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未知の生命体との遭遇
165 危機迫る
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ガイア教会から支給されたゾンビウイルス抗体薬と治療薬の効果はてきめんであったので、
各封鎖されていた街や集落は歓喜を上げた。
各教会では、ガイア女神様に感謝の祈りがささげられた。
戦略運営室では、鹿島と元陸戦隊全員が集まり、
雑談混じりで今後の戦場予告場所を推理していた。
「エゲレス国も奴隷と農奴の解放を行ったようですし、
植民地での自治権を認め出してきたようですね。」
「エゲレス国植民地では、
部族間の対立が激しくなっている様子らしいが?」
「少数民族を使って、多くの部族を管理させていた結果だろう。」
「その飛び火が、約束の地に飛んでこなければいいが。」
「あそこの対立も、きな臭くなりだした様です。」
戦略運営室では余裕のある戦略の話し合いであったが、
スクリーンに映し出されたマーガレットが現れた。
「余裕こいてる暇は、なくなりそうです。
一つ、カントリ国から三万の兵に守られた特使が、
国境の工事現場に現れました。
厄介なことに、ゾンビウイルス検査では、全員が陽性でした。
二つ、閣下が捕獲した反重力機能のある武器には、
ゾンビウイルスの本舗が生息していました。
生息している本舗宿主の居る生物兵器のようです。」
「子供達は大丈夫か!」
と、鹿島が叫んだ。
「子供達は大丈夫です。
そそっかしい研究員が無断で箱に腕を突っ込み、
ゾンビ化しましたが、処理されました。
三つ、流動形状翼の未確認飛行物体と、
三基のかなりの大型亀の甲形状飛行物体が、
この惑星に向かっています。」
「特使の処理は?」
「当然追い返しました。だが、彼らの必要な食料と水は与えました。」
「要求は聞いたの?」
「魔物や魔獣の討伐と、食料に医薬品の要求でした。
それに慰謝料もついていたような、、、、。」
「要求?援助ではなくて?」
「よくわからない理由で、要求でした。」
「未確認飛行物体は、いつ頃つきますか?」
「流動形状翼の未確認飛行物体は七日後、
大型亀の甲形状飛行物体は十日後です。」
「輸送艦にて、宇宙空間で迎え撃つ事は?」
「輸送艦の装備では、不可能です。」
「雷野郎が、続々と上陸したら、やばいだろう。」
「閣下たちで、何とかしてほしいです。」
「むり。みんなの家族を逃がしたい。」
「何処へ。だけども、誰も仲間や友人を置いて逃げません。」
「かなりの打撲感で、気を失いかけたが、兎に角、ないよりはましだろう。絶縁アーマーの生産を急がせよう。」
「雷対策は、普通、避雷針でしょう。」
と、脳筋ムキムキ主婦シーラーがほほ笑んだ。
「避雷針を作ってもらおう。」
鹿島はわらをもつかむ心境で頷いた。
避雷針案はコーA.Iのシミレーションにおいてはかなり有効との評価を受けて、
国境沿いに大掛かりな丸太杭の建設中の機材を順次改造することになった。
すべての高機動車輌のタイヤは分厚いゴムに取り換えられた。
各師団からはそれぞれ、二百人の特別攻撃隊が編成されて、
神降臨街において雷と竜巻を想定した訓練が行われた。
鹿島はどういう訳で訓練中に呼び出されて、
理解できない討論の場にいるのか納得できずにいた。
議題の内容は、
カントリ国の民が持っているX染色体の遺伝子部分のDNAと、
ゾンビウイルスのDNAが一致したとのことである。
何らかのきっかけがあれば、
カントリ国の民はゾンビ化できる可能性があるとの報告である。
「そのきっかけがわからないと、対処方法は出来ないでしょう。」
「ウイルスが、X染色体に組込むために、はいれるなんて、驚いたわ。」
鹿島を挟んでマーガレットとパトラは、
X染色体や遺伝子にDNAの話に夢中であるが、
鹿島にも聞き覚えがある単語だが理解不能の様子である。
「で、俺は何でここに呼ばれたの?」
「サトイちゃんの論文発表会だからでしょう。
次がサトイちゃんの番よ。」
「X染色体の遺伝子にDNAが組み込まれた人は、
ゾンビウイルスに感染しても、
死なない可能性があると思えます。
つまり、ゾンビ化しないのではと思えます。」
「ゾンビも死なないでしょう。」
と、先程、講演席にいた男が尋ねた。
「死が確定される条件として、心臓の停止、脳波の停止、のはずです。
ゾンビ化された生き物は、心臓も、脳波も停止した状態でしたが、
此れは、仮定です。雷と竜巻を起こした人の行動は、
心臓も、脳波も停止していなかったのではと、思えます。」
鹿島は怪物との戦いを思い出していた。
「怪物野郎の目は、生きた人間の目であったし、
俺の動きに反応で来た。
おまけに血が噴き出たのは、心臓は動いていたはずだ。」
「よくできました。閣下は偉い!」
と言って、マーガレットは手を挙げた。
「ここにその状況、心臓も、脳波も停止していなかったゾンビと戦った、リアルを経験した人がいます。
その人は、総督閣下です~!。」
壇上に上がった鹿島は、その日一日中質問攻めにあってしまった。
そこで分かった事は、研究員は箱に腕を突っ込み、
箱の機能を使うことなくすぐに倒れてしまい、
心臓は停止して脳波も感じられなくなったが、
筋肉は動き続けたとの報告もなされた。
各封鎖されていた街や集落は歓喜を上げた。
各教会では、ガイア女神様に感謝の祈りがささげられた。
戦略運営室では、鹿島と元陸戦隊全員が集まり、
雑談混じりで今後の戦場予告場所を推理していた。
「エゲレス国も奴隷と農奴の解放を行ったようですし、
植民地での自治権を認め出してきたようですね。」
「エゲレス国植民地では、
部族間の対立が激しくなっている様子らしいが?」
「少数民族を使って、多くの部族を管理させていた結果だろう。」
「その飛び火が、約束の地に飛んでこなければいいが。」
「あそこの対立も、きな臭くなりだした様です。」
戦略運営室では余裕のある戦略の話し合いであったが、
スクリーンに映し出されたマーガレットが現れた。
「余裕こいてる暇は、なくなりそうです。
一つ、カントリ国から三万の兵に守られた特使が、
国境の工事現場に現れました。
厄介なことに、ゾンビウイルス検査では、全員が陽性でした。
二つ、閣下が捕獲した反重力機能のある武器には、
ゾンビウイルスの本舗が生息していました。
生息している本舗宿主の居る生物兵器のようです。」
「子供達は大丈夫か!」
と、鹿島が叫んだ。
「子供達は大丈夫です。
そそっかしい研究員が無断で箱に腕を突っ込み、
ゾンビ化しましたが、処理されました。
三つ、流動形状翼の未確認飛行物体と、
三基のかなりの大型亀の甲形状飛行物体が、
この惑星に向かっています。」
「特使の処理は?」
「当然追い返しました。だが、彼らの必要な食料と水は与えました。」
「要求は聞いたの?」
「魔物や魔獣の討伐と、食料に医薬品の要求でした。
それに慰謝料もついていたような、、、、。」
「要求?援助ではなくて?」
「よくわからない理由で、要求でした。」
「未確認飛行物体は、いつ頃つきますか?」
「流動形状翼の未確認飛行物体は七日後、
大型亀の甲形状飛行物体は十日後です。」
「輸送艦にて、宇宙空間で迎え撃つ事は?」
「輸送艦の装備では、不可能です。」
「雷野郎が、続々と上陸したら、やばいだろう。」
「閣下たちで、何とかしてほしいです。」
「むり。みんなの家族を逃がしたい。」
「何処へ。だけども、誰も仲間や友人を置いて逃げません。」
「かなりの打撲感で、気を失いかけたが、兎に角、ないよりはましだろう。絶縁アーマーの生産を急がせよう。」
「雷対策は、普通、避雷針でしょう。」
と、脳筋ムキムキ主婦シーラーがほほ笑んだ。
「避雷針を作ってもらおう。」
鹿島はわらをもつかむ心境で頷いた。
避雷針案はコーA.Iのシミレーションにおいてはかなり有効との評価を受けて、
国境沿いに大掛かりな丸太杭の建設中の機材を順次改造することになった。
すべての高機動車輌のタイヤは分厚いゴムに取り換えられた。
各師団からはそれぞれ、二百人の特別攻撃隊が編成されて、
神降臨街において雷と竜巻を想定した訓練が行われた。
鹿島はどういう訳で訓練中に呼び出されて、
理解できない討論の場にいるのか納得できずにいた。
議題の内容は、
カントリ国の民が持っているX染色体の遺伝子部分のDNAと、
ゾンビウイルスのDNAが一致したとのことである。
何らかのきっかけがあれば、
カントリ国の民はゾンビ化できる可能性があるとの報告である。
「そのきっかけがわからないと、対処方法は出来ないでしょう。」
「ウイルスが、X染色体に組込むために、はいれるなんて、驚いたわ。」
鹿島を挟んでマーガレットとパトラは、
X染色体や遺伝子にDNAの話に夢中であるが、
鹿島にも聞き覚えがある単語だが理解不能の様子である。
「で、俺は何でここに呼ばれたの?」
「サトイちゃんの論文発表会だからでしょう。
次がサトイちゃんの番よ。」
「X染色体の遺伝子にDNAが組み込まれた人は、
ゾンビウイルスに感染しても、
死なない可能性があると思えます。
つまり、ゾンビ化しないのではと思えます。」
「ゾンビも死なないでしょう。」
と、先程、講演席にいた男が尋ねた。
「死が確定される条件として、心臓の停止、脳波の停止、のはずです。
ゾンビ化された生き物は、心臓も、脳波も停止した状態でしたが、
此れは、仮定です。雷と竜巻を起こした人の行動は、
心臓も、脳波も停止していなかったのではと、思えます。」
鹿島は怪物との戦いを思い出していた。
「怪物野郎の目は、生きた人間の目であったし、
俺の動きに反応で来た。
おまけに血が噴き出たのは、心臓は動いていたはずだ。」
「よくできました。閣下は偉い!」
と言って、マーガレットは手を挙げた。
「ここにその状況、心臓も、脳波も停止していなかったゾンビと戦った、リアルを経験した人がいます。
その人は、総督閣下です~!。」
壇上に上がった鹿島は、その日一日中質問攻めにあってしまった。
そこで分かった事は、研究員は箱に腕を突っ込み、
箱の機能を使うことなくすぐに倒れてしまい、
心臓は停止して脳波も感じられなくなったが、
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