺たち二人は同意書を記入し、来週その治療を受けることに決める。
ここまで来たら、もう後には引けなかった。妊娠するまで出来ることは全部受けようと決意し、病院を後にした。