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制覇行進
171 未知なる存在
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鹿島が不思議な夢から目覚めると、窓から差し込む月光の先に、淡い薄青の月が輝いていた。
「いつもは黄金色の月なのに?」
と脇で静かな寝息をしているイザベラを抱き寄せると、反対側から精霊キクの視線を感じた。
「うなされていましたが、悪い夢でも見たのかしら。」
と、精霊キクは細長い指先で鹿島の肩をつんつんしだした。
「拉致出来る空間移動までをも使うなど、かなり高度な魔法を使えるようになったのだね。」
「今朝方、大精霊様がクロコマ.カツゾー屋敷で、娘達を避難させるときに拉致空間移動魔法を使うのを、眺めていた時に取得しました。」
「でも、拉致するなど、強引すぎない?」
「タローがイザベラをかまってくれない、からでしょう。」
「俺が急にいなくなったことで、サニーたちが騒ぎ出すぞ。」
「大精霊様は承諾しています。」
「俺が寝ている間に、サニーから許可を得たと?」
「私達が寝ているタローを空間に引きずり込むのを、大精霊様は微笑んでみていました。」
「今度からは起こしてから、空間移動を告げてくれ。出ないと、目覚めたとき驚いて心臓が止まる。」
「フフフ、次回を期待しています?」
と鹿島の乳首を指で押しと回しを繰り返しながら微笑んでいた。
「ま、そうだね。」と鹿島も機嫌よく返事しながら、さっき見た夢を思い出していた。
夢は生々しさを感じさせるほどに、細かい部分までをも思い出した。
超大型爬虫類化け物との戦い中、化け物の背中に神剣を突き刺して逆立ちしている態勢に向かって、化け物の尾っぽが鹿島に向かってきた。
化け物の尾っぽが鹿島の腹にあたる寸前、なぜか鹿島は鎮守様の横に立ち、キノコ型胞子の前に立っていた。
「空間移動したのか?」
と鹿島は感じた。
キノコ型胞子の背丈は鹿島よりやや高かったが、茎の部分から胞子の四分の三を残して石化していた。
鹿島はキノコ型胞子は生き物だと感じ、とっさに蛇頭メドゥーサを妄想した。
キノコ型胞子には目の部分はないが、鹿島は値踏みされているとも感じた。
だが、神剣を握りしめた状態で、サニーから抱きしめられたところで目を覚ました。
「余りにも、リアルな夢であった。」
「私も恐怖を感じました。」
と精霊キクが声を出すと、イザベラ女王も目覚めた様子で、鹿島に抱き着いてきた。
鹿島の逸物が起きだしたことで、二回戦が始まった。
騎乗位体制の中、イザベラ女王の内側は名器と呼ばれるほど、締め付け波はリズミカルに動く腰に合わせて奥へ吸い込み、ミミズ千匹天井のひだ内側はカリの部分を心地よくした。
圧巻なのはイザベラ女王が絶頂感の中、小刻みに震える腰は鹿島の逸物を放すまいと更に吸い込み、逸物全体に快感を与える様に締め付けた。
開いた窓の敷居枠に止まった小鳥の鳴き声で、鹿島は目覚めた。
イザベラ女王との朝食を終え、精霊キクが憑依したイザベラに抱きしめられながら、キャンプ中のサニーたちの側に空間移動した。
鹿島は夢での出来事など忘れた様子で、楽し気に食事中のテーブルに向かうと、何故かそこには鎮守様もいた。
イザベラ女王から抜け出した精霊キクは、ステップしながら紅茶の用意をしだした。
鹿島は鎮守様とサニーの間に進み、二人が間をあけた場所へ座った。
鹿島は精霊キクが用意した紅茶を飲みながら、再び夢の出来事を思い出していた。
「チンジュ様、先程の事は急ぐのかしら?」
と、サニーは嫌な雰囲気を漂わせて問いかけた。
「急ぎでもあり、まだかなりの余裕期間はあるわ。」
「どうしても?」
「どうにかして。」
「タロー次第でもあるわ。」
「サニーちゃん次第でしょう。」
と、自分を挟んで、鎮守様とサニーの会話を理解できない鹿島は、
「何の話?」
「知りたい?」
とサニーはジト目顔で訊ねた。
「是非に。」
「その時が来たら話すわ。」
サニーの返事で、鹿島は鎮守様の方へ向き直したが、鎮守様は微笑んでいるだけで、何も言う気がないことを悟った。
鎮守様とサニーが沈黙しだしたことで、夢の話を鎮守様に話そうとしていたことを忘れてしまった。
鎮守様が消えた後、食事を終えた精霊達が一斉に、
「魔素は空気や食料と同じに、私達には必要よ!」
「私たちを根絶やしにしようとした奴らを、助ける必要はないわ。」
と騒ぎだしたのを見ていたヒカリ皇后とイザベラ女王は互いに顔を見つめ合い、首を傾げだして、
「何の騒ぎかしら?」
との声掛けで、みんなは静かになった。
鹿島はみんなが静まったことで、夕べの青い月を思い出していた。
「月に住んでいる羽衣姫に関係あることか?」
サニーを含め、精霊達の表情が険しくなり、みんなは無言で鹿島と目をそらした。
「今はまだ、心配ないわ。」
とサニーがほほ笑むと、精霊達は無言で頷き同意した。
「それにまだ何もわからないのだし、心配するだけ損だわ。」
と、鹿島やヒカリ皇后にイザベラ女王からの質問を、拒絶する発言をして話題を断ち切った。。
ただ鹿島は未知の力を持った未知の生命体が、何事かを起こす予感を感じていた。
「いつもは黄金色の月なのに?」
と脇で静かな寝息をしているイザベラを抱き寄せると、反対側から精霊キクの視線を感じた。
「うなされていましたが、悪い夢でも見たのかしら。」
と、精霊キクは細長い指先で鹿島の肩をつんつんしだした。
「拉致出来る空間移動までをも使うなど、かなり高度な魔法を使えるようになったのだね。」
「今朝方、大精霊様がクロコマ.カツゾー屋敷で、娘達を避難させるときに拉致空間移動魔法を使うのを、眺めていた時に取得しました。」
「でも、拉致するなど、強引すぎない?」
「タローがイザベラをかまってくれない、からでしょう。」
「俺が急にいなくなったことで、サニーたちが騒ぎ出すぞ。」
「大精霊様は承諾しています。」
「俺が寝ている間に、サニーから許可を得たと?」
「私達が寝ているタローを空間に引きずり込むのを、大精霊様は微笑んでみていました。」
「今度からは起こしてから、空間移動を告げてくれ。出ないと、目覚めたとき驚いて心臓が止まる。」
「フフフ、次回を期待しています?」
と鹿島の乳首を指で押しと回しを繰り返しながら微笑んでいた。
「ま、そうだね。」と鹿島も機嫌よく返事しながら、さっき見た夢を思い出していた。
夢は生々しさを感じさせるほどに、細かい部分までをも思い出した。
超大型爬虫類化け物との戦い中、化け物の背中に神剣を突き刺して逆立ちしている態勢に向かって、化け物の尾っぽが鹿島に向かってきた。
化け物の尾っぽが鹿島の腹にあたる寸前、なぜか鹿島は鎮守様の横に立ち、キノコ型胞子の前に立っていた。
「空間移動したのか?」
と鹿島は感じた。
キノコ型胞子の背丈は鹿島よりやや高かったが、茎の部分から胞子の四分の三を残して石化していた。
鹿島はキノコ型胞子は生き物だと感じ、とっさに蛇頭メドゥーサを妄想した。
キノコ型胞子には目の部分はないが、鹿島は値踏みされているとも感じた。
だが、神剣を握りしめた状態で、サニーから抱きしめられたところで目を覚ました。
「余りにも、リアルな夢であった。」
「私も恐怖を感じました。」
と精霊キクが声を出すと、イザベラ女王も目覚めた様子で、鹿島に抱き着いてきた。
鹿島の逸物が起きだしたことで、二回戦が始まった。
騎乗位体制の中、イザベラ女王の内側は名器と呼ばれるほど、締め付け波はリズミカルに動く腰に合わせて奥へ吸い込み、ミミズ千匹天井のひだ内側はカリの部分を心地よくした。
圧巻なのはイザベラ女王が絶頂感の中、小刻みに震える腰は鹿島の逸物を放すまいと更に吸い込み、逸物全体に快感を与える様に締め付けた。
開いた窓の敷居枠に止まった小鳥の鳴き声で、鹿島は目覚めた。
イザベラ女王との朝食を終え、精霊キクが憑依したイザベラに抱きしめられながら、キャンプ中のサニーたちの側に空間移動した。
鹿島は夢での出来事など忘れた様子で、楽し気に食事中のテーブルに向かうと、何故かそこには鎮守様もいた。
イザベラ女王から抜け出した精霊キクは、ステップしながら紅茶の用意をしだした。
鹿島は鎮守様とサニーの間に進み、二人が間をあけた場所へ座った。
鹿島は精霊キクが用意した紅茶を飲みながら、再び夢の出来事を思い出していた。
「チンジュ様、先程の事は急ぐのかしら?」
と、サニーは嫌な雰囲気を漂わせて問いかけた。
「急ぎでもあり、まだかなりの余裕期間はあるわ。」
「どうしても?」
「どうにかして。」
「タロー次第でもあるわ。」
「サニーちゃん次第でしょう。」
と、自分を挟んで、鎮守様とサニーの会話を理解できない鹿島は、
「何の話?」
「知りたい?」
とサニーはジト目顔で訊ねた。
「是非に。」
「その時が来たら話すわ。」
サニーの返事で、鹿島は鎮守様の方へ向き直したが、鎮守様は微笑んでいるだけで、何も言う気がないことを悟った。
鎮守様とサニーが沈黙しだしたことで、夢の話を鎮守様に話そうとしていたことを忘れてしまった。
鎮守様が消えた後、食事を終えた精霊達が一斉に、
「魔素は空気や食料と同じに、私達には必要よ!」
「私たちを根絶やしにしようとした奴らを、助ける必要はないわ。」
と騒ぎだしたのを見ていたヒカリ皇后とイザベラ女王は互いに顔を見つめ合い、首を傾げだして、
「何の騒ぎかしら?」
との声掛けで、みんなは静かになった。
鹿島はみんなが静まったことで、夕べの青い月を思い出していた。
「月に住んでいる羽衣姫に関係あることか?」
サニーを含め、精霊達の表情が険しくなり、みんなは無言で鹿島と目をそらした。
「今はまだ、心配ないわ。」
とサニーがほほ笑むと、精霊達は無言で頷き同意した。
「それにまだ何もわからないのだし、心配するだけ損だわ。」
と、鹿島やヒカリ皇后にイザベラ女王からの質問を、拒絶する発言をして話題を断ち切った。。
ただ鹿島は未知の力を持った未知の生命体が、何事かを起こす予感を感じていた。
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