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第37話 国王に呼び出されました。
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「んあ~朝か~今日も良い天気だな~太陽がまぶしい。」
施設がオープンしてからやっと落ち着いてきた今日この頃。一応毎日施設には顔を出していて、今のところ特に大きな問題はなく運営出来ている。
子供達の笑顔に毎日癒されて、本当に幸せ。
保健室には、死の魔物にかかった子を親が抱きながら、薬を求めに来る。その都度薬を飲んでもらって、元気になって。本当に感謝されるって嬉しいよね。私の方が元気を貰ってるよ。
しかもお礼ってことで、お金ではなく、野菜や果物、服など、それぞれの家庭で出しやすいものも頂けて、施設運営の足しになってる。
それに何より、あそこに行けば死の魔物を治せるって口コミがけっこう広まっているらしく、国内のあらゆるところから来てくれてる人が増えた。大体1日に2~3人。多くない?それだけ多くの子供が苦しんでると思うと本当にこの施設を作って良かったと思う。
「さて、今日も行きますか!」
あ、そういえばマスターに呼ばれてるんだった。先にマスターの部屋に行かなくちゃ。
でもなんで呼ばれたんだろう。別になにもやらかしてないよね?
コンコンコン
「失礼します。」
「あぁ、サトさん。急に呼び出してしまって申し訳ないね。」
「いえ。それで、どういったご用件で呼ばれたのでしょうか。」
「うん。実は国王の耳にが最近のサトさんの評判が届いたらしく、功績を称えたいという連絡が来たんだ。」
「え、国王直々にですか?」
なんだろう。あの国王が功績を称えたい?嫌な予感しかしないんだけど。
「まぁそうなるね。それで、急で申し訳ないんだけど、明日城に来てほしいと。」
「明日ですか?」
「もちろん、無理にとは言わない。サトさんの予定もあるだろうし。」
そうは言っても国王からの呼び出しじゃ行かないのはまずいよね。ギルドの世間体とかもあるだろうし。
「わかりました。伺います。ですが、私1人だけなのでしょうか。皆さんの協力があってこそ今の結果になっていると思うのですが。」
「うん。今回はサトさんにしか声は掛かってないよ。なんでも、死の魔物に対する薬を安定的に作ることに成功した者に褒美を与えたいと。」
「なるほど。そういうことだったんですね。」
「では、明日の昼に城の門まで行ってもらってもいいかな。」
「わかりました。では、失礼します。」
1人か。国王とはもう関わりたくなかったんだけどな…。
「サト!マスターは何て?」
「あ、リュカ。なんか、国王が功績を称えてくれるんだって。」
「え!何それ、すっごいじゃん!こんなに名誉なことはないよ。何くれんのかな?楽しみだね!」
あの国王がね…。全然楽しみじゃないよ。
「なんだろうね。何くれると思う?」
「えっ何だろう。何でも好きなものくれるんじゃない?あ!リアムさん!ちょっと聞いてくださいよ!」
「どうしたのですか?そんなにテンション上がって。」
「サト、国王に呼ばれたんだって!すごくないですか?”そなたに褒美を授ける。”とか言われちゃうんだろうな。」
「なぜリュカがそんなに楽しそうなんですか。サトさん。おめでとうございます。」
「あ、ありがとうございます。」
「あまりうれしそうではありませんね。」
「まぁ。国王の前とか緊張しちゃいますし…。」
本当は行きたくないとは言えないよね。
「もし、行きたくないのであれば行かなくても大丈夫ですよ。」
え!?心読まれてる!?
「あっいえ。そういうわけでは。先ほどマスターに行くって言っちゃったので明日、行ってきます。」
「じゃーさ。城の門まで一緒に行こうよ!」
「え?一緒に?そっちに用でもあるの?」
「いや、ないけどさ。いいじゃんいいじゃん!リアムさんも一緒に行きましょ!」
「リュカ。浮かれすぎですよ。まぁでもご一緒してもよろしいですか。」
「も、もちろんです。ではまた明日。」
施設がオープンしてからやっと落ち着いてきた今日この頃。一応毎日施設には顔を出していて、今のところ特に大きな問題はなく運営出来ている。
子供達の笑顔に毎日癒されて、本当に幸せ。
保健室には、死の魔物にかかった子を親が抱きながら、薬を求めに来る。その都度薬を飲んでもらって、元気になって。本当に感謝されるって嬉しいよね。私の方が元気を貰ってるよ。
しかもお礼ってことで、お金ではなく、野菜や果物、服など、それぞれの家庭で出しやすいものも頂けて、施設運営の足しになってる。
それに何より、あそこに行けば死の魔物を治せるって口コミがけっこう広まっているらしく、国内のあらゆるところから来てくれてる人が増えた。大体1日に2~3人。多くない?それだけ多くの子供が苦しんでると思うと本当にこの施設を作って良かったと思う。
「さて、今日も行きますか!」
あ、そういえばマスターに呼ばれてるんだった。先にマスターの部屋に行かなくちゃ。
でもなんで呼ばれたんだろう。別になにもやらかしてないよね?
コンコンコン
「失礼します。」
「あぁ、サトさん。急に呼び出してしまって申し訳ないね。」
「いえ。それで、どういったご用件で呼ばれたのでしょうか。」
「うん。実は国王の耳にが最近のサトさんの評判が届いたらしく、功績を称えたいという連絡が来たんだ。」
「え、国王直々にですか?」
なんだろう。あの国王が功績を称えたい?嫌な予感しかしないんだけど。
「まぁそうなるね。それで、急で申し訳ないんだけど、明日城に来てほしいと。」
「明日ですか?」
「もちろん、無理にとは言わない。サトさんの予定もあるだろうし。」
そうは言っても国王からの呼び出しじゃ行かないのはまずいよね。ギルドの世間体とかもあるだろうし。
「わかりました。伺います。ですが、私1人だけなのでしょうか。皆さんの協力があってこそ今の結果になっていると思うのですが。」
「うん。今回はサトさんにしか声は掛かってないよ。なんでも、死の魔物に対する薬を安定的に作ることに成功した者に褒美を与えたいと。」
「なるほど。そういうことだったんですね。」
「では、明日の昼に城の門まで行ってもらってもいいかな。」
「わかりました。では、失礼します。」
1人か。国王とはもう関わりたくなかったんだけどな…。
「サト!マスターは何て?」
「あ、リュカ。なんか、国王が功績を称えてくれるんだって。」
「え!何それ、すっごいじゃん!こんなに名誉なことはないよ。何くれんのかな?楽しみだね!」
あの国王がね…。全然楽しみじゃないよ。
「なんだろうね。何くれると思う?」
「えっ何だろう。何でも好きなものくれるんじゃない?あ!リアムさん!ちょっと聞いてくださいよ!」
「どうしたのですか?そんなにテンション上がって。」
「サト、国王に呼ばれたんだって!すごくないですか?”そなたに褒美を授ける。”とか言われちゃうんだろうな。」
「なぜリュカがそんなに楽しそうなんですか。サトさん。おめでとうございます。」
「あ、ありがとうございます。」
「あまりうれしそうではありませんね。」
「まぁ。国王の前とか緊張しちゃいますし…。」
本当は行きたくないとは言えないよね。
「もし、行きたくないのであれば行かなくても大丈夫ですよ。」
え!?心読まれてる!?
「あっいえ。そういうわけでは。先ほどマスターに行くって言っちゃったので明日、行ってきます。」
「じゃーさ。城の門まで一緒に行こうよ!」
「え?一緒に?そっちに用でもあるの?」
「いや、ないけどさ。いいじゃんいいじゃん!リアムさんも一緒に行きましょ!」
「リュカ。浮かれすぎですよ。まぁでもご一緒してもよろしいですか。」
「も、もちろんです。ではまた明日。」
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