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激辛カレーライスは、罪の味ィィィィィ! ~オタカフェの激辛カレーライス~
カレーライスのために
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「今日はどうされました? 依頼はありませんよね?」
もし依頼なら、戦士のミュラーさんと一緒のはずなので。
「ええ。特に大きな依頼は来ていないわ。ミュラーは訓練に駆り出されているわ」
ミュラーさんくらいの達人となると、剣術の指南役としても重宝されるのだとか。
「あれでも元騎士団だしね。慕われているし。なにより、ベテランの相手役を務められるのが、あいつくらいなのよ」
そこまで、お強いのですね。
「では、どういったご用件で?」
ザンゲ……って様子でもありません。彼女は自分の不始末は、自分で解決するタイプですから。
「この間話した、約束を果たしてもらいにね」
「約束……ああ」
そういえば、オタカフェについて来てくれという約束をしていましたね。
「かしこまりました。準備します。それまで、エマさんとお話していてくださいな」
「クリス、どういうこと?」
「実はですね。お昼をごちそうしてもらう約束がありまして」
エマさんに事情を説明しました。もちろん、オタカフェとかは話しません。
「なるほど。ちゃんとあなたにも予定があったのね? ごちそうを食べるツテがあるなら、言ってくれたらいいのに」
「お話すると、おみやげなどを期待させてしまうかと思いまして」
たいていの場合、わたしは自分のお腹を満たすだけでは済ませません。ちょっとしたお土産を買って帰ります。冒険者としての報酬だと偽って。
「気を使わなくて結構よ。楽しんできて」
「ありがとうございます」
エマさんにはヘルトさんの相手をしてもらい、わたしは自室へ向かいました。
どういう格好で行けばいいのやら。シスター服のほうが喜ばれるでしょうか?
まあいいでしょう。普通の衣装にします。
食堂では、ヘルトさんとエマさんがワインを開けて語り合っていました。ああ、またピザが眼にチラつきます。いけませんいけません。
「みなさん、おまたせしました」
お嬢様風ルックに着替えて、食堂に戻ってきます。
「素敵ね、シスター・クリス。控えめなファッションでも清楚に見えるわ」
「ホントに。アタシではそこまで着こなせないわ。ワインで汚しちゃう」
ヘルトさんとエマさんが、わたしのファッションを褒めてくださいました。
「そこまで言われると、照れくさいですね」
わたしは両腕で、自分を抱きしめます。
「いえいえ。元がいいから素敵に見えるのよ」
「もっと誇るべきよ」
うう。あまり言われ慣れていない言葉を言われると、ここまで恥ずかしいのですね。
「それで、二人は何を食べに行くの?」
「カレーライスよ」
なんと、カレーですか! それはまた、耽美な響きですね。
「洋食屋と言えば、カレーかなって。前はオムライスだったでしょ? あれもいいけれど、カレーもオススメなの」
庶民的な響きですが、オタカフェのカレーは一味違うのだとか。
「カレーライス? ライスカレーではなくて?」
エマさんが、疑問を投げかけます。
「ライスカレーなら、ここでも食べている子もいるし、炊き出しや、キャンプでも食べるわね」
はい。実はシスター・ローザこと魔王【ドローレス・フィッシュバーン】のおかげで、スパイスは手の届きやすい調味料となりました。
いまやカレーは、庶民にも人気の料理です。
子どもたちも、キャンプでカレーの調理を喜んでいました。
「そっちとは、ちょっと趣が違うのよ。まあ、とにかく参りましょ。ではシスター・エマ、ごきげんよう」
「行ってらっしゃい」
エマさんに見送られ、わたしたちはオタカフェに出発です。
「悪いわね。ついてきてもらって」
「いえいえ。すべてはカレーのためですから」
「また撮影会になるけれど、いい?」
ヘルトさんが、手を合わせます。
「あーっ、子爵様はいらっしゃるのですね?」
「ええ。クリスの話をすると張り切っちゃって」
また、あの窮屈な服を着るのでしょうかねぇ。
もし依頼なら、戦士のミュラーさんと一緒のはずなので。
「ええ。特に大きな依頼は来ていないわ。ミュラーは訓練に駆り出されているわ」
ミュラーさんくらいの達人となると、剣術の指南役としても重宝されるのだとか。
「あれでも元騎士団だしね。慕われているし。なにより、ベテランの相手役を務められるのが、あいつくらいなのよ」
そこまで、お強いのですね。
「では、どういったご用件で?」
ザンゲ……って様子でもありません。彼女は自分の不始末は、自分で解決するタイプですから。
「この間話した、約束を果たしてもらいにね」
「約束……ああ」
そういえば、オタカフェについて来てくれという約束をしていましたね。
「かしこまりました。準備します。それまで、エマさんとお話していてくださいな」
「クリス、どういうこと?」
「実はですね。お昼をごちそうしてもらう約束がありまして」
エマさんに事情を説明しました。もちろん、オタカフェとかは話しません。
「なるほど。ちゃんとあなたにも予定があったのね? ごちそうを食べるツテがあるなら、言ってくれたらいいのに」
「お話すると、おみやげなどを期待させてしまうかと思いまして」
たいていの場合、わたしは自分のお腹を満たすだけでは済ませません。ちょっとしたお土産を買って帰ります。冒険者としての報酬だと偽って。
「気を使わなくて結構よ。楽しんできて」
「ありがとうございます」
エマさんにはヘルトさんの相手をしてもらい、わたしは自室へ向かいました。
どういう格好で行けばいいのやら。シスター服のほうが喜ばれるでしょうか?
まあいいでしょう。普通の衣装にします。
食堂では、ヘルトさんとエマさんがワインを開けて語り合っていました。ああ、またピザが眼にチラつきます。いけませんいけません。
「みなさん、おまたせしました」
お嬢様風ルックに着替えて、食堂に戻ってきます。
「素敵ね、シスター・クリス。控えめなファッションでも清楚に見えるわ」
「ホントに。アタシではそこまで着こなせないわ。ワインで汚しちゃう」
ヘルトさんとエマさんが、わたしのファッションを褒めてくださいました。
「そこまで言われると、照れくさいですね」
わたしは両腕で、自分を抱きしめます。
「いえいえ。元がいいから素敵に見えるのよ」
「もっと誇るべきよ」
うう。あまり言われ慣れていない言葉を言われると、ここまで恥ずかしいのですね。
「それで、二人は何を食べに行くの?」
「カレーライスよ」
なんと、カレーですか! それはまた、耽美な響きですね。
「洋食屋と言えば、カレーかなって。前はオムライスだったでしょ? あれもいいけれど、カレーもオススメなの」
庶民的な響きですが、オタカフェのカレーは一味違うのだとか。
「カレーライス? ライスカレーではなくて?」
エマさんが、疑問を投げかけます。
「ライスカレーなら、ここでも食べている子もいるし、炊き出しや、キャンプでも食べるわね」
はい。実はシスター・ローザこと魔王【ドローレス・フィッシュバーン】のおかげで、スパイスは手の届きやすい調味料となりました。
いまやカレーは、庶民にも人気の料理です。
子どもたちも、キャンプでカレーの調理を喜んでいました。
「そっちとは、ちょっと趣が違うのよ。まあ、とにかく参りましょ。ではシスター・エマ、ごきげんよう」
「行ってらっしゃい」
エマさんに見送られ、わたしたちはオタカフェに出発です。
「悪いわね。ついてきてもらって」
「いえいえ。すべてはカレーのためですから」
「また撮影会になるけれど、いい?」
ヘルトさんが、手を合わせます。
「あーっ、子爵様はいらっしゃるのですね?」
「ええ。クリスの話をすると張り切っちゃって」
また、あの窮屈な服を着るのでしょうかねぇ。
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