【何カ所か18禁]女神の伴侶戦記

かんじがしろ

文字の大きさ
上 下
69 / 181

67 好意を示せる人々

しおりを挟む
 鹿島は、ビリー司令官からの連絡を受け取り、
砦の丘街指揮官マルティーンを、
カントリ国占領地の全権治安部隊隊長に任命した後に、
配下の兵千五百に加えて、サンビチョ州兵五千を与えたことを知らせてきた。

 全権を与えられた砦の丘街指揮官マルティーンは、
すべての決断を独自の解釈で遂行できるであろう。

 ビリー司令官自身は、砦の丘街で兵の編成を行うと、自身がビチョ州兵将軍をも兼務して、カントリ国の首都を目指して進軍した。

 パトラは、
薄青銀髪の面影などなくなった、真っ赤な髪の毛を振り回しながら、
櫓の上から訓練するエルフ戦士達を鼓舞していた。

 エルフ戦士の操作するレールガン砲には、
タゴールとキキロの指導のもとに、
魔物の鱗を使った先端鋭い貫通弾と爆裂弾丸試し打ちと、
レールガン砲に組み込んだ半月型流刃等の、
新兵器性能調査も兼ねた試し打ちをも、パトラは指揮していた。

 パトラは、三台の液体窒素放水車をも用意しだし、
操作の訓練も始めていると、
また参加希望を申し込んできたシーラーは、
夫マークを伴い現れたので、二台の液体窒素放水車の運転をたのんだ。

 それぞれに二台の液体窒素放水車の放水係としてエルフ戦士を乗りこませた。
もう一台には、エルフ戦士二人に両方の係を命じた。

 エルフ戦士騎馬隊も出動するが、出番があるとすれば、
二頭の魔物との戦いは最悪の状態になった意味である。

 コーA.Iからの要望で麻酔薬はできないのかと尋ねられたパトラは、
書物を調べて麻酔薬製造は可能であると結論を出して、
睡眠薬と麻酔薬は別物で、薬草の違いだけであり、
魔物の赤い石であれば出来るとの事である。

 できた麻酔薬は、コーA.Iの分析ではかなり強烈で、
製造できた全ての量を使うと、
魔物の体積からしても、危険な状態になるようだ。

そうなるならばこれ幸いと、すべてを使い切るようである。
 
そしてパトラからの要請は、
次からの魔物討伐は、
エルフ戦士において定期的に行いたいとの希望を要求された。

今回魔物の赤い石を使って強力な麻酔薬を作ったのだが、
魔物二頭分で次回分の麻酔薬製造に必要な魔物の赤い石がないとの事である。

 麻酔薬製造においては、他の魔石で代用できないので、
魔物の赤い石を最低一個は、無傷の赤い石を要求した。

 蜜酒用の入れ物は、二個か一個かで意見が割れたが、
最終的には一個に決まり、
直径十メートルで、高さを二メートルとした。

百五十七リットルの酒を必要としたが、妖精ハチドリの巣からは、
二十リットル入っているポリタンクが九十個あるので、
二百リットル近くの蜜酒ができた。

 魔物との第三戦の準備も整い、
神降臨街を出発してカナリア街に向かった。

 今回もかなりの人数での遠征である。

 パトラの指揮する六十名のレーザー銃騎馬隊に、
百名の猫亜人解体撤去班で臨んだ。

製造部からは、
魔物討伐に必要な工作機の下見を兼ねての五十名が参加した。

 更にジャネックとイアラに加えて、
元女傑騎士団三十人も訓練見学と称しての参加を申し込んできた。

 六台の軽機動車輌に、
輸送艦に搭載されていたレール砲をそれぞれに乗せて、
四台に貫通爆裂弾丸を装備させた。

そして、二台の軽機動車輌には、半月型流刃弾の新兵器を装備させた。

 六台の軽機動車輌指揮は、タゴールとキキロを指名して、
其々を二台と一台ずつの二班に分けた。

後ろから三台の液体窒素放水車も続いている。

 討伐隊は、カナリア街の城門を過ぎて、
最悪の樹海側の城壁下を野営地とした。

 鹿島は、タゴールとキキロにゲルとテントの設置を頼むと、
久しぶりであるカナリア街ジョシュー知事への会見を、
カナリア街門衛士兵に申し込んだ。

 今回は、マーガレットとパトラにトーマスを従えての会見である。

 二人の若者が、街の方から鹿島等のいる門の方へ全速力で駆けてきた。
カナリア街の若き戦士指導者候補たちである。

「閣下。よくいらして下さいました。ジョシュー知事執務邸へ案内します。」
「おお。相変らず元気だね。」
「ありがとうございます!」と二人はハモった。

 彼等二人の案内で歩き出すと、
「ごめんなさい!ごめんなさい!道を開けてください!」
 と、大声をあげながら、
全速力のエミューに乗った四人が街中通りを駆けてきた。

カナリア街の矢張り若き戦士指導者候補たちである。

「閣下。お待たせしました。皆さん!このエミューに乗ってください。」

 鹿島たちも遠慮なくエミューに股上って進むと、
今度は、エミューに引かれた旅車が、
これもかなりのスピードで近づいてくる。

 鹿島達のかなり前で速度はかなり落としたが、
まだ走っているにもかかわらず、
残りの若き戦士指導者候補とジョシュー知事は、
危険を顧みず、無謀な飛び降りをして駆けてくる。

「よく来ていただきました。私共がお礼に伺わなければならないのに、
大変ご足労いただき恐縮でございます。」 
とジョシュー知事は、片膝ついて胸に拳を当てると、

七人の若き戦士指導者候補達も同じように片膝ついた。

「別にかしこまる必要はない。今日は約束の魔物狩りに出向いたのだ。
遅くなって申し訳ありません。」
と言いながら、鹿島は、ジョシュー知事達を立たせた。

「ホントに閣下達は、義を重んじる人達です。ありがとうございます。」
とジョシュー知事は、感動のあまりなのか鹿島に抱き付いた。
 
 鹿島は、この世界では、指導者と呼ばれる人たちの住まいは、
豪華な大邸宅であったが、案内された家屋は、
大商人の地味な家屋程度であったがために、
執務邸と呼ぶべきか、ジョシュー知事邸と呼ぶべきか迷っていたが、
若き戦士指導者候補達は、ジョシュー知事執務邸と呼んでいたので、

「執務邸前の騒ぎは何ですか?」
「閣下をおもてなしするために、
皆が宴会用の酒や食料を運んできたのでしょう。」

「大丈夫です。魔物が出るまで居つ為の兵糧は、たっぷりと持ってきました。知事へのお土産は、蜂蜜酒を持参しました。
ですので、酒も自前で足りています。」

「此れはカナリア街の住民からのお礼です。皆が食事の心配がなくなり、
農地改革法で農奴であった人も今では自営農作者になり、
元の地主も今では資本家です。
流通が盛んになり皆が潤っています。誰もが恩恵を受けています。
亜人協力国の国是は皆が幸せになれる制度でした。」

「皆が努力したからでしょう。我々はチャンスを与えただけです。」
「そのチャンスに巡り合えないのが、以前の制度でした。」

 執務邸の門前で旅車は止まり、
扉を開き外に出ると執務邸の門前群衆が片膝つくので、

「亜人協力国は、法律は厳しいが、みんな平等です。立ってください。」

誰も立ち上がらないので、ジョシュー知事に

「みんなは大げさすぎます。やめさせてください」
「好意は受け取るべきです。」
「ありがとう。みんなの感謝は受け取りました。」
と言って鹿島は、速足で門の中に入った。
 
 執務邸に入ると、花を持った妊婦の女性陣が、
マーガレットとパトラにひざまずいた。

「この子たちのお腹に触っていただきたいのです。」
とジョシュー知事夫人は、マーガレットとパトラの前でひざまずいた。

 パトラは状況を理解しているようで、
ひざまずいている妊婦の女性陣に手を差し伸べて立たせると、
妊婦の女性のお腹を次々と撫でまわしながら、
マーガレットにも同じように、他の妊婦の女性の撫でまわすことを進めた。
 
マーガレットは状況がわからないままに、
パトラと同じ様に、

「ガイア様の加護を授かりますように、私からもお願いします。」
と、妊婦の女性のお腹を撫でまわした後からも、
次々と妊婦の女性達のお腹に声掛けしている。

 お腹を撫でまわされた女性たちは、手に持っていた花を二人に、
お礼ですと言って差し出している。

全員の儀式が終わると、
皆が片膝ついてお礼を言ったのちに退室していった後では、
マーガレットとパトラの手には、かなりの花束が抱え込まれていた。

「何の儀式?」
とマーガレットはパトラに尋ねた。
「あの人達の子供が、私たちの子供達に巡りあって、
友達になれるようにとの、母親達の希望です。」

 マーガレットは、この大陸では、
人のつながりもガイア様を介するようであると不思議に思いながらも、
神様は、身近な存在であるのだと理解した。

神に対する文化は、銀河連合とは違う事を改めて認識させられた。
 
 四人は、食卓の中央の席へ案内された。
マーガレットとパトラは、当然のように鹿島の両脇に座ると、
次から次に皿いっぱいに盛られた料理が運ばれてくる。

 一皿ずつを持った女性が、端に座った若き戦士指導者と、
ジョシュー知事夫妻から順番に一切れずつ分配していく様子である。

 パトラは皿を持った若い女性に、
「何人ぐらい?」
と意味不明な質問をすると、
「二百人は超えています。」

 それを聞いたパトラは慌てて、
自分の皿に載せられた一切れの料理を半分にして、鹿島の皿に移動させた。

「マーガレット。半分にして残りは返しなさい。」
と、鹿島を避けるように険しい顔をして身を乗り出すと、
意味不明な言葉をマーガレットに囁いた。
「どうゆう意味だ」
と鹿島が尋ねると、

「これから二百皿以上の料理が運ばれてきます。」

 鹿島は、そのような接待は拷問ではないのかと思い、
「いくら何でも、、、そのような量は、無理でしょう。」
「喉に指を入れて、戻しながら食べ続けるしかありません。」

「その様な食べ方、食料の無駄でしょう。食料への冒涜です。」
「冒涜ではありません。閣下のお陰で食料は豊富です。
とのアピールと感謝の気持ちです。
閣下がどう思おうと、耐え受けなければなりません。」
無茶なアピールと感謝である。

 流石に戻しながらの五時間食事タイムには、皆はまいってしまった。
食事が終わりかけたころに、
パトラは自分のバッグから薬瓶を取りだすと、
給仕を手伝っている若い女性に、十三個の水を入れたコップを所望した。

 十三個の水を入れたコップに薬瓶の中身を垂らして、食事中のみんなに配った。
 
ミントの香りとキャベツの匂いがする飲み物で、
口もお腹もスッキリとしてきた。

「ナニコレ、お腹が調子よくなった様だ。」
「エルフの秘薬です。」
「この食事会知っていたのですか?」

「想像はしていました。食料が豊富な時の習慣でしたが、
今は珍しいです。町の住民が無理したとしても、
閣下は咎めることなく感謝すべきです。」

「この後どうする。」
「ジョシュー知事夫妻と同じ様に振る舞って下さい。」

 長い食事会も終わり玄関の扉を開けると、
中庭だけでなく表の道路までもが宴会場である。

 鹿島の故郷で行われる恒例の桜花見宴会場よりも、
数倍もの混雑した状況である。

「今日の食事会に差し入れられた料理は、今までに一番おいしい料理でした。
なにも返せませんが感謝だけは示したいので、
みんなに幸あれ!ガイア様の庇護に感謝します!」

「ガイア様の庇護に感謝します」
と全員が合唱した。

「亜人協力国の指導者たちの感謝を、私が代表で受けました。
皆、萬福なので声が出せませんのでご理解下さい。
私が代表して門まで送ります。皆さんはその場でお見送りください。」

 ジョシュー知事が手を上げると、混雑していた門の方向は、
人々を押し分けたわけではないのに、
見事に人並は両側に割れて開くと、人壁の道ができた。

 鹿島達は、無言で手を振りながら門に向うと、後ろから拍手の嵐が起きた。

 鹿島は自分達だけが最高の感謝と接待を受けているのに、
カントリ国で苦労している輸送隊猫亜人や聖騎士団と、
それに最も苦労しているようである、
砦の丘街指揮官マルティーン等に申し訳ないと思った。

 ジョシュー知事夫妻とカナリア街の若き戦士指導者候補達に、
門の外まで見送られてゲルに向かった。

 鹿島がゲルに入ると、
花束を抱えたマーガレットとパトラは黙ってついてきた。

「トロンボ州に行ってもゲルググ州に行っても、
同じように歓迎されるでしょうが、カントリ国だけは無理でしょう。」

「あのカントリ国に一度やさしく手を差し伸べると、
二度目からは当たり前と思い、
三度目には権利と思うのでしょう。
あの国には感謝の単語などないのに、それを知らないイアラは、
善意で捕虜を解放してしまった最大の被害者でしょう。
カントリ国の国是としては、
最後の捨て台詞は謝罪して金をよこせだ。」

 マーガレットとパトラの会話を聞いていると、
輸送隊として猫亜人達を送ったことが裏目に出そうである。

 マーガレットとパトラは、治安悪化しだした繁華街からの報告と、
カントリ国での報告に対して、散々な悪態をついていると、
その対象となりえる美魔女が現れた。

「感謝を知らない奴が現れやがった。」
「私は亜人協力国にはすごく感謝しています。」

「それならなぜ、まだ三区街に出没しているの。」
「犯罪を未然に防いでいるのよ。」
「あなたが法を犯している源泉でしょう。」

「私は持っていないから、法は犯せないでしょう。」

 マーガレットとパトラは美魔女の言葉に、確かに一万年老樹霊は、男でもない女でもないと聞いていたので、不思議な何かを感じた様子で、
「あれ~」とした顔を見合わせた。

「じゃ~。どんな方法で金貨を稼いだの。」
「喉よ。あなた達のような花は、持ってないのに~、
春など売れないでしょう。」

 二人は理解できないようである。
「閣下。どういうこと。」
「歌声を聞かせているのでしょう。」

 二人は、訳が分からないらしい。
鹿島は、男女間の営みの多種多様な深さを知らない二人なので、
上手くはぐらかす事が出来たのは、
なんでも不思議がまかり通る便利な魔法の世界である。

「歌を歌うだけで、あんな金貨を稼げるの。」
「人を酔わせる美声であれば、可能でしょう。」

 二人には、行為を知るすべがない事で、理解不能に落ちたようで、
それ以上の追及をやめた。

「で。美魔女様、魔物の動きはどうですか?」
「草原の近くまで追い立ててきたので、明日はいつでも可能です。」
「二頭ですか?」

「あの二頭はいつも一緒に行動しています。つがいでしょうか?」
「俺に聞いてもわからん。」
「だと、かわいそうですね、」

「あなたにそんな優しさがあったの?」
とパトラは皮肉を述べた。

「だって、最悪の樹海守りものでしたもの。」
「人間にとっては厄災です。」

「あたしにとっては人間が厄災です。」
「だから、保護区にして周りを丸太抗で保護します。」
「やっぱり閣下は好きです。」

「では明日会いましょう。今日は帰ってくれ。」
「では、お三方良い夜を。」
「うるせえ!」

 マーガレットとパトラは、美魔女の歌声を想像しているのか、
納得してないのか静かである。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

改造空母機動艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。  そして、昭和一六年一二月。  日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国防衛のために改造空母艦隊は出撃する。  「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...