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66ガイア様の憑依
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鹿島達は、最悪の樹海での蜜採集を中止して、エアークラフトの発着場に着いたら、副操縦席にいるパトラから何故かの通信が入った。
パトラは、鹿島と同じエアークラフトに搭乗しているにもかかわらず、
操縦室でなく、運営委員会室へ来てほしいとの呼び出しがかかったのだが、
鹿島は、ゆっくりとエアークラフトから降りると、パトラとマーガレットは、鹿島を無視して、二人だけで軽機動車輌で輸送艦に向かって行ってしまった。
鹿島は、パトラとマーガレットが自分を無視するかのように、
サッサと二人だけで、軽機動車輌で帰ったことを不審に思った、。
運営委員会室に出向くと、
誰もいないのに更に不思議に思い、
二人は他の用事を先にかたづける理由があったのだろうと推測したが、
同行を誘われなかった理由に、納得出来ないと叫びたくなった。
鹿島は、しばらく一人で退屈毛に待たされていたが、
待ちくたびれたとしびれを切らした時に、四人の運営委員はやっと現れた。
四人は席に着くのだが、全員は何かを妄想しているかの様子で、だれも話しださないので、
「何か飲み物ありませんか?」
と鹿島が言い出すと、四人は、慌て多様に立ち上がり厨房室に向かった。
再び現れた四人は、何故か別々の飲み物を用意してきた。
マーガレットはコーヒーで、パトラは一角羊のあったかい乳で、テテサ教皇は紅茶にマティーレはオレンジジュースである。
鹿島は出された飲み物を比べて、
「何で四種類なのか意味が分からん。
テテサ教皇は、何で髪の毛の一部だけを赤く染めて、
マティーレは緑色なのだ?」
と言いながら、鹿島はコーヒーとあったかい乳の入ったカップを引寄せた。
鹿島は、マーガレットの淹れたてコーヒーを引き寄せると、いつもコーヒーはブラックに決めていたが、無性にカフェオレが飲み見たくなり、パトラの持ってきた一角羊のあったかい乳を混ぜ合わせた。
「何で皆は黙ったままなのですか?」
と鹿島は、四人の顔をそれぞれ見回しながら尋ねると、マーガレットとパトラにマティーレ達三人は、一斉にテテサ教皇に顔を向けた。
「あたし?あたしが?」
とテテサ教皇は、三人の視線に狼狽しだした。
テテサ教皇は、観念したように、マティーレの緑色髪の原因話を始めた。
「昨夜ガイア様が現れて、マティーレに御宣託がありました。
マティーレと子供は、老樹霊様の眷属となり、
ガイア様の子供たちを守れとのことです。」
「ガイア様の子供?誰?どこにいるの。」
「ガイア様の子供は、マーガレット首席行政長官と、
パトラ副首席行政長官のお腹にいます。」
「その子供たちは、おれのこどもたちだ!無礼な奴の子供達ではない。」
と、鹿島は、昨夜の無礼な二人を思い出して怒る様に叫んだ。
「無礼な奴?分けを聞かせて下さい。」
「昨夜、俺の部屋に燃える髪毛の少女と、二万年老樹霊が現れて、
現れた理由も言わずに、黙って消えてしまった。無礼だろう。」
「燃える髪毛の少女は、どんな態度でしたか?」
「陽炎のごとく、一瞬の時間だったので、
燃える髪毛少女の緊張した顔しか覚えてないが、
二万年老樹霊は、意味ありげに微笑んでいた。」
「では、マーガレット首席行政長官とパトラ副首席行政長官の話をしますが、
お二方はよろしいですか?」
マーガレットとパトラは、同意するように頷いた。
「矢張り昨夜ですが、ガイア様は、
お二方に閣下を譲ってほしいと求められました。」
「え、え、え~。ふざけんな!俺はモノではないし、
欲張りだが二人とも愛している。
二人が同意しても俺は、拒否する!」
「話は途中です。所有に関しては、お二方はハッキリと断りましたが、
ガイア様の求められたのは、
お二方がガイア様の理念を受け入れて半身となったことで、お二人のお腹をお借りして、伴侶様との行為によってすでに子供達が生まれてきます。
二人のお子様は、二人の子供ですが、ガイア様の子供でもあります。
次元空間をも自由に移動できる子供です。
ですので、父親はガイア様の正式な伴侶となります。
未来を見据えた神話の始まりです。
そして、私たち三人は、精霊を駆使出来ます。」
「神話の話が出たのならば、俺には理解できない。
マーガレットとパトラ。俺はどうすればいいのだ。」
「話を遮らないで!お二方は、すべてを理解して承諾しました。
ので、、ガイア様は神霊となり、われら三人に憑依(ひょうい)なさいました。
儀式は既に終わっています。
私達は理念の半身ではなくて、今はガイア様の化身です。
ので、閣下は、正式な伴侶様と決まりました。」
「三人とも神様ですか?」
「違います。化身です。」
「半身ではなくて、化身?」
「ガイア女神様の姿で代行を行えます。
この事は、ここに居る人達だけの秘密です。」
「、、、、、、。テテサ教皇にも子供が生まれるのですか?」
「生むつもりです。教皇に女の子が生まれたならば、その子は使徒となり、やがては神になると伝説では伝わっていますが、
以前の教皇様のお子は男の子ばかりでした。」
「教皇様が子供を産むのですか?」
「今までの教皇様は、皆挑戦していました。元聖騎士団長を務めたヨーコー.ガイア.サンシーは、前々教皇様のお子でした。」
ここは異世界であり、鹿島は文化の違いを思い知らされた。
「マーガレットとパトラ、何か言ってくれ。」
「相談もなくごめんなさい。」
「そこじゃない。子供に取ってすべての母親は神様だと、
俺は父親に教えられていたので、そのことには、何の抵抗はないが、
マーガレットとパトラにとっては、
子供を守る神様行動は、当たり前のことだと思うが、
父親である俺は、どうすればよいのだ。」
「伴侶様は、子供が生まれるのを待つだけです。」
と、テテサ教皇は冷たく答えた。
鹿島の父親は、乱暴で不器用な男であったが、
母親を愛しているのがよくわかっていた。
鹿島が母親と言い争いになると、いつも言う言葉は、
「お前のためならば、身も投げ出せるのは母親だけであるし、
お前をかばい通せるのも母親だけだ!
母親はお前の為になる事ならば喜んで手を貸すし、
母親の言葉は、お前のためである。
だからな、お前の神様は母親だ!」
今は無き両親だが、今でもオヤジは、夢に出てきても、
その言葉ばかりであると、鹿島は二人に話しを付け加えた。
初夜の時にはすでに、
マーガレットとパトラは、ガイア様が憑依(ひょうい)されていたので、
鹿島の子供たちは、二人から生まれるが、
ガイア様の子供達でもあるらしい。
テテサ教皇は神話の始まりであると、鹿島を納得させる為の相談ではなくて、聞き流していた伴侶との呼びかけを、はっきりと断りはしなかったが、承諾した覚えのないまま、正式な伴侶であるとの何処かで飛躍してしまったようである。
いや、抗うことの許されない認定と、されてしまったようである。
万年老樹霊は、コーA.Iに銀河連合の全ての神話に関する書物を、要求したとも伝えられた。
その夜にマーガレットと営みの最中に、
マーガレットの全ての髪毛が赤く燃えるように輝いていたので、
鹿島は、慌ててマーガレットを両手で挟み顔を確認するが、
そこにいるのは、マーガレットであったので安心した。
朝起きて、マーガレットの濃い赤髪毛は、
さらに萌えて輝きさえも増していた。
マーガレットと軽機動車輌に乗って、エアークラフト発着場に着くと既にパトラもいたが、パトラの赤髪毛は、昨日と変わりなく同じである。
マーガレットとパトラの間には、悋気(りんき)がないのだろうかと思いながら、
マーガレットと共に出動した鹿島は、バツの悪さと良心の呵責に落ちいったが、
二人は気にするそぶりもなく、ハイタッチして操縦席へ向かっていった。
鹿島の班だけでなく、トーマス班も集まり出してきた。
トーマスが現れたので、
「トーマス班の蜜採集は、終わったのでは、無いのですか?」
「どうも、、老樹は、若くなるごとに、危険性が高くなるようなので、
最悪の樹海での蜜採集を、応援しようと思いまして、班全員集合させました。」
「美魔女の所は、俺も不安の胸騒ぎがしているのだ~ぁ~。」
と、鹿島は語尾を下げた。
マーガレットとパトラの操縦するエアークラフトには、討伐隊が乗り、
ソシアル航宙技官のエアークラフトに、蜜採集班と猫亜人が乗り込んだ。
二機のエアークラフトが最悪の樹海に向かうと、最悪の樹海中央辺りにそれらしき大きく茂った一本があった。
大きく茂った枝の上には、両手を大きく振る美魔女らしき、白い布をまとった女性がいる。
タブレットパソコンの赤外線センサーには、一キロ以内にいる赤いマークは十五個で、二キロ園内には、十四個の赤いマークが表示されている。
美魔女老樹霊のいる茂った枝の上空で旋回しながら、降下場所を探していると、美魔女は瞬間移動ができるらしくて、エアークラフト内に現れた。
「遅いわよ。昨日は一日中待たされたわよ。」
とお冠である。
「老樹の周りにいる、危険な奴らを、追い払ってほしいのだが。」
「一生懸命に離れろと呼びかけているのですが、動かないのよ。」
「妖精ハチドリの巣は、如何程あるのですか?」
「六十個以上あるわよ。」
と、小さな胸をそらせた。
「帰ろう。」
「待って。私のところも保護区にしてください。毎月蜜を届けます。」
「では契約できたので、帰りには、、、ポリタンクを置いていくので、
満タンになったら取りに来ます。」
鹿島は冷たく、意図的に突き放す素振りである。
最初にトーマスが下りていき、次に鹿島が下りて行った。
二人は、切り株にする予定樹周りの安全を確保したのちに、
皆は、暗視鏡を装備すると、順次降下して行った。
鹿島の指揮で、六人のエルフ戦士には、倒す予定樹から離れてもらい、タゴールの伐採が終わるまでは、誰も暗視鏡を離さないように注意した。
大木の倒れる音に、二つのグループ七頭が動き出した。
明らかに七頭は蜜採集者に向かってくる。
伐採した枝の両脇に、鹿島の班とトーマス班は分かれた。
うまい具合にトーマス班に向かったのは四頭で、鹿島達の班には三頭が向かってくる。
三頭の豚似が現れると、タゴールは真っ先に飛び出した。
イアラも続いて豚似に向かっていった。
タゴールは、豚似相手だとあっけなく一頭の首を落としてしまい、もう一頭の頭をも縦斬りでかち割った。
イアラも豚似の突進を交わしはしたが、一瞬躊躇した様子をさらした後に、
豚似の足を切断して見事に首を落とした。
トーマス班も既に四頭の豚似をたおしていたが、ジャネックはお冠である。
どうやらムキムキ脳筋娘シーラーが、三頭の豚似を倒してしまって、
ジャネックの分がなくなったようである。
「シーラー。新婚生活なのに、ストレス解消しに来たのか?」
「あたしのダーリンは拳で語り合えないので、ストレス解消に参加させて頂きました。」
「普通は、拳で語り合わないのが、正しい夫婦生活だろう」
「ケガさせない程度に、触れ合いたいのです。」
「オン出されないように、、、気を付けた方がいいと思うよ。」
哀れなシーラーの夫マークである。
ほかの八頭も徘徊していたが、その場から動くのを止めてしまったようである。
蜜採集隊は、美魔女の老樹から六個の蜜タンクを満杯にし終えて、空タンクを四個残して神降臨街へ帰った。
パトラは、鹿島と同じエアークラフトに搭乗しているにもかかわらず、
操縦室でなく、運営委員会室へ来てほしいとの呼び出しがかかったのだが、
鹿島は、ゆっくりとエアークラフトから降りると、パトラとマーガレットは、鹿島を無視して、二人だけで軽機動車輌で輸送艦に向かって行ってしまった。
鹿島は、パトラとマーガレットが自分を無視するかのように、
サッサと二人だけで、軽機動車輌で帰ったことを不審に思った、。
運営委員会室に出向くと、
誰もいないのに更に不思議に思い、
二人は他の用事を先にかたづける理由があったのだろうと推測したが、
同行を誘われなかった理由に、納得出来ないと叫びたくなった。
鹿島は、しばらく一人で退屈毛に待たされていたが、
待ちくたびれたとしびれを切らした時に、四人の運営委員はやっと現れた。
四人は席に着くのだが、全員は何かを妄想しているかの様子で、だれも話しださないので、
「何か飲み物ありませんか?」
と鹿島が言い出すと、四人は、慌て多様に立ち上がり厨房室に向かった。
再び現れた四人は、何故か別々の飲み物を用意してきた。
マーガレットはコーヒーで、パトラは一角羊のあったかい乳で、テテサ教皇は紅茶にマティーレはオレンジジュースである。
鹿島は出された飲み物を比べて、
「何で四種類なのか意味が分からん。
テテサ教皇は、何で髪の毛の一部だけを赤く染めて、
マティーレは緑色なのだ?」
と言いながら、鹿島はコーヒーとあったかい乳の入ったカップを引寄せた。
鹿島は、マーガレットの淹れたてコーヒーを引き寄せると、いつもコーヒーはブラックに決めていたが、無性にカフェオレが飲み見たくなり、パトラの持ってきた一角羊のあったかい乳を混ぜ合わせた。
「何で皆は黙ったままなのですか?」
と鹿島は、四人の顔をそれぞれ見回しながら尋ねると、マーガレットとパトラにマティーレ達三人は、一斉にテテサ教皇に顔を向けた。
「あたし?あたしが?」
とテテサ教皇は、三人の視線に狼狽しだした。
テテサ教皇は、観念したように、マティーレの緑色髪の原因話を始めた。
「昨夜ガイア様が現れて、マティーレに御宣託がありました。
マティーレと子供は、老樹霊様の眷属となり、
ガイア様の子供たちを守れとのことです。」
「ガイア様の子供?誰?どこにいるの。」
「ガイア様の子供は、マーガレット首席行政長官と、
パトラ副首席行政長官のお腹にいます。」
「その子供たちは、おれのこどもたちだ!無礼な奴の子供達ではない。」
と、鹿島は、昨夜の無礼な二人を思い出して怒る様に叫んだ。
「無礼な奴?分けを聞かせて下さい。」
「昨夜、俺の部屋に燃える髪毛の少女と、二万年老樹霊が現れて、
現れた理由も言わずに、黙って消えてしまった。無礼だろう。」
「燃える髪毛の少女は、どんな態度でしたか?」
「陽炎のごとく、一瞬の時間だったので、
燃える髪毛少女の緊張した顔しか覚えてないが、
二万年老樹霊は、意味ありげに微笑んでいた。」
「では、マーガレット首席行政長官とパトラ副首席行政長官の話をしますが、
お二方はよろしいですか?」
マーガレットとパトラは、同意するように頷いた。
「矢張り昨夜ですが、ガイア様は、
お二方に閣下を譲ってほしいと求められました。」
「え、え、え~。ふざけんな!俺はモノではないし、
欲張りだが二人とも愛している。
二人が同意しても俺は、拒否する!」
「話は途中です。所有に関しては、お二方はハッキリと断りましたが、
ガイア様の求められたのは、
お二方がガイア様の理念を受け入れて半身となったことで、お二人のお腹をお借りして、伴侶様との行為によってすでに子供達が生まれてきます。
二人のお子様は、二人の子供ですが、ガイア様の子供でもあります。
次元空間をも自由に移動できる子供です。
ですので、父親はガイア様の正式な伴侶となります。
未来を見据えた神話の始まりです。
そして、私たち三人は、精霊を駆使出来ます。」
「神話の話が出たのならば、俺には理解できない。
マーガレットとパトラ。俺はどうすればいいのだ。」
「話を遮らないで!お二方は、すべてを理解して承諾しました。
ので、、ガイア様は神霊となり、われら三人に憑依(ひょうい)なさいました。
儀式は既に終わっています。
私達は理念の半身ではなくて、今はガイア様の化身です。
ので、閣下は、正式な伴侶様と決まりました。」
「三人とも神様ですか?」
「違います。化身です。」
「半身ではなくて、化身?」
「ガイア女神様の姿で代行を行えます。
この事は、ここに居る人達だけの秘密です。」
「、、、、、、。テテサ教皇にも子供が生まれるのですか?」
「生むつもりです。教皇に女の子が生まれたならば、その子は使徒となり、やがては神になると伝説では伝わっていますが、
以前の教皇様のお子は男の子ばかりでした。」
「教皇様が子供を産むのですか?」
「今までの教皇様は、皆挑戦していました。元聖騎士団長を務めたヨーコー.ガイア.サンシーは、前々教皇様のお子でした。」
ここは異世界であり、鹿島は文化の違いを思い知らされた。
「マーガレットとパトラ、何か言ってくれ。」
「相談もなくごめんなさい。」
「そこじゃない。子供に取ってすべての母親は神様だと、
俺は父親に教えられていたので、そのことには、何の抵抗はないが、
マーガレットとパトラにとっては、
子供を守る神様行動は、当たり前のことだと思うが、
父親である俺は、どうすればよいのだ。」
「伴侶様は、子供が生まれるのを待つだけです。」
と、テテサ教皇は冷たく答えた。
鹿島の父親は、乱暴で不器用な男であったが、
母親を愛しているのがよくわかっていた。
鹿島が母親と言い争いになると、いつも言う言葉は、
「お前のためならば、身も投げ出せるのは母親だけであるし、
お前をかばい通せるのも母親だけだ!
母親はお前の為になる事ならば喜んで手を貸すし、
母親の言葉は、お前のためである。
だからな、お前の神様は母親だ!」
今は無き両親だが、今でもオヤジは、夢に出てきても、
その言葉ばかりであると、鹿島は二人に話しを付け加えた。
初夜の時にはすでに、
マーガレットとパトラは、ガイア様が憑依(ひょうい)されていたので、
鹿島の子供たちは、二人から生まれるが、
ガイア様の子供達でもあるらしい。
テテサ教皇は神話の始まりであると、鹿島を納得させる為の相談ではなくて、聞き流していた伴侶との呼びかけを、はっきりと断りはしなかったが、承諾した覚えのないまま、正式な伴侶であるとの何処かで飛躍してしまったようである。
いや、抗うことの許されない認定と、されてしまったようである。
万年老樹霊は、コーA.Iに銀河連合の全ての神話に関する書物を、要求したとも伝えられた。
その夜にマーガレットと営みの最中に、
マーガレットの全ての髪毛が赤く燃えるように輝いていたので、
鹿島は、慌ててマーガレットを両手で挟み顔を確認するが、
そこにいるのは、マーガレットであったので安心した。
朝起きて、マーガレットの濃い赤髪毛は、
さらに萌えて輝きさえも増していた。
マーガレットと軽機動車輌に乗って、エアークラフト発着場に着くと既にパトラもいたが、パトラの赤髪毛は、昨日と変わりなく同じである。
マーガレットとパトラの間には、悋気(りんき)がないのだろうかと思いながら、
マーガレットと共に出動した鹿島は、バツの悪さと良心の呵責に落ちいったが、
二人は気にするそぶりもなく、ハイタッチして操縦席へ向かっていった。
鹿島の班だけでなく、トーマス班も集まり出してきた。
トーマスが現れたので、
「トーマス班の蜜採集は、終わったのでは、無いのですか?」
「どうも、、老樹は、若くなるごとに、危険性が高くなるようなので、
最悪の樹海での蜜採集を、応援しようと思いまして、班全員集合させました。」
「美魔女の所は、俺も不安の胸騒ぎがしているのだ~ぁ~。」
と、鹿島は語尾を下げた。
マーガレットとパトラの操縦するエアークラフトには、討伐隊が乗り、
ソシアル航宙技官のエアークラフトに、蜜採集班と猫亜人が乗り込んだ。
二機のエアークラフトが最悪の樹海に向かうと、最悪の樹海中央辺りにそれらしき大きく茂った一本があった。
大きく茂った枝の上には、両手を大きく振る美魔女らしき、白い布をまとった女性がいる。
タブレットパソコンの赤外線センサーには、一キロ以内にいる赤いマークは十五個で、二キロ園内には、十四個の赤いマークが表示されている。
美魔女老樹霊のいる茂った枝の上空で旋回しながら、降下場所を探していると、美魔女は瞬間移動ができるらしくて、エアークラフト内に現れた。
「遅いわよ。昨日は一日中待たされたわよ。」
とお冠である。
「老樹の周りにいる、危険な奴らを、追い払ってほしいのだが。」
「一生懸命に離れろと呼びかけているのですが、動かないのよ。」
「妖精ハチドリの巣は、如何程あるのですか?」
「六十個以上あるわよ。」
と、小さな胸をそらせた。
「帰ろう。」
「待って。私のところも保護区にしてください。毎月蜜を届けます。」
「では契約できたので、帰りには、、、ポリタンクを置いていくので、
満タンになったら取りに来ます。」
鹿島は冷たく、意図的に突き放す素振りである。
最初にトーマスが下りていき、次に鹿島が下りて行った。
二人は、切り株にする予定樹周りの安全を確保したのちに、
皆は、暗視鏡を装備すると、順次降下して行った。
鹿島の指揮で、六人のエルフ戦士には、倒す予定樹から離れてもらい、タゴールの伐採が終わるまでは、誰も暗視鏡を離さないように注意した。
大木の倒れる音に、二つのグループ七頭が動き出した。
明らかに七頭は蜜採集者に向かってくる。
伐採した枝の両脇に、鹿島の班とトーマス班は分かれた。
うまい具合にトーマス班に向かったのは四頭で、鹿島達の班には三頭が向かってくる。
三頭の豚似が現れると、タゴールは真っ先に飛び出した。
イアラも続いて豚似に向かっていった。
タゴールは、豚似相手だとあっけなく一頭の首を落としてしまい、もう一頭の頭をも縦斬りでかち割った。
イアラも豚似の突進を交わしはしたが、一瞬躊躇した様子をさらした後に、
豚似の足を切断して見事に首を落とした。
トーマス班も既に四頭の豚似をたおしていたが、ジャネックはお冠である。
どうやらムキムキ脳筋娘シーラーが、三頭の豚似を倒してしまって、
ジャネックの分がなくなったようである。
「シーラー。新婚生活なのに、ストレス解消しに来たのか?」
「あたしのダーリンは拳で語り合えないので、ストレス解消に参加させて頂きました。」
「普通は、拳で語り合わないのが、正しい夫婦生活だろう」
「ケガさせない程度に、触れ合いたいのです。」
「オン出されないように、、、気を付けた方がいいと思うよ。」
哀れなシーラーの夫マークである。
ほかの八頭も徘徊していたが、その場から動くのを止めてしまったようである。
蜜採集隊は、美魔女の老樹から六個の蜜タンクを満杯にし終えて、空タンクを四個残して神降臨街へ帰った。
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