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第二章 ここほれニャンニャン
第10話 ダンジョン出動の前準備
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ベルさんと別れた後、錬金用のアイテムを買って帰宅した。ベルさんの助言通り、錬金を試すことに。
一応ベルさんからは、ダンジョンについての特別な指導や忠告は受けていない。
そこから逆算すると、あのダンジョンにはビビが危険な目に遭うトラップやボスは特にないっぽいんだよね。
だから、自作ポーションはお守りのようなものだ。
転ばぬ先の杖、っていうしね。
ちょうど、スキルポイントは余っている。
「ビビ、よくしゃべるのをガマンしたね?」
『黙っているのって、意外と大変だったニャ』
ビビは、ナインくんに話しかけようとしていた。
ナインくんは、ベルさんを独占するボクに嫉妬する感じでもなかったみたい。
『ナインはいいコだニャー。歳を取っているからか、落ち着いているニャ。王者の風格というか、歴戦の傭兵みたいな感じなんだニャ。ヌルゲーな環境でも、特に退屈でもないみたいだニャー』
「そうなんだ。言葉はわからなくても、ナインくんがなにを考えているのかはわかる感じ?」
『かもしれないニャー』
こんな調子で、ビビにも友だちができるといいね。
『ケントご主人は、ポーション作るのかニャ?』
「一応、やってみようかなって」
ベルさんも、「P・R・Fは、色々できたほうが楽しい」と教えてくれたし。攻略が楽になるほうじゃなくて、楽しいほうを取る。
この発想が、いかにもベルさんらしい。長い間、色んなゲームでトップランカーだっただけあるよ。楽しさを見つけて長く遊んでいるから、どんなゲームにも対応できるのだろう。
「じゃあ、錬金を試してみよう」
このゲームはスキルを使い続けると、スキル自体の経験値が上がっていく。
「よし、まずは簡易ポーションができたぞ」
完成したポーションを確認する。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【ミニポーション】
普通のポーションより小さいポーション。
材料の薬草が足りないとき、このポーションとなる。
回復量は、【ポーション】の三分の二くらい。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
まあ、こんなもんだよ。
気を取り直して、錬金を再開した。
今度は、薬草の量を増やしてみよう。
【ポーション】ができあがる。
この調子で、どんどん作っていった。
「ありゃ。同じアイテムができちゃった」
『失敗だニャー』
錬金や鍛冶などは、厳密な失敗はない。単に、同じアイテムがダブルだけ。とはいえアイテムのロストはないので、気軽に挑戦ができる。
最初はヘタに材料をムダ遣いせず、同じアイテムを作り続けてみるか。上質なポーションなんて、序盤では作れないだろう。ここは経験値を貯めて、錬金レベルを上げるほうが先かも。
同じアイテムを作り続けて、ボクはスキルのレベルを上げた。
だんだんと、経験値の伸びが悪くなる。
「おっ?」
『これは、違うアイテムを調合したほうがよさげかもニャ』
このタイミングで、ポーションの材料を変えてみるか。
「違うアイテムが、できた」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【ミニエーテル】
魔力を回復するアイテム。
普通のエーテルより回復量は少ない。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
すごい。エーテルまで作れるようになった。
続いてこちらは?
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【解毒ポーション】
解毒作用のあるポーション。
バッドステータス【毒】を回復する。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
すごいな。魔力回復アイテムと、解毒剤を作れちゃったよ。
『ケントご主人、さすがにトップランカーが認めるだけあって、すごいのニャ』
「ボクなんて、平凡なプレイヤーだと思うけどなあ」
何がベルさんに、ボクがすごいって思わせるのだろう?
すごいのはスキルであって、ボクじゃないよ。
『ケントご主人がすごいのは、探究心ニャ。このゲームを楽しく遊ぼうって気持ちが、ペットにも伝わってきて、うれしいニャー』
「それは、ビビが退屈しないようにしているだけだよ」
『けどその感情に、ゲーム側も答えてくれているニャ』
ゲームのほうも、ボクたちを喜ばせる演出をしてくれているって?
『PRFは、みんなに楽しんでもらえるように、アップデートを繰り返しているニャ。だから、バグだらけってこともあるニャ。感情に、技術が追いついていないのニャー』
あるよね、そういうこと。
『だからこのゲームは、メーカーとユーザーとのみんなで作っていくゲームだと思うのニャ』
「そうだね。ビビといっしょに、PRFを盛り上げていこう」
遊ぶ方針は決まった。
いよいよ、ダンジョンに乗り込むとする。
「なにかの討伐依頼があるかどうか、チェックしてみるね」
まず、冒険者ギルドを回って、例のダンジョンでクエストがないか探す。
「えっとね、『クモ型のモンスターを倒して、糸を取ってこい』ってあるね」
『そいつがボスだニャ。やっつけて、レアアイテムをゲットするニャ』
森の奥にある、石造りダンジョンの前に到達した。
もう周辺のザコなんて、敵ではない。無傷で到着した。
「ここだよね。ビビが反応したダンジョンって」
『行くニャー』
一応ベルさんからは、ダンジョンについての特別な指導や忠告は受けていない。
そこから逆算すると、あのダンジョンにはビビが危険な目に遭うトラップやボスは特にないっぽいんだよね。
だから、自作ポーションはお守りのようなものだ。
転ばぬ先の杖、っていうしね。
ちょうど、スキルポイントは余っている。
「ビビ、よくしゃべるのをガマンしたね?」
『黙っているのって、意外と大変だったニャ』
ビビは、ナインくんに話しかけようとしていた。
ナインくんは、ベルさんを独占するボクに嫉妬する感じでもなかったみたい。
『ナインはいいコだニャー。歳を取っているからか、落ち着いているニャ。王者の風格というか、歴戦の傭兵みたいな感じなんだニャ。ヌルゲーな環境でも、特に退屈でもないみたいだニャー』
「そうなんだ。言葉はわからなくても、ナインくんがなにを考えているのかはわかる感じ?」
『かもしれないニャー』
こんな調子で、ビビにも友だちができるといいね。
『ケントご主人は、ポーション作るのかニャ?』
「一応、やってみようかなって」
ベルさんも、「P・R・Fは、色々できたほうが楽しい」と教えてくれたし。攻略が楽になるほうじゃなくて、楽しいほうを取る。
この発想が、いかにもベルさんらしい。長い間、色んなゲームでトップランカーだっただけあるよ。楽しさを見つけて長く遊んでいるから、どんなゲームにも対応できるのだろう。
「じゃあ、錬金を試してみよう」
このゲームはスキルを使い続けると、スキル自体の経験値が上がっていく。
「よし、まずは簡易ポーションができたぞ」
完成したポーションを確認する。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【ミニポーション】
普通のポーションより小さいポーション。
材料の薬草が足りないとき、このポーションとなる。
回復量は、【ポーション】の三分の二くらい。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
まあ、こんなもんだよ。
気を取り直して、錬金を再開した。
今度は、薬草の量を増やしてみよう。
【ポーション】ができあがる。
この調子で、どんどん作っていった。
「ありゃ。同じアイテムができちゃった」
『失敗だニャー』
錬金や鍛冶などは、厳密な失敗はない。単に、同じアイテムがダブルだけ。とはいえアイテムのロストはないので、気軽に挑戦ができる。
最初はヘタに材料をムダ遣いせず、同じアイテムを作り続けてみるか。上質なポーションなんて、序盤では作れないだろう。ここは経験値を貯めて、錬金レベルを上げるほうが先かも。
同じアイテムを作り続けて、ボクはスキルのレベルを上げた。
だんだんと、経験値の伸びが悪くなる。
「おっ?」
『これは、違うアイテムを調合したほうがよさげかもニャ』
このタイミングで、ポーションの材料を変えてみるか。
「違うアイテムが、できた」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【ミニエーテル】
魔力を回復するアイテム。
普通のエーテルより回復量は少ない。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
すごい。エーテルまで作れるようになった。
続いてこちらは?
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
アイテム 【解毒ポーション】
解毒作用のあるポーション。
バッドステータス【毒】を回復する。
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すごいな。魔力回復アイテムと、解毒剤を作れちゃったよ。
『ケントご主人、さすがにトップランカーが認めるだけあって、すごいのニャ』
「ボクなんて、平凡なプレイヤーだと思うけどなあ」
何がベルさんに、ボクがすごいって思わせるのだろう?
すごいのはスキルであって、ボクじゃないよ。
『ケントご主人がすごいのは、探究心ニャ。このゲームを楽しく遊ぼうって気持ちが、ペットにも伝わってきて、うれしいニャー』
「それは、ビビが退屈しないようにしているだけだよ」
『けどその感情に、ゲーム側も答えてくれているニャ』
ゲームのほうも、ボクたちを喜ばせる演出をしてくれているって?
『PRFは、みんなに楽しんでもらえるように、アップデートを繰り返しているニャ。だから、バグだらけってこともあるニャ。感情に、技術が追いついていないのニャー』
あるよね、そういうこと。
『だからこのゲームは、メーカーとユーザーとのみんなで作っていくゲームだと思うのニャ』
「そうだね。ビビといっしょに、PRFを盛り上げていこう」
遊ぶ方針は決まった。
いよいよ、ダンジョンに乗り込むとする。
「なにかの討伐依頼があるかどうか、チェックしてみるね」
まず、冒険者ギルドを回って、例のダンジョンでクエストがないか探す。
「えっとね、『クモ型のモンスターを倒して、糸を取ってこい』ってあるね」
『そいつがボスだニャ。やっつけて、レアアイテムをゲットするニャ』
森の奥にある、石造りダンジョンの前に到達した。
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「ここだよね。ビビが反応したダンジョンって」
『行くニャー』
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