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『白肌』(SIDE 白河 傑)
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~~~~登場人物~~~~
♡白河 傑(しらかわ すぐる) 33歳
皮膚科医。サラサラの黒髪。黒縁メガネ。
日常会話はほとんどしないが、仕事の話となると饒舌。
生検好き。
病理検査技師の鮎原と恋人同士。皮膚科にいないときは病理検査室にいる。
♡朝萩 千秋(あさはぎ ちあき)33歳
消化器外科医。
サラサラのロングヘア 。後ろ姿は女性に見えるのでよく間違われる。
女性のような可愛らしい顔立ち。
♡鮎原 恵巳(あゆはら めぐみ)29歳
病理検査技師。皮膚科の白河をセンパイと慕っているが、タメ口。
日焼けした肌、分厚い二重瞼。エキゾチックな雰囲気の男。
深い茶色の髪色。
白河とは恋人同士。淡々と喋り、ポーカーフェイス。
~~~~~~~~~~~
『白肌』(SIDE 白河 傑)
朝萩の肌は、白く美しかった。
皮膚科医として人の肌は見慣れているが、彼のようにきめ細かい白肌の男性は多くない。
白肌に浮かび上がる、うっすらと赤い傷跡。
彼の皮膚と皮膚とを針で縫い合わせた感触が、指に蘇る。
今はまだ赤みのあるこの傷も少しずつ薄れていき、いずれほとんど目立たなくなるだろう。
それを惜しいと思う自分は、やはりおかしいのだろうか。
指先で、傷跡をなぞる。
「大丈夫そうだな。」
この手で切り取り縫い合わせ、彼の身体につけた俺の証。
ゾクゾクと興奮が高まるのを感じて彼を見ると、熱っぽい視線が返ってきた。
「・・・綺麗に治ってきたよ。」
彼が俺を求めているのだとわかる。
手術中、食い入るように俺を見つめる彼の視線には気付いていた。
同じ医者として、俺の技術に興味があるのだろう。
そう思っていたけれど・・・そうじゃないと確信する。
「朝萩・・・綺麗だ・・。」
「・・・ん・・・っ・・」
傷跡に口付けると、彼がピクリと身体を震わせた。
「白河・・・・・、」
「・・・何だ?」
何か言いたげにじっと見つめる彼の表情には、切なさが浮かんでいる。
その唇に触れてみたいという衝動が、俺を襲った。
唇を重ねると、すぐに舌を深く差し込む。
「んぅ・・・ぅ・・白河・・ぁ・・・」
甘ったるい声。
可愛らしい見た目とは裏腹に、サバサバとした男気のある性格の彼が、
鼻にかかった甘ったるい声で喘いだ。
互いの気持ちを探るように、ねっとりと舌を絡め合う。
最初は遠慮がちだった彼の舌が、積極的により激しく俺を求めた。
俺には恵巳という恋人がいるが・・・この瞬間の快楽と性衝動に身を委ねる。
キスを深めながら朝萩の白肌を弄ると、この肌に己の欲望をぶつけたいという明確な意思が生まれた。
「白河・・・っ・・・ダメ・・・」
ハァ、と苦しそうに息継ぎをした朝萩が、俺の胸を両手で押して制止する。
彼の綺麗な髪が、サラリと白肌に影を落とした。
「そんな顔でダメなんて言っても、説得力がないな。」
いいところでダメだなんて拒まれると、余計に燃えるのが男の性だ。
「これ以上やったら・・僕・・・本気になっちゃうよ・・・?」
「本気って、どういう意味だ?」
「本気で・・・好きになっちゃうよ・・・」
恥じらうように頬を赤く染め、潤んだ瞳で俺を見上げた朝萩は、たまらなく美しかった。
♡白河 傑(しらかわ すぐる) 33歳
皮膚科医。サラサラの黒髪。黒縁メガネ。
日常会話はほとんどしないが、仕事の話となると饒舌。
生検好き。
病理検査技師の鮎原と恋人同士。皮膚科にいないときは病理検査室にいる。
♡朝萩 千秋(あさはぎ ちあき)33歳
消化器外科医。
サラサラのロングヘア 。後ろ姿は女性に見えるのでよく間違われる。
女性のような可愛らしい顔立ち。
♡鮎原 恵巳(あゆはら めぐみ)29歳
病理検査技師。皮膚科の白河をセンパイと慕っているが、タメ口。
日焼けした肌、分厚い二重瞼。エキゾチックな雰囲気の男。
深い茶色の髪色。
白河とは恋人同士。淡々と喋り、ポーカーフェイス。
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『白肌』(SIDE 白河 傑)
朝萩の肌は、白く美しかった。
皮膚科医として人の肌は見慣れているが、彼のようにきめ細かい白肌の男性は多くない。
白肌に浮かび上がる、うっすらと赤い傷跡。
彼の皮膚と皮膚とを針で縫い合わせた感触が、指に蘇る。
今はまだ赤みのあるこの傷も少しずつ薄れていき、いずれほとんど目立たなくなるだろう。
それを惜しいと思う自分は、やはりおかしいのだろうか。
指先で、傷跡をなぞる。
「大丈夫そうだな。」
この手で切り取り縫い合わせ、彼の身体につけた俺の証。
ゾクゾクと興奮が高まるのを感じて彼を見ると、熱っぽい視線が返ってきた。
「・・・綺麗に治ってきたよ。」
彼が俺を求めているのだとわかる。
手術中、食い入るように俺を見つめる彼の視線には気付いていた。
同じ医者として、俺の技術に興味があるのだろう。
そう思っていたけれど・・・そうじゃないと確信する。
「朝萩・・・綺麗だ・・。」
「・・・ん・・・っ・・」
傷跡に口付けると、彼がピクリと身体を震わせた。
「白河・・・・・、」
「・・・何だ?」
何か言いたげにじっと見つめる彼の表情には、切なさが浮かんでいる。
その唇に触れてみたいという衝動が、俺を襲った。
唇を重ねると、すぐに舌を深く差し込む。
「んぅ・・・ぅ・・白河・・ぁ・・・」
甘ったるい声。
可愛らしい見た目とは裏腹に、サバサバとした男気のある性格の彼が、
鼻にかかった甘ったるい声で喘いだ。
互いの気持ちを探るように、ねっとりと舌を絡め合う。
最初は遠慮がちだった彼の舌が、積極的により激しく俺を求めた。
俺には恵巳という恋人がいるが・・・この瞬間の快楽と性衝動に身を委ねる。
キスを深めながら朝萩の白肌を弄ると、この肌に己の欲望をぶつけたいという明確な意思が生まれた。
「白河・・・っ・・・ダメ・・・」
ハァ、と苦しそうに息継ぎをした朝萩が、俺の胸を両手で押して制止する。
彼の綺麗な髪が、サラリと白肌に影を落とした。
「そんな顔でダメなんて言っても、説得力がないな。」
いいところでダメだなんて拒まれると、余計に燃えるのが男の性だ。
「これ以上やったら・・僕・・・本気になっちゃうよ・・・?」
「本気って、どういう意味だ?」
「本気で・・・好きになっちゃうよ・・・」
恥じらうように頬を赤く染め、潤んだ瞳で俺を見上げた朝萩は、たまらなく美しかった。
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