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第一部
2 ちょっとだけ…
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ちょっとだけ…ちょっと教えるだけだから…
そう心の中で繰り返して、少年の前にしゃがみ込みそれにそっと触れた。小さな少年の大きなそれは、熱く脈打っている。
見上げると、少年が不安そうな目で私を見ていた。
少年の両手はまた、シャツをしっかり握って捲り上げている。だから、少年のお腹や胸までもが見えてしまっている。
…綺麗な顔をした少年が、自らシャツをめくって局部を剥き出しにしている…
…私が弄りやすいようになのだろうけれど、まるで私が彼にそうさせているようで。ひどくいけない事をしている気分になってくる。
…手早く終わらせないと、色々不味い気がする。
「おねーさん…教えて…」
少年が掠れた声で囁いた。
コクリと頷いて、しっかりとそれを握る。
…変なこと考えちゃダメ。……お手本だけみせて後は自分でやらせればいいんだから……手早く……手早く………
「…こうするのよ…」
正直、私だって聞きかじった程度だ。だいたいこんな感じ、としか知らない。
けれど少年には、その知識さえないのだ。だから私が、そこだけでも教えてあげないと…
なけなしの知識で、それを下から上へと扱いた。けれどすぐに少年が悲鳴を上げた。
「っ…おねーさんっ…それっ……痛いっ…」
震えながらか弱く訴える少年。
「っ…ごめんね?」
慌てて手を離す。
けれど、どうしたらいいのだろう。握って扱くとしか知らないのに。
困って見上げると、少年が小さく首を振った。
「っ…おねーさんの手…あったかくて気持ちいいんだけど…でも動くと皮膚が引っ張られて……」
涙目の少年と見つめ合う。
目尻に溜まった涙がキラリと光った。
ふと、腕を伸ばしてその涙を指でぬぐいとり、湿った指で少年のそれを撫でてみた。
「…これは?大丈夫?」
「…っ…うん…多分…さっきより痛くない…かも…」
そうか…何か水分があれば…
額から汗が流れ落ちて目に入る。日が高くなってきたのだ。もう夏に差し掛かる季節だから、今日も暑くなるだろう。
グイッと袖で額を拭う。
暑い………
「あっ…」
少年が急に、何かに気づいたように声をあげた。露わになった私の腋を見つめながら。
「何?」
「おねーさんの汗っ…」
不意に少年が、私の二の腕をグッと掴んだ。そのまま引き寄せられ彼のそれを腋の下に挟まされる。
突然の行為に呆気にとられた。
じっとりと汗ばんだそこが、少年のそれをしっとりと包み込んでいる。
少年が一つ、大きく息を吐いた。
気持ちよさそうな息を。
そこでようやく状況を理解した。
普段他人に見られることも触れられることもないそんなところに、少年の男性器を挟まされている。
その上、根元まで挟むように密着している所為で、私の顔や口は、少年のお腹にくっつきそうだ。
何この状況…
羞恥で頭がクラクラする。
けれど
「ね、これで痛くないよ?」
少年の「名案だ」、とでも言いたげな無邪気で得意げな声に逃げられなくなる。
「ね…おねーさん…続き……教えて…?」
少年の声に、少しだけ甘さが混じった気がした。
そう心の中で繰り返して、少年の前にしゃがみ込みそれにそっと触れた。小さな少年の大きなそれは、熱く脈打っている。
見上げると、少年が不安そうな目で私を見ていた。
少年の両手はまた、シャツをしっかり握って捲り上げている。だから、少年のお腹や胸までもが見えてしまっている。
…綺麗な顔をした少年が、自らシャツをめくって局部を剥き出しにしている…
…私が弄りやすいようになのだろうけれど、まるで私が彼にそうさせているようで。ひどくいけない事をしている気分になってくる。
…手早く終わらせないと、色々不味い気がする。
「おねーさん…教えて…」
少年が掠れた声で囁いた。
コクリと頷いて、しっかりとそれを握る。
…変なこと考えちゃダメ。……お手本だけみせて後は自分でやらせればいいんだから……手早く……手早く………
「…こうするのよ…」
正直、私だって聞きかじった程度だ。だいたいこんな感じ、としか知らない。
けれど少年には、その知識さえないのだ。だから私が、そこだけでも教えてあげないと…
なけなしの知識で、それを下から上へと扱いた。けれどすぐに少年が悲鳴を上げた。
「っ…おねーさんっ…それっ……痛いっ…」
震えながらか弱く訴える少年。
「っ…ごめんね?」
慌てて手を離す。
けれど、どうしたらいいのだろう。握って扱くとしか知らないのに。
困って見上げると、少年が小さく首を振った。
「っ…おねーさんの手…あったかくて気持ちいいんだけど…でも動くと皮膚が引っ張られて……」
涙目の少年と見つめ合う。
目尻に溜まった涙がキラリと光った。
ふと、腕を伸ばしてその涙を指でぬぐいとり、湿った指で少年のそれを撫でてみた。
「…これは?大丈夫?」
「…っ…うん…多分…さっきより痛くない…かも…」
そうか…何か水分があれば…
額から汗が流れ落ちて目に入る。日が高くなってきたのだ。もう夏に差し掛かる季節だから、今日も暑くなるだろう。
グイッと袖で額を拭う。
暑い………
「あっ…」
少年が急に、何かに気づいたように声をあげた。露わになった私の腋を見つめながら。
「何?」
「おねーさんの汗っ…」
不意に少年が、私の二の腕をグッと掴んだ。そのまま引き寄せられ彼のそれを腋の下に挟まされる。
突然の行為に呆気にとられた。
じっとりと汗ばんだそこが、少年のそれをしっとりと包み込んでいる。
少年が一つ、大きく息を吐いた。
気持ちよさそうな息を。
そこでようやく状況を理解した。
普段他人に見られることも触れられることもないそんなところに、少年の男性器を挟まされている。
その上、根元まで挟むように密着している所為で、私の顔や口は、少年のお腹にくっつきそうだ。
何この状況…
羞恥で頭がクラクラする。
けれど
「ね、これで痛くないよ?」
少年の「名案だ」、とでも言いたげな無邪気で得意げな声に逃げられなくなる。
「ね…おねーさん…続き……教えて…?」
少年の声に、少しだけ甘さが混じった気がした。
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