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未知の生命体との遭遇
158亀亜人種
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テテサ教皇は流浪の民の長老の話を聴きながら唖然としていた。
流浪の民の長老は、
初代老樹霊様からの加護が隠れ啓示ではないと認めたうえで、
約束の地を去らねばならなかった真実を語りだした。
時は五百年前、
五百人にも満たない部族が急に力をつけて砂漠地帯を統一しだし、
強力な国となって現れてると、食料豊かな約束の地へ使者を送ってきて、友好関係を求めてきた。
約束の地の民はガイア女神様の九つの徳をもって受け入れると、
砂漠の侵略国家は常に友好的に接してきて、
共にガイア女神様の九つの徳を習得する態度であった。
砂漠の侵略国家は、
共にガイア様の偶像を祀って神殿を立てて、
庇護されてる事に感謝を表そうと誘い続けると、
約束の地の民にも賛同する者が現れだした。
更に、樹海を開墾するのであれば、
養い難い征服した奴隷たちを使って無償にて手伝うとのことを申し込んできた。
ただ対価は奴隷たちへの食事だけであった。
奴隷たちは、最初は魔物や魔獣を恐れて樹海奥には入ることはなく、外側だけの開墾であったが、魔物や魔獣がいないことを感じると、
樹海に四方から火をつけだした。
樹海が燃えているのに気が付いた約束の地の民は混乱しだして、
樹海の火事を消そうと奴隷たちに襲いかかった。
奴隷たちと約束の地の民が争いだすと、
砂漠の侵略国家は争いを鎮めるとの名目で侵略してきた。
それに反発した約束の地の民との争いになると、
砂漠の侵略国家の王は竜巻を起こし、更に、武器をもって抵抗する者には使徒の天罰力だと言って雷を街中に降らせた。
竜巻は樹海の炎を強くして、樹海中を炎で焼き尽くしてしまった。
砂漠の侵略国兵は一斉に、
「嵐を呼び、雷を操る、偉大な王を奉る。」
と合掌して叫んだ。
約束の地の民の都が燃え盛りだすと、約束の地の民の子孫たちは国を捨てて四方に隠れ落ち延びた。
話し終えた流浪の民長老は寂しげに下を向いた。
テテサ教皇が流浪の民長老の話を聴きながら唖然とした理由は、
コオル街教会真ガイア教会司祭長からの事情聴取時、
昔話として聞いた事を思い出していた。
昔、砂漠の部族長の跡取り一人息子は、
生まれた赤ん坊を残してこつ然と消えてしまったが、
五十年後に帰ってきたとの話をした。
跡取り息子は名をタローといった。
子供の夜泣きに起こされて何気にゲルの外に出ると、
見たことのない虹色に輝きながら落ちて来る円盤を見つめた。
タローは、虹色に輝く物体が砂丘の丘の影に落ちて行ったのを確認すると、エミューを引き出して砂丘の丘に向かった。
砂丘の丘の傾斜部にめり込んだ大きな円盤型の亀の甲羅を見つけると、
躊躇することなく近寄った。
タローが円盤型亀に近寄ると、
引っ込んでいた頭がゆっくりと出て来た。
出てきた頭には口があり、開いた先には階段があった。
タローはおソロおソロと階段先の明かりの方へ向かった。
明かりの中は清潔だが、
見たことのない意味不明な彫刻が施されていて、
あちらこちらで彩なす灯りが点滅していた。
「よく来ていただいた。何か望むものがあるか?」
と、やはり亀のくちばしに、頭部と首にかけて鱗のある亜人種は椅子にもたれていた。
タローは反射的に、
「金貨が欲しい。」
と言うと、テーブル上に金貨の山が現れた。
「この金貨をみんなやろう。但し、助けると思うなら、
君の首の汗をなめさせろ。」
タローは金貨の山を見て、
首をなめさせるぐらいは友好の証だと思い了解した。
亀亜人種の顔と手の甲は干からびたような皮膚で、椅子から立ち上がったがよろけながらもタローの肩を掴んだ。
タローは肩をなめられている感触はなく、蚊に刺された感触だけを感じていた。
亀亜人種の干からびた手には、
何故か亀のくちばしが握られていた。
タローが目を覚ますと四方に壁はなく、
只、四方には色とりどりの宝石が輝いていて、
足の踏み場もないように四方八方に散りまかれていた。
タローはここは極楽ではと思えたが、時々意識がなくなると、
目が覚めた時には、首をなめられた後の爽快感があった。
ベッドで目が覚めると、干からびた顔にくちばしは無く、
その口はほほまで裂けていて、二本の牙が飛び出ていた。
食事は豪華絢爛であったが、常に顔と頭には兜が固定されていた。
毎日が、食事は豪華絢爛で常にそう快感があり、
永遠の個室では、夢の中ではリアル感のある妻や赤ん坊と戯れて、
幾多の美女に求られるリアルな夢ばかりであった。
永遠の個室で何の不安もなく毎日過ごしていたが、
初めて多数の亀亜人種の前に引き出された。
「もうそろそろ帰りたいであろう。
多くの金貨と玉手箱を授ける。
玉手箱の匂いを嗅ぎ続けたならば、不老不死を得るだろう。
そして、風を操り雷を発生させる武器を与える。」
といって腕に見慣れぬ何かを装着された。
別の亀亜人種は、
「君はその武器を使い、君は世界の覇者となれ。
そして、五百年後に再会しよう。」
亀のくちばしを着けた亀亜人種と共に、
再び亀の甲羅に乗って元の砂漠に帰ってきたが、
既に父親はいなくて、赤ん坊だった息子が族長となっていた。
息子より若いタローは年を取ることなく、
孫の代まで若いままであったが、
タローは玉手箱からの香だけでは物足りなく感じてしまい、
直接直の香りを求めて無理矢理玉手箱を開けてしまった。
玉手箱からは大量の煙と歯車が飛び出してしまい、
二度と香りはしなくなった。
玉手箱の香りをなくすと、若い娘たちを夜伽に呼ぶたびに、
無性に血が飲みたくなった。
毎日の夜伽を用意できなくなった孫は、
暗殺を試みたがタローは一度は死ぬが、再び生き返る不死身であった。
孫はさらに暗殺者を向けて殺したのちに、石棺に閉じ込めてしまい、争いごとに生贄を用意してタローを酷使したが、
用がない時は石棺に閉じ込めて神殿奥に隠した。
テテサ教皇は真ガイア教会司祭長から、
その神殿の神官が初代真ガイア教会司祭長だと聞かされていた。
テテサ教皇は真ガイア教会司祭長の話は、
眉唾だとの思いで忘れていたが、流浪の民長老の話を繋げると、
点と点が繋がったように感じた。
更に、娘キズナの予言、
未知なる生命体が現れるとの実感がわいてきた。
老樹霊の邪悪な神属が現れるとの話は、
全て同じ方向にむいていつさまにおもえたいる様に思えた。
五百年後?
それは、国を追われた征服者がカントリ国を興した年月は五百年前でもある。
テテサ教皇の胸騒ぎ激しくなっていった。
流浪の民の長老は、
初代老樹霊様からの加護が隠れ啓示ではないと認めたうえで、
約束の地を去らねばならなかった真実を語りだした。
時は五百年前、
五百人にも満たない部族が急に力をつけて砂漠地帯を統一しだし、
強力な国となって現れてると、食料豊かな約束の地へ使者を送ってきて、友好関係を求めてきた。
約束の地の民はガイア女神様の九つの徳をもって受け入れると、
砂漠の侵略国家は常に友好的に接してきて、
共にガイア女神様の九つの徳を習得する態度であった。
砂漠の侵略国家は、
共にガイア様の偶像を祀って神殿を立てて、
庇護されてる事に感謝を表そうと誘い続けると、
約束の地の民にも賛同する者が現れだした。
更に、樹海を開墾するのであれば、
養い難い征服した奴隷たちを使って無償にて手伝うとのことを申し込んできた。
ただ対価は奴隷たちへの食事だけであった。
奴隷たちは、最初は魔物や魔獣を恐れて樹海奥には入ることはなく、外側だけの開墾であったが、魔物や魔獣がいないことを感じると、
樹海に四方から火をつけだした。
樹海が燃えているのに気が付いた約束の地の民は混乱しだして、
樹海の火事を消そうと奴隷たちに襲いかかった。
奴隷たちと約束の地の民が争いだすと、
砂漠の侵略国家は争いを鎮めるとの名目で侵略してきた。
それに反発した約束の地の民との争いになると、
砂漠の侵略国家の王は竜巻を起こし、更に、武器をもって抵抗する者には使徒の天罰力だと言って雷を街中に降らせた。
竜巻は樹海の炎を強くして、樹海中を炎で焼き尽くしてしまった。
砂漠の侵略国兵は一斉に、
「嵐を呼び、雷を操る、偉大な王を奉る。」
と合掌して叫んだ。
約束の地の民の都が燃え盛りだすと、約束の地の民の子孫たちは国を捨てて四方に隠れ落ち延びた。
話し終えた流浪の民長老は寂しげに下を向いた。
テテサ教皇が流浪の民長老の話を聴きながら唖然とした理由は、
コオル街教会真ガイア教会司祭長からの事情聴取時、
昔話として聞いた事を思い出していた。
昔、砂漠の部族長の跡取り一人息子は、
生まれた赤ん坊を残してこつ然と消えてしまったが、
五十年後に帰ってきたとの話をした。
跡取り息子は名をタローといった。
子供の夜泣きに起こされて何気にゲルの外に出ると、
見たことのない虹色に輝きながら落ちて来る円盤を見つめた。
タローは、虹色に輝く物体が砂丘の丘の影に落ちて行ったのを確認すると、エミューを引き出して砂丘の丘に向かった。
砂丘の丘の傾斜部にめり込んだ大きな円盤型の亀の甲羅を見つけると、
躊躇することなく近寄った。
タローが円盤型亀に近寄ると、
引っ込んでいた頭がゆっくりと出て来た。
出てきた頭には口があり、開いた先には階段があった。
タローはおソロおソロと階段先の明かりの方へ向かった。
明かりの中は清潔だが、
見たことのない意味不明な彫刻が施されていて、
あちらこちらで彩なす灯りが点滅していた。
「よく来ていただいた。何か望むものがあるか?」
と、やはり亀のくちばしに、頭部と首にかけて鱗のある亜人種は椅子にもたれていた。
タローは反射的に、
「金貨が欲しい。」
と言うと、テーブル上に金貨の山が現れた。
「この金貨をみんなやろう。但し、助けると思うなら、
君の首の汗をなめさせろ。」
タローは金貨の山を見て、
首をなめさせるぐらいは友好の証だと思い了解した。
亀亜人種の顔と手の甲は干からびたような皮膚で、椅子から立ち上がったがよろけながらもタローの肩を掴んだ。
タローは肩をなめられている感触はなく、蚊に刺された感触だけを感じていた。
亀亜人種の干からびた手には、
何故か亀のくちばしが握られていた。
タローが目を覚ますと四方に壁はなく、
只、四方には色とりどりの宝石が輝いていて、
足の踏み場もないように四方八方に散りまかれていた。
タローはここは極楽ではと思えたが、時々意識がなくなると、
目が覚めた時には、首をなめられた後の爽快感があった。
ベッドで目が覚めると、干からびた顔にくちばしは無く、
その口はほほまで裂けていて、二本の牙が飛び出ていた。
食事は豪華絢爛であったが、常に顔と頭には兜が固定されていた。
毎日が、食事は豪華絢爛で常にそう快感があり、
永遠の個室では、夢の中ではリアル感のある妻や赤ん坊と戯れて、
幾多の美女に求られるリアルな夢ばかりであった。
永遠の個室で何の不安もなく毎日過ごしていたが、
初めて多数の亀亜人種の前に引き出された。
「もうそろそろ帰りたいであろう。
多くの金貨と玉手箱を授ける。
玉手箱の匂いを嗅ぎ続けたならば、不老不死を得るだろう。
そして、風を操り雷を発生させる武器を与える。」
といって腕に見慣れぬ何かを装着された。
別の亀亜人種は、
「君はその武器を使い、君は世界の覇者となれ。
そして、五百年後に再会しよう。」
亀のくちばしを着けた亀亜人種と共に、
再び亀の甲羅に乗って元の砂漠に帰ってきたが、
既に父親はいなくて、赤ん坊だった息子が族長となっていた。
息子より若いタローは年を取ることなく、
孫の代まで若いままであったが、
タローは玉手箱からの香だけでは物足りなく感じてしまい、
直接直の香りを求めて無理矢理玉手箱を開けてしまった。
玉手箱からは大量の煙と歯車が飛び出してしまい、
二度と香りはしなくなった。
玉手箱の香りをなくすと、若い娘たちを夜伽に呼ぶたびに、
無性に血が飲みたくなった。
毎日の夜伽を用意できなくなった孫は、
暗殺を試みたがタローは一度は死ぬが、再び生き返る不死身であった。
孫はさらに暗殺者を向けて殺したのちに、石棺に閉じ込めてしまい、争いごとに生贄を用意してタローを酷使したが、
用がない時は石棺に閉じ込めて神殿奥に隠した。
テテサ教皇は真ガイア教会司祭長から、
その神殿の神官が初代真ガイア教会司祭長だと聞かされていた。
テテサ教皇は真ガイア教会司祭長の話は、
眉唾だとの思いで忘れていたが、流浪の民長老の話を繋げると、
点と点が繋がったように感じた。
更に、娘キズナの予言、
未知なる生命体が現れるとの実感がわいてきた。
老樹霊の邪悪な神属が現れるとの話は、
全て同じ方向にむいていつさまにおもえたいる様に思えた。
五百年後?
それは、国を追われた征服者がカントリ国を興した年月は五百年前でもある。
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