【R18】見た目ショタな魔族に騙されてしまうおねーさん

ハリエニシダ・レン

文字の大きさ
上 下
2 / 19
第一部

2 ちょっとだけ…

しおりを挟む
ちょっとだけ…ちょっと教えるだけだから…

そう心の中で繰り返して、少年の前にしゃがみ込みそれにそっと触れた。小さな少年の大きなそれは、熱く脈打っている。

見上げると、少年が不安そうな目で私を見ていた。
少年の両手はまた、シャツをしっかり握って捲り上げている。だから、少年のお腹や胸までもが見えてしまっている。

…綺麗な顔をした少年が、自らシャツをめくって局部を剥き出しにしている…

…私が弄りやすいようになのだろうけれど、まるで私が彼にそうさせているようで。ひどくいけない事をしている気分になってくる。

…手早く終わらせないと、色々不味い気がする。

「おねーさん…教えて…」

少年が掠れた声で囁いた。
コクリと頷いて、しっかりとそれを握る。

…変なこと考えちゃダメ。……お手本だけみせて後は自分でやらせればいいんだから……手早く……手早く………

「…こうするのよ…」

正直、私だって聞きかじった程度だ。だいたいこんな感じ、としか知らない。
けれど少年には、その知識さえないのだ。だから私が、そこだけでも教えてあげないと…

なけなしの知識で、それを下から上へと扱いた。けれどすぐに少年が悲鳴を上げた。

「っ…おねーさんっ…それっ……痛いっ…」

震えながらか弱く訴える少年。

「っ…ごめんね?」

慌てて手を離す。
けれど、どうしたらいいのだろう。握って扱くとしか知らないのに。
困って見上げると、少年が小さく首を振った。

「っ…おねーさんの手…あったかくて気持ちいいんだけど…でも動くと皮膚が引っ張られて……」

涙目の少年と見つめ合う。
目尻に溜まった涙がキラリと光った。
ふと、腕を伸ばしてその涙を指でぬぐいとり、湿った指で少年のそれを撫でてみた。

「…これは?大丈夫?」

「…っ…うん…多分…さっきより痛くない…かも…」

そうか…何か水分があれば…

額から汗が流れ落ちて目に入る。日が高くなってきたのだ。もう夏に差し掛かる季節だから、今日も暑くなるだろう。
グイッと袖で額を拭う。
暑い………

「あっ…」

少年が急に、何かに気づいたように声をあげた。露わになった私の腋を見つめながら。

「何?」

「おねーさんの汗っ…」

不意に少年が、私の二の腕をグッと掴んだ。そのまま引き寄せられ彼のそれを腋の下に挟まされる。
突然の行為に呆気にとられた。
じっとりと汗ばんだそこが、少年のそれをしっとりと包み込んでいる。

少年が一つ、大きく息を吐いた。
気持ちよさそうな息を。
そこでようやく状況を理解した。
普段他人に見られることも触れられることもないそんなところに、少年の男性器を挟まされている。
その上、根元まで挟むように密着している所為で、私の顔や口は、少年のお腹にくっつきそうだ。

何この状況…

羞恥で頭がクラクラする。
けれど

「ね、これで痛くないよ?」

少年の「名案だ」、とでも言いたげな無邪気で得意げな声に逃げられなくなる。

「ね…おねーさん…続き……教えて…?」

少年の声に、少しだけ甘さが混じった気がした。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

淡泊早漏王子と嫁き遅れ姫

梅乃なごみ
恋愛
小国の姫・リリィは婚約者の王子が超淡泊で早漏であることに悩んでいた。 それは好きでもない自分を義務感から抱いているからだと気付いたリリィは『超強力な精力剤』を王子に飲ませることに。 飲ませることには成功したものの、思っていたより効果がでてしまって……!? ※この作品は『すなもり共通プロット企画』参加作品であり、提供されたプロットで創作した作品です。 ★他サイトからの転載てす★

あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます

おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」 そう書き残してエアリーはいなくなった…… 緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。 そう思っていたのに。 エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて…… ※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。

ドSな彼からの溺愛は蜜の味

鳴宮鶉子
恋愛
ドSな彼からの溺愛は蜜の味

憐れな妻は龍の夫から逃れられない

向水白音
恋愛
龍の夫ヤトと人間の妻アズサ。夫婦は新年の儀を行うべく、二人きりで山の中の館にいた。新婚夫婦が寝室で二人きり、何も起きないわけなく……。独占欲つよつよヤンデレ気味な夫が妻を愛でる作品です。そこに愛はあります。ムーンライトノベルズにも掲載しています。

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

×一夜の過ち→◎毎晩大正解!

名乃坂
恋愛
一夜の過ちを犯した相手が不幸にもたまたまヤンデレストーカー男だったヒロインのお話です。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました

市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。 私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?! しかも婚約者達との関係も最悪で…… まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!

処理中です...