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第三章 DTとJKは、王都でKY痴女と出会う
DT 対 魔女リリム
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村人たちに、電流が走った。
「ああん、痛ったい!」
リリムの持つポールにも、電流が流れたらしい。リリムがポールから手を離す。
一時的ではあるが、村人が正気に戻っている。どうやらあのポールで、村人を操っていたらしい。
「早く逃げるんだ、早く!」
出口をロバートが指差す、村人たちが一斉に逃げていく。
「ヒナマル、ついてきて!」
村人をヒナマルとともにかばいながら、ロバートは出口へと進む。
安全を確認した後、再度詠唱を始めた。
ダンジョンから、モンスターの大群が押し寄せてくる。
好都合だ。詠唱は済ませている。
「爆砕!」
洞窟に向けて、特大の爆炎を見舞う。今まで本気を出せなかった分、勢いよくやらせてもらった。スライムもウルフも、炎と高熱によって絶命していった。
リリムのいる洞窟から、黒煙が上がる。
「大丈夫か、ヒナマル?」
「うわあ。これ修理できるかなぁ。お気に入りだったのに」
ヒナマルは、無残な姿になっていた。スライムの酸を浴びて、肌のアチコチが露出している。
「こういうのは、ベッドの上だけにしてほしいね」
「いやいやいいから!」
ロバートとヒナマルが問答していると、煙が急激に晴れた。
「なぁにを、イチャついているのぉ?」
大型カメレオンに乗ったリリムが、洞窟から出てくる。
「せっかく、魔物を王都へ送り込む大作戦を実行していたのにぃ。どうしてくれるわけぇ? 子分までやっつけてくれちゃってさぁ。もう許さないんだから!」
カメレオンが、舌を伸ばす。赤い舌が、上に乗っているリリムに絡みつく。なんとリリムが、乗っているカメレオンに飲み込まれた。
「仲間割れ!?」
「いや、あれは……」
何が起きたのだろうと思っていると、バジリスクに髪が生えてくる。顔も人間に近くなった。
「融合した?」
『違う! あのカメレオンがリリムの本体じゃ!』
ギョロッと目を光らせ、バジリスクと一体になったリリムがこちらを見下ろす。
「人間ども、ワタシの腹の中で踊りなさぁい!」
リリムが、カメレオンの舌を伸ばす。
「くそ!」
氷の槍を犠牲にして、ロバートは舌攻撃から脱した。
「こんなの、デザートにもならないわぁ」
巨大カメレオンは、氷魔法など意に介さず、胃袋へと押し込んだ。
「ちいい!」
ロバートが、火球を連発する。
だがファイアボールは、鉄扇のような形状の前足に防がれた。
「これなら」
ライトニングを、カメレオンの頭上に見舞う。
バジリスクはそれさえも、シッポを避雷針にして防ぐ。
「お返しよぉん!」
魔物が、マヒ光線を放った。自分ではなくヒナマルへ。
ヒナマルは露出がひどくて、まともに戦えない。
ロバートは魔法障壁を展開した。フィールドにより、光線を散らす。
「ありがとう!」
「いいって」
どうにか、ヒナマルの衣装は元に戻りつつあった。
「オババ、装備の修復急いで!」
『急ピッチでやっとるわい!』
しかし、間に合いそうにない。またも、標的にされるだろう。
「こうなったら!」
ロバートは、ヒナマルの前に立つ。
『何をする気じゃ、ロバート!』
そんなこと、決まっている。
「さあ、ボクを食べてみろ!」
自分を犠牲にして、活路を見出すのみ。
「随分と素直ねぇ。では一息で飲み込んであげるわあ!」
バジリスクの舌が、ロバートを捕らえる。
「ロバちゃん!?」
「任せて。決着を付けてくるから!」
ものすごいスピードで、ロバートは一息で飲み込まれた。
「ンフフ……んぐぅ!?」
強引にノドを通って、胃の中へと進む。吐き出されそうになったら、ノドを掴んで無理矢理にでも前進した。
「やあ。こんにちは」
目的地に到達する。
「く、どうしてここが!?」
そこには、無防備なリリムがポールダンスをしていた。
ここが、バジリスクのコントロールルームらしい。
「さて、反撃させてもらう」
「ああん、痛ったい!」
リリムの持つポールにも、電流が流れたらしい。リリムがポールから手を離す。
一時的ではあるが、村人が正気に戻っている。どうやらあのポールで、村人を操っていたらしい。
「早く逃げるんだ、早く!」
出口をロバートが指差す、村人たちが一斉に逃げていく。
「ヒナマル、ついてきて!」
村人をヒナマルとともにかばいながら、ロバートは出口へと進む。
安全を確認した後、再度詠唱を始めた。
ダンジョンから、モンスターの大群が押し寄せてくる。
好都合だ。詠唱は済ませている。
「爆砕!」
洞窟に向けて、特大の爆炎を見舞う。今まで本気を出せなかった分、勢いよくやらせてもらった。スライムもウルフも、炎と高熱によって絶命していった。
リリムのいる洞窟から、黒煙が上がる。
「大丈夫か、ヒナマル?」
「うわあ。これ修理できるかなぁ。お気に入りだったのに」
ヒナマルは、無残な姿になっていた。スライムの酸を浴びて、肌のアチコチが露出している。
「こういうのは、ベッドの上だけにしてほしいね」
「いやいやいいから!」
ロバートとヒナマルが問答していると、煙が急激に晴れた。
「なぁにを、イチャついているのぉ?」
大型カメレオンに乗ったリリムが、洞窟から出てくる。
「せっかく、魔物を王都へ送り込む大作戦を実行していたのにぃ。どうしてくれるわけぇ? 子分までやっつけてくれちゃってさぁ。もう許さないんだから!」
カメレオンが、舌を伸ばす。赤い舌が、上に乗っているリリムに絡みつく。なんとリリムが、乗っているカメレオンに飲み込まれた。
「仲間割れ!?」
「いや、あれは……」
何が起きたのだろうと思っていると、バジリスクに髪が生えてくる。顔も人間に近くなった。
「融合した?」
『違う! あのカメレオンがリリムの本体じゃ!』
ギョロッと目を光らせ、バジリスクと一体になったリリムがこちらを見下ろす。
「人間ども、ワタシの腹の中で踊りなさぁい!」
リリムが、カメレオンの舌を伸ばす。
「くそ!」
氷の槍を犠牲にして、ロバートは舌攻撃から脱した。
「こんなの、デザートにもならないわぁ」
巨大カメレオンは、氷魔法など意に介さず、胃袋へと押し込んだ。
「ちいい!」
ロバートが、火球を連発する。
だがファイアボールは、鉄扇のような形状の前足に防がれた。
「これなら」
ライトニングを、カメレオンの頭上に見舞う。
バジリスクはそれさえも、シッポを避雷針にして防ぐ。
「お返しよぉん!」
魔物が、マヒ光線を放った。自分ではなくヒナマルへ。
ヒナマルは露出がひどくて、まともに戦えない。
ロバートは魔法障壁を展開した。フィールドにより、光線を散らす。
「ありがとう!」
「いいって」
どうにか、ヒナマルの衣装は元に戻りつつあった。
「オババ、装備の修復急いで!」
『急ピッチでやっとるわい!』
しかし、間に合いそうにない。またも、標的にされるだろう。
「こうなったら!」
ロバートは、ヒナマルの前に立つ。
『何をする気じゃ、ロバート!』
そんなこと、決まっている。
「さあ、ボクを食べてみろ!」
自分を犠牲にして、活路を見出すのみ。
「随分と素直ねぇ。では一息で飲み込んであげるわあ!」
バジリスクの舌が、ロバートを捕らえる。
「ロバちゃん!?」
「任せて。決着を付けてくるから!」
ものすごいスピードで、ロバートは一息で飲み込まれた。
「ンフフ……んぐぅ!?」
強引にノドを通って、胃の中へと進む。吐き出されそうになったら、ノドを掴んで無理矢理にでも前進した。
「やあ。こんにちは」
目的地に到達する。
「く、どうしてここが!?」
そこには、無防備なリリムがポールダンスをしていた。
ここが、バジリスクのコントロールルームらしい。
「さて、反撃させてもらう」
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