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『媚薬?!』

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処方された薬を間違えて飲んでしまい、一気に精力が高まってしまった綾人あやとは、下半身の反応が抑えられず苦しんでいる。

(綾人さん・・・!最高にエロイです・・・・ッ♡)

夫が苦しんでいるというのに、私は相変わらず薄情な感想を抱いていた。


「2人ともそんなにじっと見ないで欲しいんだけど・・・っ」

下半身に注目されている状況が恥ずかしいのか、綾人は顔を腕で覆い隠しハァハァと肩で呼吸している。恥じらう綾人の姿に、私はますます興奮してしまった。


「俺がやってあげてもイイけど、まゆの方がいいでしょ?」

「当たり前です!先輩はさっさと退散してくださいっ・・!」

医師である慶斗けいとの口から告げられた対処法は、とにかくたくさん射精して体内の薬の濃度を下げること、という、原始的かつ刺激的すぎるモノだった。

「綾人はご覧の通り・・熱と吐き気で性行為できるような状況じゃないから、繭が手とか口で抜いてあげて?」

はい!!喜んで・・・!!と言いかけて、流石に不謹慎すぎるだろうと口をつぐんだ。



「う~っ・・あ、、あ、あぁ・・ッ・・やだ・・・っ」

乱暴に暴れ回る快楽と、激しい欲求。
普段理性的な色男が身悶える姿は、ひどく官能的で女の興奮を煽る。

彼の熱を手のひらで握り込み、上下にしごく。

綾人は、仰向けで下半身を曝け出し、歯を食いしばって耐えている。

上半身はパジャマを身につけたまま、下半身だけ露出している彼の姿がいやらしすぎて、私の興奮はすぐに限界を超えてしまいそうだ。


「やだ・・っ・・・繭・・イク・・っ・・・・!!」

苦しそうに呼吸を詰まらせた彼は、全身をビクビク大きく震わせながら精を放った。

(なんかこれ・・・綾人さんをいじめてるみたいで・・・癖になっちゃいそう・・・!)

余裕のない彼を見るのは初めてで、妙に興奮してしまう。

彼が興奮で我を失う姿は、一度も見たことがなかった。


「繭・・やだ・・っ・・・苦し・・っ」

今達したばかりだというのに、彼の熱はまるでおさまる気配がない。
見ているだけで辛いほど、彼のペニスはパンパンに腫れ上がり今にも破裂しそうだった。

今度は口にくわえて、舌で刺激する。

「う~っ・・やだ・・もうっ・・・出したくなぃ・・・」

目を潤ませながら拒絶の言葉を吐いてみても、射精欲を抑えられない彼の腰は淫らにゆらめいていた。
シーツを握りしめ懇願する彼の声色は、甘ったるく私の耳に届く。

(綾人さん・・・!!エロすぎます・・・・!!!!)

夫の淫らな姿に、全身の血が沸騰するような激しい興奮を抑えられない。
いつ鼻血が吹き出してもおかしくないほど、刺激的なシチュエーションだった。

「こんな・・気持ちぃの・・・ダメ・・っ・・・おかしくなる・・・・・!!」

綾人は何度も何度も、私の手や口の中で絶頂に達した。



♢♢♢


「というわけで、皆も薬を間違えて飲まないように十分注意してね。」

「先輩・・・っ・・・それ今、言う?何このはずかしめ・・・・!」

朝、夫たちが集まるリビングで、事の経緯を説明した慶斗に、綾人が抗議する。


「綾人は良い思いしたんだから、少しくらいの辱めは受けてもらうよ。」

「つうか、この薬ってそんな風に使えんの?俺もうっかり間違えて飲んじゃうかもなぁ。」

「媚薬って漫画の中だけの話かと思ってた・・・!!絶倫になっちゃうってこと・・・!?」

嫉妬深い慶斗が綾人に嫌味を言うそばで、桜雅おうがいつきが薬の効果に興味津々で悪巧みしている。


「媚薬かぁ・・・俺も使ってみたいかも。」

私の背後で小さくつぶやいたしずくに驚いて振り返ると、妖艶な微笑みが返ってきた。

(雫さん・・・朝からエロすぎます・・・・っ♡)


我が家の朝は、今日も騒がしい。


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