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『俺の初めて』
しおりを挟む「俺も・・・繭さんの赤ちゃん欲しいです。」
19歳の夫、陸都とは明日新婚初夜を迎える。
(まだシてもないのに赤ちゃんの話・・・?!年下なのにグイグイくるなぁ・・・♡)
子どもがほしいと言われたら、もちろん嬉しい。
彼は世界の著名な写真家に贈られる賞を、14歳で受賞した天才だった。
天才カメラマンと名高い彼は、甘ったるい視線で私に迫る。
「今の繭さんを、写真におさめておきたいです。・・・ダメですか?」
「今の・・・私・・・?」
「そうです。まだ俺を知らない繭さんと、明日の夜・・俺に一晩中愛された後の繭さん・・・両方、一生大切に焼き付けておきたいから。」
言い回しが実にエロイ。
ジンと鼓膜が痺れてあとを引くような、甘い声。
リビングという家族共有のスペース。そこで写真を撮られているだけなのに、どうして私はこんなに興奮しているのだろう。
「いいですね、繭さんの自然な笑顔を俺に見せて?いいね・・・すごくかわいい。」
ファインダー越しに彼の熱い視線を感じる。それだけで彼に抱かれているような気持ちになった。
ドキドキと胸がうるさい。
「もっと近くで・・繭を撮りたい。こっち見て、そう・・・俺を見て・・・?」
いつの間にか壁に追いやられていた。
彼が至近距離で私を捉える。
「繭さんをもっとたくさん撮りたいのに、カメラが邪魔に思えるなんて・・・俺・・こんな気持ち初めてです。カメラを通してじゃなくて・・・もっと近くで繭さんを見たい・・繭に触れたい・・・生の繭を、もっとリアルに感じたい。」
彼の手が意味深な仕草で私の腰を撫で、お互いの唇が触れ合いそうなほど近づく。
「明日の夜は、俺の初めて・・もらってくださいね。」
「陸都くん、」
「俺・・うまく出来るかな・・?繭さんのこと好きすぎて・・・止まらなくなっちゃうかも。繭さんのことヨくしたいから・・・俺に色々・・・教えてくださいね。」
ねだるように私を見つめる彼の瞳に、一気に興奮がMAXまで跳ね上がる。
(近い・・・っ・・・陸都君・・・言い回しも視線も・・・最高にエロすぎる・・・・ぅ・・・)
年下夫のフェロモンに、私はすでに理性を失いそうだった。
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