18 / 26
第7段階 part3
しおりを挟む
皆サーン……コンニチハ。ユナです。ちょっとさ……聞いてほしいの。私……今すぐ!ここから逃げ出したいんだけど……どうすれば?
暗殺者の『爆発騒動』から時間がたち……まぁ、うん……ドンマイ?なんか、そろそろ暗殺者が可哀想になってきた、今日この頃である。
でも……ねぇ、暗殺者……バカじゃん?天然というか。アレンのありきたりな口車にのせられて、暗殺者業の歴史のある『カリバー家』を数秒で破滅に導いた。ある意味『天才』なんじゃない?
「おい!逆殺姫!もういっそ早く警備に付き出してくれ!こいつらよりましだ!絶対!」
私が、鑑賞しているなか悲痛な叫びが聞こえた。あらら……暗殺者、涙目じゃね?うわぁ。
「あははは……まぁ確かに。それがいいかも。私的にも」
この状況は……行きすぎてるかもね。血を見るのは勘弁。
「お父様、アレン。もうそろそろ勘弁してあげなよ。情報もはいてくれたしさ。爆発も起きなかったじゃん?もう、良くない?」
「……しかしなぁ。」
とお父様。
「ユナ……殺すのは無しでいいけど。しょうがないから。でも……」
とアレン様。
……『殺す』。あはは……ありがとうございまーす……殺すのは視野にあったのね。やっぱり。
「でも?」
「まだ肝心の爆発物が見つかってない。それにさっき、屋敷は爆発しなかったけど。違うところで『爆発音』がした……ですよね?お父様?」
……ん?アレン、今『お父様』って言った?あれ?
「……そうだな。確かに聞こえた……あっちは確か『湖』があったはずだが……」
あれ?なんかお父様も了承してる……みたい?どういうこと?
「アレン?」
私は混乱中である。頭がぐるぐるぐるぐる。
そんな私の頭をアレンは撫でると、おでこにキスをした。
「ちゃんと話すから、もう少し待ってて?ユナ。」
さっきまでの口調が嘘のように。優しく柔らかい。……って、あ!またキ……キスされた!なんか……前より一段と甘くなってない?……ちなみに手は……『拘束』……繋がれたままである。はぁ……
「さあ、そうと決まれば。この件、解決できるだけ解決しましょうか。お父様?」
アレンが『私を連れたまま』暗殺者に近づく。お父様も当然のように隣に並ぶ。
……お父様とアレン。案外気が合いそう。似た者同士なのかも。
「暗殺者……良い子にして話してくれれば早く警備に付き出してやる。」
アレンはにっこり笑った。悪魔の微笑み+囁きである。
「話す!話すから!早くそうしてくれ!こんな家、もう金輪際関わりたくない!」
あはは……調教師か?アレンは調教師なのか?
「大丈夫だ。お前がこの家と俺に関わることは『金輪際』ないだろう。」
……『俺』だってさ。もういいや。あーあ。
「そうだな!願ったり叶ったりだ!さあ、どんと聞いてくれ!」
暗殺者から『何でも屋』に成り下がった瞬間である。あきれ果て何も言えない。暗殺者……私、お前は本当に『バカ』だと思う。あえて言うなら、『天然』だ。
「爆発物の形は?」
アレン様の事情聴取大会の開幕。パチパチパチパチ。
「あぁ。水晶玉だよ。手のひらサイズの透明な水晶玉だ。」
……ん?水晶玉?あれ?……そんなまさかだよね。いや、そうだったらヤバい。
「……場所は?」
「確か……屋敷と湖の間ぐらいに転がしたはずだ。うん。そのはずだ。」
……ちょっと……私ピンチかも。
「ねぇ、アレン。私……お花積みに行きたい。」
「ダメに決まってるだろ?ユナ、君……何かやらかしたな?」
「あはは……まさか~」
「なら、あと少し我慢しようか?」
「はぁーい……」
はぁ……ちなみに、アレンは今繋いでいた手に、拘束の魔法を強化した。恐ろしい男である。
「暗殺者、他には?」
「あ~。もう一組あったな。確か、石だ。それも屋敷と湖の近くに仕掛けたはずだ。いや~あれは楽しかった。俺は几帳面でな、均等に『一列』に並べたんだ。実に美しい爆弾だよ」
……ギクッ。あぁヤバい。私……あれどうしたっけ?水切りしなかった?
「……ユナ、『これも』やらかしたの?」
「…………」
「逆殺姫……お前。悪運強そうだな。まぁ、頑張って生きろよ……」
「……はい。どうも……」
暗殺者からのお褒めの言葉。ご馳走さまです。
「ユナ」
あぁ、もう。ダメだ。完全にヤバい。
「お仕置き決定だ」
アレン様の笑顔は恐ろしく、私の顔は青ざめていった。
暗殺者の『爆発騒動』から時間がたち……まぁ、うん……ドンマイ?なんか、そろそろ暗殺者が可哀想になってきた、今日この頃である。
でも……ねぇ、暗殺者……バカじゃん?天然というか。アレンのありきたりな口車にのせられて、暗殺者業の歴史のある『カリバー家』を数秒で破滅に導いた。ある意味『天才』なんじゃない?
「おい!逆殺姫!もういっそ早く警備に付き出してくれ!こいつらよりましだ!絶対!」
私が、鑑賞しているなか悲痛な叫びが聞こえた。あらら……暗殺者、涙目じゃね?うわぁ。
「あははは……まぁ確かに。それがいいかも。私的にも」
この状況は……行きすぎてるかもね。血を見るのは勘弁。
「お父様、アレン。もうそろそろ勘弁してあげなよ。情報もはいてくれたしさ。爆発も起きなかったじゃん?もう、良くない?」
「……しかしなぁ。」
とお父様。
「ユナ……殺すのは無しでいいけど。しょうがないから。でも……」
とアレン様。
……『殺す』。あはは……ありがとうございまーす……殺すのは視野にあったのね。やっぱり。
「でも?」
「まだ肝心の爆発物が見つかってない。それにさっき、屋敷は爆発しなかったけど。違うところで『爆発音』がした……ですよね?お父様?」
……ん?アレン、今『お父様』って言った?あれ?
「……そうだな。確かに聞こえた……あっちは確か『湖』があったはずだが……」
あれ?なんかお父様も了承してる……みたい?どういうこと?
「アレン?」
私は混乱中である。頭がぐるぐるぐるぐる。
そんな私の頭をアレンは撫でると、おでこにキスをした。
「ちゃんと話すから、もう少し待ってて?ユナ。」
さっきまでの口調が嘘のように。優しく柔らかい。……って、あ!またキ……キスされた!なんか……前より一段と甘くなってない?……ちなみに手は……『拘束』……繋がれたままである。はぁ……
「さあ、そうと決まれば。この件、解決できるだけ解決しましょうか。お父様?」
アレンが『私を連れたまま』暗殺者に近づく。お父様も当然のように隣に並ぶ。
……お父様とアレン。案外気が合いそう。似た者同士なのかも。
「暗殺者……良い子にして話してくれれば早く警備に付き出してやる。」
アレンはにっこり笑った。悪魔の微笑み+囁きである。
「話す!話すから!早くそうしてくれ!こんな家、もう金輪際関わりたくない!」
あはは……調教師か?アレンは調教師なのか?
「大丈夫だ。お前がこの家と俺に関わることは『金輪際』ないだろう。」
……『俺』だってさ。もういいや。あーあ。
「そうだな!願ったり叶ったりだ!さあ、どんと聞いてくれ!」
暗殺者から『何でも屋』に成り下がった瞬間である。あきれ果て何も言えない。暗殺者……私、お前は本当に『バカ』だと思う。あえて言うなら、『天然』だ。
「爆発物の形は?」
アレン様の事情聴取大会の開幕。パチパチパチパチ。
「あぁ。水晶玉だよ。手のひらサイズの透明な水晶玉だ。」
……ん?水晶玉?あれ?……そんなまさかだよね。いや、そうだったらヤバい。
「……場所は?」
「確か……屋敷と湖の間ぐらいに転がしたはずだ。うん。そのはずだ。」
……ちょっと……私ピンチかも。
「ねぇ、アレン。私……お花積みに行きたい。」
「ダメに決まってるだろ?ユナ、君……何かやらかしたな?」
「あはは……まさか~」
「なら、あと少し我慢しようか?」
「はぁーい……」
はぁ……ちなみに、アレンは今繋いでいた手に、拘束の魔法を強化した。恐ろしい男である。
「暗殺者、他には?」
「あ~。もう一組あったな。確か、石だ。それも屋敷と湖の近くに仕掛けたはずだ。いや~あれは楽しかった。俺は几帳面でな、均等に『一列』に並べたんだ。実に美しい爆弾だよ」
……ギクッ。あぁヤバい。私……あれどうしたっけ?水切りしなかった?
「……ユナ、『これも』やらかしたの?」
「…………」
「逆殺姫……お前。悪運強そうだな。まぁ、頑張って生きろよ……」
「……はい。どうも……」
暗殺者からのお褒めの言葉。ご馳走さまです。
「ユナ」
あぁ、もう。ダメだ。完全にヤバい。
「お仕置き決定だ」
アレン様の笑顔は恐ろしく、私の顔は青ざめていった。
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
window
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる