【何カ所か18禁】鎮守様と異世界に

かんじがしろ

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国興し

39-2

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 兎耳種族たちの会合では合意がなされたとは言っても、いささかのもめ事もあった様子だったのか、頭領と呼ばれている男が申し訳なさそうに、
「矢張り、作業場は我々の集落で行いたいとのことが大多数ですが、そのことを思考していただけませんか?」
「タローもう相手にするな!」
と、まだから揚げの山の前にいるサニーが叫んだ。

「いや、既に神降臨街最への案内を約束しているのだ。」
「祖奴らは、どんな条件さえも、すべてケチをつける。他の兎耳種族と交渉した方がよい。二体のボーボアは神降臨に運ぶ!」
「分かった!大精霊様の言いたいことは、わかりました。前向きに検討している者たちを、神降臨街まで連れて行ってください。そこでわれらの返事をします。」
と、頭領と呼ばれている男は、慌てて交渉が打ち切られそうになったことで戸惑だした。

 鹿島は、サニーが二体のボーボアの肉に執着している事を理解した。
「では二体のボーボアは、爆撃機でぶら下げて運びましょう。」
と言って準備しだした。

 爆撃機の操縦席では、サニーがお冠気である。
「タローはひどい。ボーボアのから揚げは、私の好物だ。」
「しかしながら、彼等に食糧援助を約束しただろう。」
「食糧援助は彼らと契約してからだし、ボーボアの肉は別だ。」
「ボーボアの肉はそんなにおいしかったと?」
「調理機のから揚げより、美味しかった。」
相変わらずの食いしん坊に鹿島はあきれた。

 爆撃機に乗り込んできた兎耳種族頭領と長老格五人と共に、鹿島達は神降臨街を目指した。

 残った兎耳種族は二体のボーボアを見送りながら、
「俺らは、大きなチャンスを逃したようだ。」
「一緒に行った頭領に期待しよう。」
と、逃した魚の大きさを要約理解したようである。
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