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第五章 ラストバトル! さよならJK!?
JK召喚の秘密
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「マッ!? へえ、あんなんがタイプなん!? マ!? あああ。でも、人の価値観を否定すんのはクズか。うん。、だよね! よかったじゃん!」
「えへへぇ」
またしても、ヒナマルは二人で抱き合う。
「どこまでいったん?」
「えっとね。寝てるときにチュってしたくらい」
「マ!? プラトニックじゃ~ん」
「えへへぇ」
どうやら自分は、寝ている間に唇を奪われていたらしい。
「唇合わせただけだから! あんただって後藤先生と、おはようのチュってするじゃん? そんなカンジ!」
「わかる! パーやんめちゃ照れるんだよな!」
両手の指でヒナマルを指し、ミュリエルははしゃぐ。
「パーやん!? ひょっとして、パーやんってキミのこと? 後藤先生って呼ばれていたってのは知っていたけれど」
「そうだ。パーシヴァルだから、そう呼ばれている」
恥ずかしげもなく、パーシヴァルが言い切った。
「あのー」
蚊帳の外にいる魔族が、ひとり。手を上げて、ミュリエルに尋ねる。
「あん?」
「お二人は、どうしてチキュウ進撃をやめたので?」
「あー。話してなかったよな? ウチだと話が下手だから、パーやんに聞いて?」
ミュリエルは、パーシヴァルに話を振った。
「実は、我々は魔力を失い、路頭に迷っていた」
転移の際に体力まで尽き、瀕死の状態だったらしい。
「それを助けてくれたのが、ヒナマル殿だった」
「助けてもらったときに食った寿司が、またうまいのなんのって」
ヒナマルは、寝食の面倒を見ていたという。
「ていうか、オヤジが世話好きでね。あたしは、ユミとだけ仲良くしていたから、後藤先生のこととか知らなかったんだよ」
ヒガシマル家に引き取られた二人は、ヒナマル父のもとで戸籍を得た。
ミュリエルはヒナマルと同級生になり、パーシヴァルは後藤と名乗って体育の臨時講師という職を手に入れる。
「ウチね、最初はアンタを食おうって思ってたんだよね」
「マ?」
「大マジで。けどさ、バカバカしくなって」
それだけ、二人の境遇は深刻だったのだろう。
殺す気力さえ奪うほどに、パーシヴァルたちは消耗していたのだ。
「平和が一番だと、思い知らされた。戦など起こしている場合ではない。で、この事態を元の世界でも伝えようと」
「魔法を使おうって思ったんだな」
「それをヒナマル殿に見つかって」
「殺そうとした?」
「いや違う! 助けようとしたのだ!」
ヒナマルは、ミュリエルの様子を見に来た下級魔族に、命を狙われていた。
こちらの世界の秘密を知られたからである。
「下級の悪魔なら、あっちの世界にも簡単に入り込めるからな。おおかた、セルベールのしもべだろう。魔物は倒したが、奴が落とした岩がヒナマル殿に落下してしまった。私は、残る魔力で槍術を使い、岩を破壊した。しかし……」
ヒナマルが姿を消していたという。
「ボクが、ヒナマルを召喚した後だった」
「ヒナマル殿をこの地に喚んだのは、ロバートだったのか」
これで、ようやく誤解が解けた。
パーシヴァルは、過去こそチキュウを滅ぼすつもりだったが、力が戻った後もヒナマルを大事にしてくれていたのだ。
「疑って済まなかった」
『ワシも、非礼を詫びよう』
ロバートとミニムが、パーシヴァルに謝罪する。
続いてヘザーも。
「その姿は、老師ミニムか。非礼など。私が地上の支配を目論んでいたのは事実だ。だが、それが虚しいと気づかせてくれたのは、他ならぬヒナマル殿だった。これからは、平和のためにこの力を使おうと思う」
「ウチも。魔王とかどうでもいい。でもさ」
ミュリエルから、膨大な魔力が放出された。
「どうしても魔王をやれってんなら、やってやらあ。従者セルベール、なんでも命令聞けよ!」
「は、はい! ありがたきお言葉」
この土壇場で、裏切りか? まさか、そんな。
しかし、どうも殺意はない。
「セルベール」
「はい!」
「お前はクビ」
「えへへぇ」
またしても、ヒナマルは二人で抱き合う。
「どこまでいったん?」
「えっとね。寝てるときにチュってしたくらい」
「マ!? プラトニックじゃ~ん」
「えへへぇ」
どうやら自分は、寝ている間に唇を奪われていたらしい。
「唇合わせただけだから! あんただって後藤先生と、おはようのチュってするじゃん? そんなカンジ!」
「わかる! パーやんめちゃ照れるんだよな!」
両手の指でヒナマルを指し、ミュリエルははしゃぐ。
「パーやん!? ひょっとして、パーやんってキミのこと? 後藤先生って呼ばれていたってのは知っていたけれど」
「そうだ。パーシヴァルだから、そう呼ばれている」
恥ずかしげもなく、パーシヴァルが言い切った。
「あのー」
蚊帳の外にいる魔族が、ひとり。手を上げて、ミュリエルに尋ねる。
「あん?」
「お二人は、どうしてチキュウ進撃をやめたので?」
「あー。話してなかったよな? ウチだと話が下手だから、パーやんに聞いて?」
ミュリエルは、パーシヴァルに話を振った。
「実は、我々は魔力を失い、路頭に迷っていた」
転移の際に体力まで尽き、瀕死の状態だったらしい。
「それを助けてくれたのが、ヒナマル殿だった」
「助けてもらったときに食った寿司が、またうまいのなんのって」
ヒナマルは、寝食の面倒を見ていたという。
「ていうか、オヤジが世話好きでね。あたしは、ユミとだけ仲良くしていたから、後藤先生のこととか知らなかったんだよ」
ヒガシマル家に引き取られた二人は、ヒナマル父のもとで戸籍を得た。
ミュリエルはヒナマルと同級生になり、パーシヴァルは後藤と名乗って体育の臨時講師という職を手に入れる。
「ウチね、最初はアンタを食おうって思ってたんだよね」
「マ?」
「大マジで。けどさ、バカバカしくなって」
それだけ、二人の境遇は深刻だったのだろう。
殺す気力さえ奪うほどに、パーシヴァルたちは消耗していたのだ。
「平和が一番だと、思い知らされた。戦など起こしている場合ではない。で、この事態を元の世界でも伝えようと」
「魔法を使おうって思ったんだな」
「それをヒナマル殿に見つかって」
「殺そうとした?」
「いや違う! 助けようとしたのだ!」
ヒナマルは、ミュリエルの様子を見に来た下級魔族に、命を狙われていた。
こちらの世界の秘密を知られたからである。
「下級の悪魔なら、あっちの世界にも簡単に入り込めるからな。おおかた、セルベールのしもべだろう。魔物は倒したが、奴が落とした岩がヒナマル殿に落下してしまった。私は、残る魔力で槍術を使い、岩を破壊した。しかし……」
ヒナマルが姿を消していたという。
「ボクが、ヒナマルを召喚した後だった」
「ヒナマル殿をこの地に喚んだのは、ロバートだったのか」
これで、ようやく誤解が解けた。
パーシヴァルは、過去こそチキュウを滅ぼすつもりだったが、力が戻った後もヒナマルを大事にしてくれていたのだ。
「疑って済まなかった」
『ワシも、非礼を詫びよう』
ロバートとミニムが、パーシヴァルに謝罪する。
続いてヘザーも。
「その姿は、老師ミニムか。非礼など。私が地上の支配を目論んでいたのは事実だ。だが、それが虚しいと気づかせてくれたのは、他ならぬヒナマル殿だった。これからは、平和のためにこの力を使おうと思う」
「ウチも。魔王とかどうでもいい。でもさ」
ミュリエルから、膨大な魔力が放出された。
「どうしても魔王をやれってんなら、やってやらあ。従者セルベール、なんでも命令聞けよ!」
「は、はい! ありがたきお言葉」
この土壇場で、裏切りか? まさか、そんな。
しかし、どうも殺意はない。
「セルベール」
「はい!」
「お前はクビ」
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