161 / 182
『新しい治療法』
しおりを挟む「愛君も妊娠かぁ・・・いいなぁ・・・」
夫の蘭は、最近ずっと塞ぎ込んでいる。
人一倍妊娠願望が強い彼は、スバルに相談し新しい治療に踏み切ると決断したばかりだ。
「蘭君、明日は病院一緒について行くね。」
新しい治療は、スバルが担当してくれる。
いつも投与している薬の数倍量を、半日かけてゆっくり身体に投与するという内容だった。
「僕・・・本当に妊娠できるんでしょうか・・・。副作用も怖いし・・・。」
スバルさん曰く、人体に悪影響は無い心配無用の治療法らしい。
それでも心配性の蘭は、数日前からずっとこんな調子だった。
♢♢♢
「あと一時間ほどで終わるから、その頃また様子を見に来るよ。」
薬を投与されている半日の間、私はずっと蘭の手を握って過ごしている。
奏も一緒にくると申し出てくれたけれど、喧嘩して以来蘭は彼を避けているようだった。
「奏が僕より繭さんを選んだこと・・すごくショックでびっくりしたんです。」
「私を選んだとかじゃないよ。奏さんは蘭君のこと、一番大切に思ってるんだよ。」
「わかってます。でも、僕も同じ気持ちだったから・・・奏に繭さんを取られたくないって気持ちはよく理解できるんです。」
「蘭君・・・」
双子の弟と妻が同じという境遇は、こんな世界でなければ有り得ない設定だ。
複雑な環境で妊活を続ける二人にとって、精神的な負担は計り知れない。
薬の投与が終わり、帰ろうと病院の廊下を歩いていると、蘭君がふと立ち止まった。
「蘭君・・?どうしたの?」
俯いたまま黙っている夫に近づくと、強い力で腕を掴まれる。
「繭さん・・・っ・・・薬の効果が・・・もう出ちゃったみたいです・・・ッ」
「ら、蘭君・・・っ?!」
廊下の奥にあったトイレの個室に無理矢理押し込められた私は、何が起きたのか理解が追いつかない。
蘭は、ハァハァと苦しそうに荒い呼吸を繰り返している。
「繭さん・・っ・・・・ごめんなさい・・っ・・・繭さんに挿れたくて・・頭おかしくなっちゃいそう・・・っ」
私のスカートを捲し上げ、彼は後ろからそり立ったペニスをグンっと奥まで挿入した。
「あ・・・!蘭君・・・っ・・・ダメ・・・」
「ごめんなさい・・繭さん・・・!我慢・・・できないよぉ・・・ッ」
おっとり癒し系男子の顔はどこへやら・・蘭は獣のような息遣いで腰を深く打ち付けている。
(これって精力が増強される薬だったの・・・!?蘭君すご過ぎ・・・ッ!)
「らん・・君ぅ・・っ・・・」
立て続けに何度も中出しされて、お腹が苦しい。
「まだ出る・・・ッ・・・繭・・ぅ・・・もっと出したい・・・ッ・・・!!!」
無我夢中で射精し続ける蘭の荒々しさに圧倒されつつも、私は何度も絶頂を感じてしまった。
♢♢♢
「それにしても、すごい量だね。こんなに薬が効くとは・・・想像以上で正直驚いているよ。」
病院のトイレで散々愛し合った私たちは、せっかくの体液が勿体無いからという理由で、恥ずかしながらスバルに助けを求めた。
スバルは、混ざり合った二人の体液を私の体内から抽出すると、蘭の体内に挿入していく。
「すみません・・・止まらなく・・・なっちゃって・・・」
赤い顔を手で覆い隠す蘭の可愛さに、先ほどまでの荒々しさはもう無い。
(可愛い蘭君が激しいのって・・・・最高にイイ・・・♡クセになっちゃうかも・・・♡)
恥ずかしさよりもときめきが優っている私は、やはりどこかおかしいのかもしれない。
二人のイケメン夫を眺めながら、私はぼんやりと事後の甘い余韻を堪能していた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
718
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる