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二回目
ローター開封の儀
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「さて、ミキ」
「うん…」
仕切り直すタケルさんの声に頷いた。
「今日はどんな格好?」
…タケルさん、服装聞くの好きだな…。
「今日は…Tシャツとワンピース」
「へえ。どんな?」
「白の緩めのTシャツの上に、細かいプリントの入った、青っぽいくるぶしくらいまであるワンピース」
「…そっか。可愛いね」
見てもいないのにそんな風に褒められて。でも嬉しくなる。
「ありがと…」
「あれ?照れてる?」
「っ…!」
可愛いとか言われたら照れるに決まってるのにっ…
「っ…それよりタケルさんは?」
「俺はグレーのハーフパンツのスウェットと白のTシャツ。ごめんね?」
「え…?」
「ミキが折角そんな可愛い格好してくれてるのに、脱ぎやすさを重視しちゃった」
「っ…別に…いいしっ…」
脱ぎやすさってっ…!
「実際にデートする時は、もっとちゃんとした格好してくから。ね?」
ちゅっとキスされた。
「~~っ…!実際にデートとかしないからっ!」
タケルさんはクスクス笑っている。
「ね、ミキ」
そして急に、色っぽい声に変わった。
「早速アレ、使おうか」
「っ……」
「嫌?」
「嫌…じゃ…ない…けど……」
でも使ったことないから、ちょっと怖い。
言い淀むと
「…もしかして、ローター使うの初めて?」
「っ…!!」
何でわかるかなぁ!?
黙り込むと、タケルさんが嬉しそうに笑った。
「またミキの初めてを俺にくれるんだ?」
「っ…!!」
だから言い方っ!
恥ずかしいけど
「嬉しいよ…」
熱い声。
言い返せない…
「凄く嬉しい。気持ちよくしてあげるから大丈夫だよ」
「…うん」
「俺はミキのことが大好きだから、いっぱい気持ちよくしてあげる」
「っ…」
私のことが好きだと、タケルさんは言う。でもそれを、どれくらい信じていいのかわからない。
やっぱりただのリップサービスなのだろうか。それとも少しくらいは本気で言ってくれているのだろうか。
今まで私はちゃんと付き合ったことしかなかったから。
こんな風に、いきなり身体の関係になったことなんてなかったからわからない。
何が普通なのか…。
「箱開けて?」
「うん…」
悩みながらも、タケルさんに言われてガサゴソとパッケージを開けた。
ビニール袋も開けて中身を取り出す。
「取り出せた?」
「うん」
「ウェットティッシュある?」
「え?」
「一応、拭いておこうね」
「…うん」
前も思ったけど、タケルさんはこういうところ細かくて安心する。…慣れてるんだって思うと、少しモヤモヤする部分もあるけど。
ポーチからウェットティッシュを取り出して綺麗に拭いた。
「拭けた?」
「うん」
「じゃあ、スイッチ入れてみて」
カチっとスイッチを入れると、それが手の中で震え出した。
「っ…!」
思っていたより強い振動にびっくりして落としそうになる。
「振動感じる?」
「…うん」
「ねえミキ。……期待してる?」
「っ……」
言われて、これがエッチな道具なんだって改めて認識して顔が熱くなった。
「早くそれで、俺に可愛がって欲しい?」
「っ…!!」
身体の奥がゾクっとした。
「…嫌ならしないけど?」
「~~~っ…!」
意地悪っ…
ここまできて、今さらそんな…
「ミキ、ほら。ミキが怖いならしないから。ね?」
揶揄っているのか、本気で気づかってくれているのか、判別がつかない。
でももう私は、手の中で震えるそれから目が離せなくて。今からこれをタケルさんに使われたらどうなっちゃうんだろうって思うと、身体の奥がゾクゾクして。
「平気…だからっ…」
手の中でブルブル震えるオモチャを見つめながら、かすれた声で返事をした。
「…無理してない?」
…やっぱり気づかってくれてるのかな…。
心の中が、暖かくなる。
タケルさんのこういうところ、いいな…。
「無理…じゃ…ないけど…ちょっと怖い……」
思わず本音がこぼれてしまう。
期待はしてるけど、やっぱり怖い。
タケルさんが優しく笑った。
「大丈夫だよ、ミキ。いっぱい気持ちよくなろうね?」
ちゅっとキスの音。
「…うん……」
タケルさんにそう言われると、つい安心してしまう。タケルさんなら、きっと大丈夫…。
「じゃあワンピースの裾、捲って?」
「うん……」
「うん…」
仕切り直すタケルさんの声に頷いた。
「今日はどんな格好?」
…タケルさん、服装聞くの好きだな…。
「今日は…Tシャツとワンピース」
「へえ。どんな?」
「白の緩めのTシャツの上に、細かいプリントの入った、青っぽいくるぶしくらいまであるワンピース」
「…そっか。可愛いね」
見てもいないのにそんな風に褒められて。でも嬉しくなる。
「ありがと…」
「あれ?照れてる?」
「っ…!」
可愛いとか言われたら照れるに決まってるのにっ…
「っ…それよりタケルさんは?」
「俺はグレーのハーフパンツのスウェットと白のTシャツ。ごめんね?」
「え…?」
「ミキが折角そんな可愛い格好してくれてるのに、脱ぎやすさを重視しちゃった」
「っ…別に…いいしっ…」
脱ぎやすさってっ…!
「実際にデートする時は、もっとちゃんとした格好してくから。ね?」
ちゅっとキスされた。
「~~っ…!実際にデートとかしないからっ!」
タケルさんはクスクス笑っている。
「ね、ミキ」
そして急に、色っぽい声に変わった。
「早速アレ、使おうか」
「っ……」
「嫌?」
「嫌…じゃ…ない…けど……」
でも使ったことないから、ちょっと怖い。
言い淀むと
「…もしかして、ローター使うの初めて?」
「っ…!!」
何でわかるかなぁ!?
黙り込むと、タケルさんが嬉しそうに笑った。
「またミキの初めてを俺にくれるんだ?」
「っ…!!」
だから言い方っ!
恥ずかしいけど
「嬉しいよ…」
熱い声。
言い返せない…
「凄く嬉しい。気持ちよくしてあげるから大丈夫だよ」
「…うん」
「俺はミキのことが大好きだから、いっぱい気持ちよくしてあげる」
「っ…」
私のことが好きだと、タケルさんは言う。でもそれを、どれくらい信じていいのかわからない。
やっぱりただのリップサービスなのだろうか。それとも少しくらいは本気で言ってくれているのだろうか。
今まで私はちゃんと付き合ったことしかなかったから。
こんな風に、いきなり身体の関係になったことなんてなかったからわからない。
何が普通なのか…。
「箱開けて?」
「うん…」
悩みながらも、タケルさんに言われてガサゴソとパッケージを開けた。
ビニール袋も開けて中身を取り出す。
「取り出せた?」
「うん」
「ウェットティッシュある?」
「え?」
「一応、拭いておこうね」
「…うん」
前も思ったけど、タケルさんはこういうところ細かくて安心する。…慣れてるんだって思うと、少しモヤモヤする部分もあるけど。
ポーチからウェットティッシュを取り出して綺麗に拭いた。
「拭けた?」
「うん」
「じゃあ、スイッチ入れてみて」
カチっとスイッチを入れると、それが手の中で震え出した。
「っ…!」
思っていたより強い振動にびっくりして落としそうになる。
「振動感じる?」
「…うん」
「ねえミキ。……期待してる?」
「っ……」
言われて、これがエッチな道具なんだって改めて認識して顔が熱くなった。
「早くそれで、俺に可愛がって欲しい?」
「っ…!!」
身体の奥がゾクっとした。
「…嫌ならしないけど?」
「~~~っ…!」
意地悪っ…
ここまできて、今さらそんな…
「ミキ、ほら。ミキが怖いならしないから。ね?」
揶揄っているのか、本気で気づかってくれているのか、判別がつかない。
でももう私は、手の中で震えるそれから目が離せなくて。今からこれをタケルさんに使われたらどうなっちゃうんだろうって思うと、身体の奥がゾクゾクして。
「平気…だからっ…」
手の中でブルブル震えるオモチャを見つめながら、かすれた声で返事をした。
「…無理してない?」
…やっぱり気づかってくれてるのかな…。
心の中が、暖かくなる。
タケルさんのこういうところ、いいな…。
「無理…じゃ…ないけど…ちょっと怖い……」
思わず本音がこぼれてしまう。
期待はしてるけど、やっぱり怖い。
タケルさんが優しく笑った。
「大丈夫だよ、ミキ。いっぱい気持ちよくなろうね?」
ちゅっとキスの音。
「…うん……」
タケルさんにそう言われると、つい安心してしまう。タケルさんなら、きっと大丈夫…。
「じゃあワンピースの裾、捲って?」
「うん……」
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