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死が二人を別つまで

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隼人と千夏は、幼稚園からの幼なじみであり、そして高校生の頃からの恋人でもあった。

二人は社会人となり、仕事にも慣れた社会人三年目。

二人は結婚を決めていた。

しかし、そんなある日の事、千夏が癌を発症してしまっう。
隼人は彼女を支え、彼女と一緒に必死に戦った。

彼女が入院した病院に、隼人は仕事終わりに毎日通いつめ、千夏の世話をした。

彼女の痛みや苦しみを目にして、心が張り裂けそうになるが、そんな大変な闘病生活の大変さを共に分かち合い、支えあった。

しかし、そんな日が終わりを迎える事になってしまう。

千夏の主治医から、彼女の病状が悪化していることを告げられる。

隼人は日に日にやつれていく千夏に対して、

「俺が必ず、千夏を救ってみせるから、もう少しだけ一緒に頑張ろう!退院したらオーストラリアに新婚旅行だ!」

と励ましの言葉をおくるのだが、千夏は自分のからだの事を教えられなくても、わかっているようだった。

しかし、隼人の言葉に心を奮い立たせ、1日でも長く隼人と一緒の時間を過ごすべく、治療に向き合うのだった。

しかし、千夏の体調は次第に悪化し、医師から余命3ヶ月と告げられてしまう。

千夏は悔しさと悲しさを抱きながら、隼人の手を弱々しく握り、

「隼人ありがとう。あなたが私の側にいてくれたから、幸せな時間を過ごせたわ。でも、私の身体はもう………限界みたい。隼人、私の死を見届けたら、私の事は忘れて前に進んで」

と涙を流しながら言った。

涙を流しながら千夏の手を強く握り返す隼人に、千夏は優しく微笑み、そして、眠るように静かに、息を引き取った。

隼人はしばらくその場から動けずに、いたのだが、千夏の言葉を思い出して、涙を流しながら、彼女の遺志を尊重するべく、生きることを決める。
そして隼人は、千夏との思い出を胸に刻みこみ、約束の地オーストラリアへと旅立つのだった。
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