114 / 184
『自然妊娠』
しおりを挟む「繭たん、お願い!・・・俺を受精させて?!」
最年少の夫、樹の上目遣いに、私はくらりとめまいを覚えた。
あまりの可愛さに、彼がキラキラ輝いて見える。
祈るように両手を組んで、眉毛を下げて懇願する彼が、さらにグイと私に迫った。
「繭たんの誕生日に、受精したいって思って、俺・・・準備してきたから!!」
野球チームを作れるくらいたくさん子どもを産むのが彼の夢だということは、以前から知っていた。
「準備って・・?」
「俺、どうしても自然に妊娠したくて、慶斗さんに相談して・・・やり方聞いて準備したんだ!」
全然内容が飲み込めない。
私が困っていると、ノックの音が聞こえ、慶斗が部屋に入ってきた。
「樹の説明じゃわからないと思うから、俺が説明するよ。」
慶斗の説明を聞いて、私は息を飲んだ。
通常であれば、行為が終わった後に医者である慶斗が私の体内から夫の精液を抽出して、夫の体内へ戻すという処置がなされる。
樹のいう「自然妊娠」とは、医師の力を借りず、夫婦で協力して精液を取り出し、私が夫の身体に戻すということらしい。
元々男性が妊娠するのは、自然じゃない。
けれど、夫婦だけの行為で妊娠したいと願う樹の気持ちを、蔑ろには出来なかった。
「私が戻すって・・・慶斗さんがやってくれるみたいに・・ですか?」
「あれは医療行為だから、医師免許がないと出来ないんだ。」
細いチューブを夫の体内へ挿し込み、注入するのは何度も見た。
いかにも医療行為という感じで、見ているだけの私でさえ未だに慣れずソワソワする。
「あくまで夫婦の性行為の一環として、こういうおもちゃを使って、受精させることになるね。」
慶斗が手にしているいわゆるペニバンを目にして、私は一瞬にして意味を理解し赤面した。
男性の体内に挿れることを考慮してか、ペニスを模した細身のおもちゃの中に精液が注入できるようになっている。
「ここに精液を入れて、これを樹の体内に挿入して、このボタンを押すと射精できるって仕組みだね。」
淡々と説明し終えると、「じゃあ頑張ってね。」と一言残し、慶斗は去っていった。
♢♢♢
「繭たん~っ・・・気持ちいぃ・・・もう出ちゃうぅ・・・ッ・イクイクッ・・・・うぅぅ!!!」
樹が何度も私の中で射精する。
今後の展開が頭にちらついて、私はあまり行為に集中できなかった。
「繭たん・・気持ちくない?・・もっと繭たんを気持ちよくしたい・・・っ」
私を感じさせようと、樹はペニスを挿入したまま乳首を舌で刺激する。
必死な彼が、とても可愛い。
「気持ちいいよ、樹君、・・・そこ・・もっとシて・・・・?」
乳首を甘噛みしたり舐め回したりする彼の顔を見て、興奮が煽られる。
ペニスを一度も引き抜くことなく何度も射精を繰り返す彼の若さに、私は何度も絶頂を味わされた。
「えっと・・・本当に挿れて大丈夫・・・?」
夫の体内に何かを挿入する行為は、桜雅や真琴と経験したことがある。
エネマ○ラで予期せぬ妊娠をさせてしまった経験から、この方法での妊娠が可能なのは理解できた。
自分の下半身に装着したペニスのようなモノを見て、私はごくりと息をのむ。
「大丈夫!繭たんに挿れてもらえるように・・・いっぱいほぐして慣らしたから・・・っ」
形勢逆転。
私の下で脚を広げ、両手で秘部を大きく開いて見せている樹の姿が、刺激的すぎる。
「い・・・挿れるよ・・・?」
「う~~っ・・・あ・・・・」
「苦しくない・・・?大丈夫?樹君・・・?」
一番奥まで入ったところで、彼がぎゅっと私の身体に抱きついた。
苦しいのかと心配になり、すぐにボタンを押そうとした私の手を彼はグッと掴んだ。
「繭たんので気持ちよくなりたい・・・お願い・・っ」
(これ・・私のじゃないけど・・・なんか背徳感がすごくて興奮しちゃう・・・・!!!!)
樹の可愛い上目遣いに、私は完全に興奮してしまった。
夫たちがしてくれるように、腰をゆっくりと前後に動かす。
「んんっ・・・そこ・・・ぉ・・・気持ち・・・」
腰をゆっくり往復させているうちに、彼の反応を見てイイところがわかってきた。
ハァハァ、と興奮で息が上がってしまう。
(男の人って・・こんな気持ちで出し入れしてるのかなぁ・・・なんか興奮してやばい・・・!!)
彼の気持ちイイところに擦り付けたくて、腰の動きが早くなる。
「あっ・・繭たん・・っ・・・イッちゃいそぉ・・・・一緒に・・・俺の中に・・・射精してぇ・・!!」
樹の切羽詰まった声に、身体がかぁぁっと一気に熱くなった。
「イクッ・・・イクゥ・・・・中に・・・出してっ・・・あああっ!!!!」
彼のペニスからビュクビュクと熱い液体が飛び出したと同時に、私はボタンを押し彼の内部に精液を注入する。
(これ・・・なんだか癖になっちゃうかも・・・・・っ)
私は彼と同時に絶頂に達したような気持ちになり、初めて感じる興奮を味わっていた。
0
お気に入りに追加
768
あなたにおすすめの小説
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
【R18】幼馴染の男3人にノリで乳首当てゲームされて思わず感じてしまい、次々と告白されて予想外の展開に…【短縮版】
うすい
恋愛
【ストーリー】
幼馴染の男3人と久しぶりに飲みに集まったななか。自分だけ異性であることを意識しないくらい仲がよく、久しぶりに4人で集まれたことを嬉しく思っていた。
そんな中、幼馴染のうちの1人が乳首当てゲームにハマっていると言い出し、ななか以外の3人が実際にゲームをして盛り上がる。
3人のやり取りを微笑ましく眺めるななかだったが、自分も参加させられ、思わず感じてしまい―――。
さらにその後、幼馴染たちから次々と衝撃の事実を伝えられ、事態は思わぬ方向に発展していく。
【登場人物】
・ななか
広告マーケターとして働く新社会人。純粋で素直だが流されやすい。大学時代に一度だけ彼氏がいたが、身体の相性が微妙で別れた。
・かつや
不動産の営業マンとして働く新社会人。社交的な性格で男女問わず友達が多い。ななかと同じ大学出身。
・よしひこ
飲食店経営者。クールで口数が少ない。頭も顔も要領もいいため学生時代はモテた。短期留学経験者。
・しんじ
工場勤務の社会人。控えめな性格だがしっかり者。みんなよりも社会人歴が長い。最近同棲中の彼女と別れた。
【注意】
※一度全作品を削除されてしまったため、本番シーンはカットしての投稿となります。
そのため読みにくい点や把握しにくい点が多いかと思いますがご了承ください。
フルバージョンはpixivやFantiaで配信させていただいております。
※男数人で女を取り合うなど、くっさい乙女ゲーム感満載です。
※フィクションとしてお楽しみいただきますようお願い申し上げます。
【R18】鬼上司は今日も私に甘くない
白波瀬 綾音
恋愛
見た目も中身も怖くて、仕事にストイックなハイスペ上司、高濱暁人(35)の右腕として働く私、鈴木梨沙(28)。接待で終電を逃した日から秘密の関係が始まる───。
逆ハーレムのチームで刺激的な日々を過ごすオフィスラブストーリー
法人営業部メンバー
鈴木梨沙:28歳
高濱暁人:35歳、法人営業部部長
相良くん:25歳、唯一の年下くん
久野さん:29歳、一個上の優しい先輩
藍沢さん:31歳、チーフ
武田さん:36歳、課長
加藤さん:30歳、法人営業部事務
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
社長の奴隷
星野しずく
恋愛
セクシー系の商品を販売するネットショップを経営する若手イケメン社長、茂手木寛成のもとで、大のイケメン好き藤巻美緒は仕事と称して、毎日エッチな人体実験をされていた。そんな二人だけの空間にある日、こちらもイケメン大学生である信楽誠之助がアルバイトとして入社する。ただでさえ異常な空間だった社内は、信楽が入ったことでさらに混乱を極めていくことに・・・。(途中、ごくごく軽いBL要素が入ります。念のため)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる