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制覇行進
185 千載一遇の機会
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大女侍女キクナは命を救われた奇跡を見ていた。
教会前入り口に次々と入れ替わりながら降りてくる、目の前の箱四方にはチンジュ女神教の旗印、金色の鳥居ではなく、援軍を思わせるビクトリー女王国の旗印、バラ花が描かれていた。
教会に保護されていた住民全員は移住希望合意のもと、バラ花が描かれた箱に乗り込み空へと舞いあがって行った。
最後の車両に乗り込んだのは、侍女に守られた使用人達に三人の子供達であった。
大女侍女キクナは
「もしも、もしもだが、ソガ領主様がチンジュ女神教を毛嫌いしないで、教徒であったならば、
この戦は起こらなっかったのでは?それでも避けることができなかったとしても、トラゴゼン様は生き残れたかもしれない。」
と、後ろに振り向き両手を合わせて、屋根に取れつけられた鳥居にひざまずいた。
その光景を眺めていたのは侍女キクナだけではなく、休憩中の鹿島達も画面に見入っていた。
「あら、あっけなく解決したのかしら?」
と曽我壮街教会では混乱状態になるだろうと予想していたのか、ヒカリ皇后は期待外れだった様子でつぶやいた。
やはりサニーも同じ様に思っていたようで、
「タイガー軍の中核が元聖騎士団と知っていたのなら当然かもね。」
鹿島、、
「いや、タイガー殿も元聖騎士隊もチンジュ女神教に迷惑をかけない為に、譲り渡した全ての装備から聖騎士の印を消しているので、タイガー軍の中核は元聖騎士団だとは部外者は知らないだろう。」
サニー、、
「そうよね。その為にわざわざ鱗甲冑に記された鳥居のマークを消すのに、工場関係者は鱗甲冑の防護力を阻害しないように苦労したと聞いたわ。」
ヒカリ皇后、、
「だから、タイガー軍騎士の鱗甲冑は、艶消しになっているのね。」
鹿島、、
「ま、一般人の犠牲者が出なかった事はいいことだ。」
ヒカリ皇后、、
「それにしても、タイガー軍とチンジュ女神教との関係を知らなかったとしても、ヤスゴロー.ドモヤスは何故あっさりと、引き下がったのかしら?」
鹿島、、
「戦するよりも友好関係を結んだほうが得だと、判断したドモヤスはかなりの戦略家かもしれない。」
サニー、、
「利用価値があるならとの悪知恵が働く、の、間違いでは?」
鹿島、、
「ま、そうとも言うな。」
サニー、、
「ドモヤスが聖騎士隊長に媚びを売っているのが、何よりの判断だな。」
鹿島、、
「ドモヤスにしたら、聖騎士隊長との縁が持てたことで、千載一遇の機会だと判断したのだろうが、ま、無理だろうな。」
そう言い終わると立ち上がって、
「さ、も少し頑張るか。」
「私達にも、ベルトコンベアを繋いでもらいましょうか。」
と、ヒカリ皇后も立ち上がった。
「大丈夫か?無理をして、怪我するなよ。」
サニー、、
「私と、精霊たちは、妖精たちの水素魔石製造指導に出かけるわ。」
鹿島、、
「妖精たちの指導て、可能なのか?」
サニー、、
「でないと、大河向こうでの争いが終わるまで、タローは妖精たちと一緒に工場勤務になるでしょう。」
精霊サクラ、、
「私達も、ビシバシと後輩の指導に協力します。」
鹿島、、
「ビシバシは反感を持たれるだろうから、まずいだろう。」
精霊フローレン、、
「妖精たちも、精霊になれるかもしれないと思うだろうし、大丈夫だよ。」
精霊達、、
「では、後輩たちをビシバシしに行こう。」
鹿島、、
「それ、ハラスメントだから。」
全員、、
「なにそれ?おいしいの?」
と、全員笑い焦げながら、休憩用談話室から出ていった。
鹿島達が出ていった談話室のスクリーン画面には、シャジャーイ王国都での戦闘が映し出されていた。
教会前入り口に次々と入れ替わりながら降りてくる、目の前の箱四方にはチンジュ女神教の旗印、金色の鳥居ではなく、援軍を思わせるビクトリー女王国の旗印、バラ花が描かれていた。
教会に保護されていた住民全員は移住希望合意のもと、バラ花が描かれた箱に乗り込み空へと舞いあがって行った。
最後の車両に乗り込んだのは、侍女に守られた使用人達に三人の子供達であった。
大女侍女キクナは
「もしも、もしもだが、ソガ領主様がチンジュ女神教を毛嫌いしないで、教徒であったならば、
この戦は起こらなっかったのでは?それでも避けることができなかったとしても、トラゴゼン様は生き残れたかもしれない。」
と、後ろに振り向き両手を合わせて、屋根に取れつけられた鳥居にひざまずいた。
その光景を眺めていたのは侍女キクナだけではなく、休憩中の鹿島達も画面に見入っていた。
「あら、あっけなく解決したのかしら?」
と曽我壮街教会では混乱状態になるだろうと予想していたのか、ヒカリ皇后は期待外れだった様子でつぶやいた。
やはりサニーも同じ様に思っていたようで、
「タイガー軍の中核が元聖騎士団と知っていたのなら当然かもね。」
鹿島、、
「いや、タイガー殿も元聖騎士隊もチンジュ女神教に迷惑をかけない為に、譲り渡した全ての装備から聖騎士の印を消しているので、タイガー軍の中核は元聖騎士団だとは部外者は知らないだろう。」
サニー、、
「そうよね。その為にわざわざ鱗甲冑に記された鳥居のマークを消すのに、工場関係者は鱗甲冑の防護力を阻害しないように苦労したと聞いたわ。」
ヒカリ皇后、、
「だから、タイガー軍騎士の鱗甲冑は、艶消しになっているのね。」
鹿島、、
「ま、一般人の犠牲者が出なかった事はいいことだ。」
ヒカリ皇后、、
「それにしても、タイガー軍とチンジュ女神教との関係を知らなかったとしても、ヤスゴロー.ドモヤスは何故あっさりと、引き下がったのかしら?」
鹿島、、
「戦するよりも友好関係を結んだほうが得だと、判断したドモヤスはかなりの戦略家かもしれない。」
サニー、、
「利用価値があるならとの悪知恵が働く、の、間違いでは?」
鹿島、、
「ま、そうとも言うな。」
サニー、、
「ドモヤスが聖騎士隊長に媚びを売っているのが、何よりの判断だな。」
鹿島、、
「ドモヤスにしたら、聖騎士隊長との縁が持てたことで、千載一遇の機会だと判断したのだろうが、ま、無理だろうな。」
そう言い終わると立ち上がって、
「さ、も少し頑張るか。」
「私達にも、ベルトコンベアを繋いでもらいましょうか。」
と、ヒカリ皇后も立ち上がった。
「大丈夫か?無理をして、怪我するなよ。」
サニー、、
「私と、精霊たちは、妖精たちの水素魔石製造指導に出かけるわ。」
鹿島、、
「妖精たちの指導て、可能なのか?」
サニー、、
「でないと、大河向こうでの争いが終わるまで、タローは妖精たちと一緒に工場勤務になるでしょう。」
精霊サクラ、、
「私達も、ビシバシと後輩の指導に協力します。」
鹿島、、
「ビシバシは反感を持たれるだろうから、まずいだろう。」
精霊フローレン、、
「妖精たちも、精霊になれるかもしれないと思うだろうし、大丈夫だよ。」
精霊達、、
「では、後輩たちをビシバシしに行こう。」
鹿島、、
「それ、ハラスメントだから。」
全員、、
「なにそれ?おいしいの?」
と、全員笑い焦げながら、休憩用談話室から出ていった。
鹿島達が出ていった談話室のスクリーン画面には、シャジャーイ王国都での戦闘が映し出されていた。
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