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『腰抜け』(SIDE 湊 京)※R-18 心臓外科医X心臓外科医
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♡湊 京(みなと けい) 33歳
愛治医療センターに勤務する、優秀な心臓外科医。
肩まで伸ばしたロン毛。青光りする黒髪。タレ目で甘いマスク。
医者とは思えないチャラチャラした軽い雰囲気に見えるが、根は真面目。
患者に対しては、優しく紳士的。若いが、腕の良い一流の心臓外科医。
先輩である朝倉医師のことを尊敬している。
♡朝倉 脩二(あさくら しゅうじ) 38歳
愛治医療センターに勤務する、一流の心臓外科医。
長身で体格が良い色男。ハンサムという言葉が似合うイケメン。
プライベートでは細かいことを気にしない男前な性格。
仕事に命をかけている熱い男。
研修医時代に面倒を見ていた湊を手術のパートナーに育て上げ、とても可愛がっている。
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ベッドに移動して、押し倒される。
朝倉先生の香りに包まれるだけで、身体が疼いて仕方なかった。
痛いくらいにペニスが勃起していて、触れられる前に暴発したらどうしようと心配になる程の興奮。
「・・・ッあ・・・」
まだ核心には触れられていないのに、彼が確かめるように俺の腰回りを手で弄っただけで声が漏れた。
ハァハァと苦しいくらいに息が上がって、彼が動くたびにベッドがギシッと音を立てるだけで、心臓が跳ね上がった。
「・・・京・・・好きだ・・・」
「・・あ・・・あ・・・・っ・・・」
耳元で囁かれる彼の声。
その声を聴いているだけで、俺はどうにかなってしまいそうなほど興奮する。
ガチガチに反応した俺のペニスに彼の手のひらが触れた途端、俺は思い切り腰を引いた。
嫌悪感ではない。
いつも患者さんに触れている彼の神聖な手に、俺の醜い欲望を暴かれることが、恥ずかしかった。
恥ずかしくて、たまらなかった。
「だ、ダメ・・・っ・・・やだ・・っ・・・」
俺の言葉に、彼はすぐに反応する。
呼吸音から、彼がどれほど興奮しているのかは痛いくらいにわかっていた。
それなのに、朝倉先生は俺の言葉にすぐ反応して、パッと両手を離す。
「京・・大丈夫か・・・?」
真剣な顔で見つめられて、俺は恥ずかしさのあまりこの場から逃げ出したくなった。
「すみません・・・っ・・・」
反応している下半身を見られたくなくて、布団で隠す。
朝倉先生に触れられて、こんなに興奮しているのに、俺は彼とのセックスに踏み切れなかった。
「先生・・・ッ・・・すみません、俺・・・っ」
俺はいつからこんな腰抜けになってしまったんだろう。
彼に全てを曝け出す勇気がなかった。
彼の目に、自分の欲望を見られるのが恥ずかしくて、逃げ出してしまったのだ。
「京、悪かった。急ぎすぎたな。」
朝倉先生に抱きしめられたまま、同じベッドで眠りについた。
俺は明け方まで眠れず、睡眠不足で仕事に行くハメになる。
初めての、経験だった。
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