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『身体の相性』
しおりを挟む夫の愛は、一見女性と見間違えるほど美しい容姿をしている。
茶色のストレートロングヘアは、綺麗に手入れされていて、いつでもサラサラだ。
スラリと長い手足、まつ毛は瞬きするたびにバサッと音が聞こえそうなほどに長くて美しい。
一緒にベッドに入る夜はいつも、細やかな気遣いをしてくれる。
「ねぇ、繭。もう少し明かり落とそうか?」
「大丈夫だよ。愛ちゃん。」
彼は、可愛いものが大好きだ。
私の部屋より、よほど可愛く装飾された彼の部屋。
淡いラベンダーカラーのベッドで抱き合う。
インテリアに凝っていて、レトロな色合いの壁紙や、花をモチーフにした照明など、雑誌に出てきそうなオシャレな部屋だ。
影絵のような花模様が、壁に映し出されている。
淡い色の間接照明に照らされた夫の顔が、あまりにイケメンでごくりと喉が鳴った。
彼が私の中に深く入り込む瞬間、いつも息を飲む。
「あぁっ・・・!!」
硬く勃ち上がった彼の先端が、私のイイところにピッタリとフィットする。
彼と私は、身体の相性が良い。
私の一番気持ちイイ部分に、ピンポイントであたる彼のモノ。
膣がキュンと縮まるような快感が走る。
何度味わってもこの瞬間は、最高だった。
「痛くない?」
気持ちがイイのは、彼も同じらしい。
ふう、とゆっくり息を吐き出した彼が、真顔で私を見下ろした。
「繭の中、すごい締め付けてくるんだけど、もう少し力抜けない?」
深呼吸を繰り返し快感を逃しながら、苦しそうに顔を歪める。
「無理・・ッ・・・愛ちゃん・・・っ」
少しでも気を抜けば、イってしまいそうになるほど、挿れられただけで気持ちいい。
「俺の、そんなに気持ちイイ?」
「うん・・っ・・・きもちイ・・・イ・・っ」
彼の呼吸に合わせて、私も思い切り息を吸いゆっくりと吐き出した。
あまりの気持ちよさに膣内がキュンキュンと締まり、下半身に力が入ってしまう。
ギュゥゥゥゥっと、内側が収縮するような快感。
「繭、可愛すぎ。そんなに煽られると、メチャクチャに蕩けさせたくなるんだけど?」
「愛ちゃん・・っ・・・」
「シテ欲しい?」
意地悪な笑みを浮かべている彼も、あまり余裕がなさそうだ。
私の太ももを大きく開かせて、呼吸を荒げている。
奥深くまで突き上げたい衝動に逆らえないというように、彼は腰を大きく揺さぶった。
「あ~、締まるね。繭の中・・・すごいよ。」
ゆっくりと腰をスライドし、中を味わいながら掠れた声で囁く。
「中に思い切り射精したい・・・俺の精液、繭の中にいっぱい注ぐから、覚悟してよね。」
抜き差しされるたびに快感が増していき、すぐに絶頂を迎えてしまいそうだった。
「あー、気持ちイイ。繭の中・・・ヒダが・・俺のち◯ぽに絡みついてくる・・っ」
可愛らしい顔に似合わず卑猥な言葉を投げてくる彼に、私はすぐに上り詰める。
「ダメ・・っ愛ちゃん・・ぅ・・イ、イッちゃう・・ぅ」
ヒクヒクとお尻に力が入る。
彼のモノで擦り付けられている部分に快感が集まって、つま先がピンと伸びていく。
「繭がイクとこ、俺に見せて?」
見た目とはかなりギャップのある、意地悪な彼の態度に興奮する。
身体の相性が良いこともあって、彼と過ごす夜はいつもとても楽しみだった。
♢♢♢
「繭、ごめん。俺、興奮しちゃって・・無理させたかな?」
事後に、裸で抱き合って過ごす時間。
彼は私の頭を優しく撫でながら、こちらを覗き込んだ。
愛は、優しい。
口調のキツさや、大胆な言葉とは裏腹に、いつも私や家族を大切にしてくれる。
鋭い彼には、私の考えや気持ちなど、いつもお見通しだった。
「繭が嫌だってはっきり断ってくれないと、朝まで何度だって中に出しちゃうけど、いい?」
可愛らしい女性のような顔立ちに、激情を秘めた男らしさのギャップ。
「愛ちゃんに、もっと乱暴に抱いて欲しい・・・」
鋭く聡明な彼の前で、隠し事は意味がない。
彼の前では、気を遣うことなく甘えた言葉も吐けるのだ。
「繭が望むことは、なんだって叶えてあげるよ。」
男らしい彼の言葉。
私は彼の胸に頬を寄せ、小さく愛の言葉を囁いた。
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