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♤『初めての夜』(SIDE 月野 蛍)※R-18 年上X年下 ドラマーXキーボード
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~~~~登場人物~~~~
♤沢渡 仁(さわたり じん) 25歳
ロックバンドSAWのドラマー。
ワイルド系。筋肉質、高身長。銀髪。耳が半分隠れるくらいの長さ。
無口でクールな印象だが、心は優しく面倒見が良い。
情に厚い男。年下から慕われることが多い。何かと頼りにされる、兄貴肌。
幼なじみの渡里優羽への気持ちにケジメをつけ、蛍と付き合い始めた。
♤月野 蛍(つきの けい)19歳
ロックバンドSAWのキーボード担当。
顎くらいまでの長さ、センター分け、サラサラの金髪。猫目。
人見知りで、無口。小柄な体型。
家庭環境が複雑で、両親は海外暮らし。
ずっと好きだった仁とようやく恋人同士になれた。
~~~~~~~~~~~
「お前のことをずっと守っていきたいと思ってる。俺の・・・恋人になってくれるか?」
夢のようなセリフに、俺は思わず自分の頬をつねって確かめる。
夢じゃない。
仁が俺のことを恋人にしたいと、そう言ってくれたあの夜。
俺たちは恋人同士になった。
あの夜から、俺たちの関係は一向に進展していない。
仁は相変わらず俺のことを子ども扱いするし、一緒に暮らす俺たちのルールに何も変化はない。
恋人同士なのだから、寝室を一緒にするとか、イチャイチャお風呂に入るとか、そういう大人のスキンシップをとりたい。
そう思うのは俺だけなんだろうか?と不安になる。
せめてキスくらいは、毎日して欲しい。
恋人同士になった夜に、お互いの唇が触れ合うだけのプラトニックなキスをした。
俺だってもう子どもじゃない。
大学生だ。
初体験なんて高校の時に終えてる人が多いし、エッチに関しての知識だってちゃんとある。
仁は俺のことをいつまで子ども扱いするんだろう?
それとも俺にそういう魅力がないのが原因なのか。
ぐるぐると思考を巡らせても、仁にその気がないのであればどうにもできない。
無理強いするようなことじゃないし、お互いに欲しいと思った時が正解なのだろう。
俺の心の準備はとっくに出来上がっていて、好きな人と一緒に暮らしているのにそういうことができないのは結構辛い。
仁はそういう処理をどうやっていつしているのだろうか。
同じ家で暮らしているから、あまり堂々と励めないし、俺は困り果てていた。
俺から誘った方がいいのかもしれない。
仁も、俺の準備が出来るまではと遠慮しているのかもしれないから。
それでもどうやって誘ったらいいのか経験のない俺には見当もつかないので、こうしてうじうじと欲求不満の日々を過ごしているのだった。
ある夜、また大雨が降った。
「仁、一緒に寝てもいい?」
「ああ、枕持ってきたか?」
「仁の枕で一緒に寝る。」
精一杯アピールしてみたのが、このセリフ。
恋人同士になってから、同じベッドで眠るのは今夜が初めて。
ベッドに潜り込むと、仁は俺に背を向ける。
俺は勇気を振り絞って、彼の後ろからぴったりとくっついて抱きしめた。
仁の様子がおかしい。
何も言ってこないし、何の反応もなし。
やっぱり俺のこと、弟みたいにしか思えないっていうオチになるのかな。
何度も何度もそんなことを考えて、不安な夜を過ごした。
仁はやっぱり俺に対して、恋愛感情を抱けないんじゃないかって。
せっかく恋人同士になったのに、これじゃあ何も変わらない。
「仁・・・俺、もう限界。」
聞こえなかったのか、仁がこちらを振り返る。
「俺もう、我慢の限界・・・!」
仁の顔が見えた瞬間、俺は彼にキスをした。
「ん・・・っ・・・・」
彼の舌に舌を絡めて、初めてのディープキス。
映画で見た大人のキスを見様見真似で、精一杯の背伸びをする。
「はぁ・・・っ・・・ん・・・・」
応えるように仁の舌が絡んできて、身体がびくりと震えた。
唇が、舌が、俺の身体の全部が、熱くなる。
唇から甘い声が漏れてしまう。
「蛍・・・」
初めて見る仁の顔。
大人の男の顔。興奮しているのがわかって、身体が一気に熱くなる。
「蛍・・・そんなことされたら、抑えが効かなくなる・・・」
仁が俺から身体を離して、呼吸を整えているのがわかった。
「なんでだよ・・・俺は仁の恋人でしょ・・?」
「そうだよ。そうだけど、」
「なら・・・もっと求めてよ。俺・・・そんなに魅力ない?」
ああ、まただ。
駄々をこねるみたいに、子どもっぽい言い方になる。
こんなんじゃ、ガキ扱いされても仕方ない。
もっと大人っぽく誘いたいのに、感情が制御できない。
「違う。そうじゃない。」
「だって、仁全然求めてこないじゃん!俺は・・仁とエッチ・・したいのに!」
「蛍、」
「仁に・・・めちゃくちゃに抱かれたいのに・・・」
涙目になるし、声が掠れるし、俺は本当にいつまでたってもただの子どもだった。
親に置き去りにされて泣いていたあの頃と、何も変わっていない。
仁が俺を抱き寄せて、ギュッと腕に力を込めた。
「仁・・・?」
「蛍・・・そんなこと言われたら、手加減してやれなくなる。」
「・・・手加減なんて・・・しないでよ。めちゃくちゃにしてよ・・・」
顔が真っ赤になっているのがわかる。
仁の身体が俺を求めて反応しているのがわかったから。
「あ・・・仁・・・ッ・・・」
仁の口に含まれて、ペニスをしゃぶられる初めての感覚に、声が抑えられなかった。
抑えられるわけがない。
興奮している仁の表情。荒い吐息。
自分からめちゃくちゃにして欲しいと懇願したくせに、身体中気持ちよくて喘ぐ自分を見られることが恥ずかしくてたまらない。
「んあ・・・っや・・・気持ち・い・・やだ・・っ・・」
射精しそうで、腰が浮く。
逃げようとするとお尻を鷲掴みされて快楽から逃れられず、俺はすぐに射精してしまった。
「ん~~ッ、ダメ、仁、気持ちイイ・・・あ、やだ・・離して・・・・っあぁ!!!」
仁の口の中に、思い切り射精する。
こんなに気持ちよくて、こんなに恥ずかしいことがあるなんて。
射精したばかりなのに、下半身が痛いほどに立ち上がっていて、興奮が全く解けない。
初めてのエッチなのに、こんなに興奮する俺は淫乱、なんだろうか?
お互い裸になると仁のペニスが大きく勃ち上がっているのが見えて、俺は興奮で叫び出しそうだった。
下半身が疼いて、頭がおかしくなりそうだ。
いつも冷静で大人で、理性的な仁しか見たことがない。
仁が俺の身体でこんなに興奮していて、俺の中にアレを入れて射精したいと思っているのかと想像したら、涙が出そうだった。
そんなに興奮しているくせに、彼は念入りに俺の中をほぐしてくれる。
仁とエッチしたくて自分で解していたから俺の中は柔らかく広がっていて、初体験の準備はすぐに整った。
「仁・・仁の欲しい・・・っ、」
「蛍、痛かったら・・言ってくれ。」
彼はしっかりと前置きすると、俺の秘部に先端をあてがう。
「早く・・ぅ、仁・・めちゃくちゃにして・・・っ」
ぐぐぐっとゆっくり彼の先端が入り込んできて、俺は腰を揺らして懇願した。
「・・・ん・・・蛍・・・っ、きつい・・・」
初めて聞く仁の熱っぽい声に、俺は感情がこみ上げすぎて、いつの間にか涙が溢れていた。
「う~~っ、仁・・仁・・・・っ」
「蛍、辛いか?」
心配そうに見てくる仁の顔。
俺はブンブンと大きく首を横に振る。
「仁と・・・こうなれて、嬉しいだけ・・・ッ」
涙が次から次に溢れてきた。
俺は初めて、本当にもう一人じゃないって実感したのだ。
「・・・蛍、好きだよ。」
「俺も好き・・・ッ好き・・・ッ、仁・・・ッ」
俺は仁の大きな肩に腕を回して、何度も何度も彼の名前を呼びながら、幸せを噛み締めた。
気持ちよくて、恥ずかしくて、嬉しくて、幸せで、心も体もいっぱいだった。
♤沢渡 仁(さわたり じん) 25歳
ロックバンドSAWのドラマー。
ワイルド系。筋肉質、高身長。銀髪。耳が半分隠れるくらいの長さ。
無口でクールな印象だが、心は優しく面倒見が良い。
情に厚い男。年下から慕われることが多い。何かと頼りにされる、兄貴肌。
幼なじみの渡里優羽への気持ちにケジメをつけ、蛍と付き合い始めた。
♤月野 蛍(つきの けい)19歳
ロックバンドSAWのキーボード担当。
顎くらいまでの長さ、センター分け、サラサラの金髪。猫目。
人見知りで、無口。小柄な体型。
家庭環境が複雑で、両親は海外暮らし。
ずっと好きだった仁とようやく恋人同士になれた。
~~~~~~~~~~~
「お前のことをずっと守っていきたいと思ってる。俺の・・・恋人になってくれるか?」
夢のようなセリフに、俺は思わず自分の頬をつねって確かめる。
夢じゃない。
仁が俺のことを恋人にしたいと、そう言ってくれたあの夜。
俺たちは恋人同士になった。
あの夜から、俺たちの関係は一向に進展していない。
仁は相変わらず俺のことを子ども扱いするし、一緒に暮らす俺たちのルールに何も変化はない。
恋人同士なのだから、寝室を一緒にするとか、イチャイチャお風呂に入るとか、そういう大人のスキンシップをとりたい。
そう思うのは俺だけなんだろうか?と不安になる。
せめてキスくらいは、毎日して欲しい。
恋人同士になった夜に、お互いの唇が触れ合うだけのプラトニックなキスをした。
俺だってもう子どもじゃない。
大学生だ。
初体験なんて高校の時に終えてる人が多いし、エッチに関しての知識だってちゃんとある。
仁は俺のことをいつまで子ども扱いするんだろう?
それとも俺にそういう魅力がないのが原因なのか。
ぐるぐると思考を巡らせても、仁にその気がないのであればどうにもできない。
無理強いするようなことじゃないし、お互いに欲しいと思った時が正解なのだろう。
俺の心の準備はとっくに出来上がっていて、好きな人と一緒に暮らしているのにそういうことができないのは結構辛い。
仁はそういう処理をどうやっていつしているのだろうか。
同じ家で暮らしているから、あまり堂々と励めないし、俺は困り果てていた。
俺から誘った方がいいのかもしれない。
仁も、俺の準備が出来るまではと遠慮しているのかもしれないから。
それでもどうやって誘ったらいいのか経験のない俺には見当もつかないので、こうしてうじうじと欲求不満の日々を過ごしているのだった。
ある夜、また大雨が降った。
「仁、一緒に寝てもいい?」
「ああ、枕持ってきたか?」
「仁の枕で一緒に寝る。」
精一杯アピールしてみたのが、このセリフ。
恋人同士になってから、同じベッドで眠るのは今夜が初めて。
ベッドに潜り込むと、仁は俺に背を向ける。
俺は勇気を振り絞って、彼の後ろからぴったりとくっついて抱きしめた。
仁の様子がおかしい。
何も言ってこないし、何の反応もなし。
やっぱり俺のこと、弟みたいにしか思えないっていうオチになるのかな。
何度も何度もそんなことを考えて、不安な夜を過ごした。
仁はやっぱり俺に対して、恋愛感情を抱けないんじゃないかって。
せっかく恋人同士になったのに、これじゃあ何も変わらない。
「仁・・・俺、もう限界。」
聞こえなかったのか、仁がこちらを振り返る。
「俺もう、我慢の限界・・・!」
仁の顔が見えた瞬間、俺は彼にキスをした。
「ん・・・っ・・・・」
彼の舌に舌を絡めて、初めてのディープキス。
映画で見た大人のキスを見様見真似で、精一杯の背伸びをする。
「はぁ・・・っ・・・ん・・・・」
応えるように仁の舌が絡んできて、身体がびくりと震えた。
唇が、舌が、俺の身体の全部が、熱くなる。
唇から甘い声が漏れてしまう。
「蛍・・・」
初めて見る仁の顔。
大人の男の顔。興奮しているのがわかって、身体が一気に熱くなる。
「蛍・・・そんなことされたら、抑えが効かなくなる・・・」
仁が俺から身体を離して、呼吸を整えているのがわかった。
「なんでだよ・・・俺は仁の恋人でしょ・・?」
「そうだよ。そうだけど、」
「なら・・・もっと求めてよ。俺・・・そんなに魅力ない?」
ああ、まただ。
駄々をこねるみたいに、子どもっぽい言い方になる。
こんなんじゃ、ガキ扱いされても仕方ない。
もっと大人っぽく誘いたいのに、感情が制御できない。
「違う。そうじゃない。」
「だって、仁全然求めてこないじゃん!俺は・・仁とエッチ・・したいのに!」
「蛍、」
「仁に・・・めちゃくちゃに抱かれたいのに・・・」
涙目になるし、声が掠れるし、俺は本当にいつまでたってもただの子どもだった。
親に置き去りにされて泣いていたあの頃と、何も変わっていない。
仁が俺を抱き寄せて、ギュッと腕に力を込めた。
「仁・・・?」
「蛍・・・そんなこと言われたら、手加減してやれなくなる。」
「・・・手加減なんて・・・しないでよ。めちゃくちゃにしてよ・・・」
顔が真っ赤になっているのがわかる。
仁の身体が俺を求めて反応しているのがわかったから。
「あ・・・仁・・・ッ・・・」
仁の口に含まれて、ペニスをしゃぶられる初めての感覚に、声が抑えられなかった。
抑えられるわけがない。
興奮している仁の表情。荒い吐息。
自分からめちゃくちゃにして欲しいと懇願したくせに、身体中気持ちよくて喘ぐ自分を見られることが恥ずかしくてたまらない。
「んあ・・・っや・・・気持ち・い・・やだ・・っ・・」
射精しそうで、腰が浮く。
逃げようとするとお尻を鷲掴みされて快楽から逃れられず、俺はすぐに射精してしまった。
「ん~~ッ、ダメ、仁、気持ちイイ・・・あ、やだ・・離して・・・・っあぁ!!!」
仁の口の中に、思い切り射精する。
こんなに気持ちよくて、こんなに恥ずかしいことがあるなんて。
射精したばかりなのに、下半身が痛いほどに立ち上がっていて、興奮が全く解けない。
初めてのエッチなのに、こんなに興奮する俺は淫乱、なんだろうか?
お互い裸になると仁のペニスが大きく勃ち上がっているのが見えて、俺は興奮で叫び出しそうだった。
下半身が疼いて、頭がおかしくなりそうだ。
いつも冷静で大人で、理性的な仁しか見たことがない。
仁が俺の身体でこんなに興奮していて、俺の中にアレを入れて射精したいと思っているのかと想像したら、涙が出そうだった。
そんなに興奮しているくせに、彼は念入りに俺の中をほぐしてくれる。
仁とエッチしたくて自分で解していたから俺の中は柔らかく広がっていて、初体験の準備はすぐに整った。
「仁・・仁の欲しい・・・っ、」
「蛍、痛かったら・・言ってくれ。」
彼はしっかりと前置きすると、俺の秘部に先端をあてがう。
「早く・・ぅ、仁・・めちゃくちゃにして・・・っ」
ぐぐぐっとゆっくり彼の先端が入り込んできて、俺は腰を揺らして懇願した。
「・・・ん・・・蛍・・・っ、きつい・・・」
初めて聞く仁の熱っぽい声に、俺は感情がこみ上げすぎて、いつの間にか涙が溢れていた。
「う~~っ、仁・・仁・・・・っ」
「蛍、辛いか?」
心配そうに見てくる仁の顔。
俺はブンブンと大きく首を横に振る。
「仁と・・・こうなれて、嬉しいだけ・・・ッ」
涙が次から次に溢れてきた。
俺は初めて、本当にもう一人じゃないって実感したのだ。
「・・・蛍、好きだよ。」
「俺も好き・・・ッ好き・・・ッ、仁・・・ッ」
俺は仁の大きな肩に腕を回して、何度も何度も彼の名前を呼びながら、幸せを噛み締めた。
気持ちよくて、恥ずかしくて、嬉しくて、幸せで、心も体もいっぱいだった。
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