ルームシェアしている幼馴染のイケメン２人に、言い寄られて困っています。

告白

今までの男性経験って、いったい何だったのだろう。
そんなふうに思えるほど、御影みかげとの行為は初めての興奮を私の身体の奥深くに刻み込んでいった。

彼のようなハイスペックな色男とは、幼馴染でもなければ一生話す機会さえなかったと思う。

本心がわからないミステリアスな彼の思わせぶりな表情や言動に、これまで何度も淡い期待を抱いては、そんなはずないと必死にかき消してきた。

私は長い間、ずっと御影に片思いをしていたのかもしれない。



「お前ら、なんかあった？」

最近の浅葱あさぎは、妙に鋭い。
いつものようにソファーに２人並んでドラマの再放送を見ていると、CMの合間に彼がそう切り出してきた。

「え？・・・な、なんかって・・・何・・・？！」

自分の演技力のなさを、呪いたい気持ちになる。
良い大人なのに、平常心を装うことさえ、私にはできない。

御影と関係を持ったことを、浅葱には隠し通すつもりでいた。
正式に恋人同士になってから、きちんと報告しようと思っていたのだ。

多感な年頃の浅葱が、私たちの関係をどう思うだろうかというのも、御影との恋人関係にすぐに踏み切ることが出来ない一つの要因だった。

御影は、浅葱のことをとても大切に思っているし、それは私も同じだから。


「御影と、なんかあったんじゃねえの？お前の態度、全然違うじゃん。」

じっと真剣な目で私を見つめる浅葱の顔は、妙に男らしい。
時々彼の中に「男」を感じてドキッとしてしまう自分がいる。


「・・あいつに恋人が出来たから、落ち込んでるとか？」

恋人、という言葉の響きに、ぎくりと肩が震えてしまった。


（もしかして浅葱はもう私と御影の関係に気付いてるの・・・！？）

「恋人・・・って・・そんな、まだ恋人同士になったわけじゃないし・・・」

言い訳しようとして、思い切りしどろもどろになっている私を、浅葱は冷めた目で見つめている。


「そんなにあいつが好きなのかよ。」

（浅葱・・・？怒ってるの・・・？）

彼の真剣な瞳。
吸い込まれるようで、目が離せない。


「なぁ、俺にしとけよ。」

私の手首を掴む浅葱の指が、妙に男らしく骨張っていて、まるで知らない男に触れられたような心地になった。
身体に緊張が走る。

（浅葱のこんな顔・・・見たことない・・・っ）

「あ・・浅葱・・・・？」
目の前に迫る彼の男らしさに気圧されて、怯んでしまう。


「俺は、お前が好きだ。」

ドクンと心臓が大きく音を立て、次の瞬間、顔が一気に熱くなっていくのがわかった。