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『はじめての男』
しおりを挟むベッドに押し倒された私は、初めての男性との行為に緊張しまくっていた。
見兼ねた慶斗さんが、優しく頭を撫でてくれる。
「大丈夫、緊張しないで。うんと優しくするよ。」
(こんなに幸せな初体験ってあるんだろうか・・・・?)
私は自分の上に覆いかぶさっている夫の、あまりのイケメンぶりにうっとりと目をハートに輝かせていた。
時折眩しいものを見るように、目を細める表情がたまらなくセクシーだ。
彼のミステリアスな部分を強調するような、儚げな表情。
(少女漫画とか、ドラマに出てくるようなイケメン・・・この人が、私の夫なんて・・・まだ信じられない・・・・!)
パジャマのボタンを器用に外していく彼の指先。細くて長い彼の指。
この指がこれから私の身体に触れ、ましてや中に入ってきたりするのかと思うと、いてもたってもいられなかった。
下着を器用に外されて、上半身が露わになる。
恥ずかしくて腕で胸を隠すと、彼もシャツを脱いで上半身裸になった。
(慶斗さん・・・・綺麗な身体・・・)
広い肩幅。女の作りとは全然違う、大人の男の身体。
お互いの唇が重なるだけのキス。
ゆっくりと私を気遣いながら、差し込まれる舌。
学生時代に経験したファーストキスとは全然違う、大人のキス。
「ハァ・・っ・・・」
息があがる。心臓がドキドキうるさくて爆発しそうだ。
彼の唇が首から鎖骨へと下りていく。
「ん・・・ん・・っ」
くすぐったいような、気持ちいいような、不思議な感触。
彼の左手が、私の胸を包むように揉み始める。
「あ・・・っ・・・・」
乳首を指先で刺激されて、甲高い声が出てしまいハッと顔が赤くなった。
(嘘・・っエッチな声・・・出ちゃった・・・)
初めてでもエッチな声って出るものなんだな、なんて他人事のように思う。
「ココ、気持ち良かった?」
乳首を指先で触りながら、慶斗さんが耳元で囁く。その声のいやらしさに下半身がキュンとなる。
彼はいつも穏やかで、冷静沈着だ。あまり表情が変わらない。
大人の男の余裕だろうか。他の夫たちと話している時も終始落ち着いていた。
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