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第2話 【かわいくて】 パン屋の娘を聖女に見立てるスレ 【辛い】
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◆ ******* ◆ ****** ◆
カギカッコ内の書き込みは、コテハン以外はすべて【聖書者ナナシ】の発言として表記します。
文頭にアルファベットが書かれていますが、ハンドルネームではなく班名。よって個人の発言ではありません。
二重カギカッコは、固定ハンドルネームです。
◆ ******* ◆ ****** ◆
「A:なんか、奇跡を目撃したな」
「B:あんなの、ホントにいるんだな。まさしくモネたんは聖女だった」
「F:聖女がいなくなった途端、街に魔物が現れてな。我々がモネたんに魔力を注ぎ込んだら、ちゃんと馴染んじゃって」
「E:魔物が吹っ飛んでいった……お前ら、楽しいことしてくれてんねーの。オレらE班も混ぜてよぅ」
「F:やーだよーっ。お前らE班、女の子に見境ねえもん」
「E:モネたんを見守るだけだからっ! まだガキじゃねえか! 児童に手を出すまで、
飢えてませんもん!」
「F:どうだか……それにしても、やばかったな」
「D:別にモネさんを聖女にしたかったんじゃなくて、モネさんを守るために防護障壁を施しただけなのよね。モネさんがそのパワーを吸って、攻撃に転換したのよね」
「A:マジビビった。あんなの、聖女の実戦でも見たことねえよ」
「B:あれが、モネたんの力なんだな」
「C:しかも殺害せずに、浄化させちまった。今じゃその魔物も、モネたんのペットに」
「F:オレら、この間パンを買いに行ったら抱きつかれた。あのもふもふは神のご加護kか? その日からすっげえツキまくってるんだが」
「D:その可能性は高いわね。でも、運が開いたのは、あなたたちが聖職者だからでしょうね」
「A:なんということでしょう」
「B:各職業の掲示板も、モネたんを神と崇めてるぞ。実質神だが」
「E:ドワーフの鍛冶屋スレ以外は、みんな神扱いだな」
「F:ドワは、な……あの聖女のところだから、面白くねえだろうな」
「A:それにしても、掲示板って機能ができてから、周りの情報がスイスイわかっていいな。掲示板技術様々だよ「
「E:大昔に『イセカイテンセイ』とかでやってきた人物が、遺した文化だったらしいが」
「B:『すまほ』とやらをこの世界で使いたいっていうから、誰でも扱えるようになったんだっけ。手のひらサイズの端末をその機械に見立てて、冒険者証にも支払いも使えるって」
「D:その技術によって、魔法書も『すまほ』で全部唱えられるのよね」
「C:しかし、まだ聖女は健在と。聖女だけは、すまほをつかえないんだよな~」
「A:マジ、聖女よ。あいつなんなん?」
「B:往生際が悪かったなー。神獣にチクられて、謹慎させられて。王都の酒場で、ヤケ酒を飲んでたらしい」
「C:災難だったろうな、相手させられてた勇者Tくんは」
「D:T様いたの!? どうして教えてくれなかったのよ!」
「C:いや、オレは聖女を呼びに行っただけで、詳しい事情は知らんかったんだよ」
「D:もう……で、T様が、どうしたの?」
「C:一部始終を見ていたわけじゃないんだけどさ、ひどかったぞ。終始ウザ絡み。魔物が出たっつってんのに、勇者をずっと独り占めしてやんの」
「D:あいつリストラ不可避」
「A:おっ、お前さんも、モネちゃんを推す活動に参戦?」
「D:ダメよ。モネちゃんは教会色に染めてはいけないわ! こんなロクデナシの他力本願野郎どもしかいない、自分で物事を解決しようとしてないバカどもの口車に乗せられては! 脳が腐っちゃって、それこそ国宝が死ぬわ!」
「B:聖女罵倒は禁止だが、俺等を罵倒するスレになっちまってる」
「A:あーっ。どえらいことになってるぞ。冒険者スレ」
「C:どうした?」
「A:聖女の蛮行が拡散されてる」
「E:……うっわ。勇者に土下座させるとか」
「F:勇者自身に接待させておいて、これかよ。ひでえな」
「B:やり返せよ、勇者も。灰皿で歯でも折ったれ」
「A:できますか?」
「B:いやムリっすけどぉ! 俺ら僧兵だけどムリっすけどお!」
「D:アタシもうムリ。この女には、もう付き合えない。あたしらのT様を、あんな目に遭わせるなんて」
「C:神獣様のお告げの、あらんことを。して、野蛮な聖女に天罰を」
このスレは、もう書き込めません。
なお本件により、聖女は王都を永久出禁となりました。
カギカッコ内の書き込みは、コテハン以外はすべて【聖書者ナナシ】の発言として表記します。
文頭にアルファベットが書かれていますが、ハンドルネームではなく班名。よって個人の発言ではありません。
二重カギカッコは、固定ハンドルネームです。
◆ ******* ◆ ****** ◆
「A:なんか、奇跡を目撃したな」
「B:あんなの、ホントにいるんだな。まさしくモネたんは聖女だった」
「F:聖女がいなくなった途端、街に魔物が現れてな。我々がモネたんに魔力を注ぎ込んだら、ちゃんと馴染んじゃって」
「E:魔物が吹っ飛んでいった……お前ら、楽しいことしてくれてんねーの。オレらE班も混ぜてよぅ」
「F:やーだよーっ。お前らE班、女の子に見境ねえもん」
「E:モネたんを見守るだけだからっ! まだガキじゃねえか! 児童に手を出すまで、
飢えてませんもん!」
「F:どうだか……それにしても、やばかったな」
「D:別にモネさんを聖女にしたかったんじゃなくて、モネさんを守るために防護障壁を施しただけなのよね。モネさんがそのパワーを吸って、攻撃に転換したのよね」
「A:マジビビった。あんなの、聖女の実戦でも見たことねえよ」
「B:あれが、モネたんの力なんだな」
「C:しかも殺害せずに、浄化させちまった。今じゃその魔物も、モネたんのペットに」
「F:オレら、この間パンを買いに行ったら抱きつかれた。あのもふもふは神のご加護kか? その日からすっげえツキまくってるんだが」
「D:その可能性は高いわね。でも、運が開いたのは、あなたたちが聖職者だからでしょうね」
「A:なんということでしょう」
「B:各職業の掲示板も、モネたんを神と崇めてるぞ。実質神だが」
「E:ドワーフの鍛冶屋スレ以外は、みんな神扱いだな」
「F:ドワは、な……あの聖女のところだから、面白くねえだろうな」
「A:それにしても、掲示板って機能ができてから、周りの情報がスイスイわかっていいな。掲示板技術様々だよ「
「E:大昔に『イセカイテンセイ』とかでやってきた人物が、遺した文化だったらしいが」
「B:『すまほ』とやらをこの世界で使いたいっていうから、誰でも扱えるようになったんだっけ。手のひらサイズの端末をその機械に見立てて、冒険者証にも支払いも使えるって」
「D:その技術によって、魔法書も『すまほ』で全部唱えられるのよね」
「C:しかし、まだ聖女は健在と。聖女だけは、すまほをつかえないんだよな~」
「A:マジ、聖女よ。あいつなんなん?」
「B:往生際が悪かったなー。神獣にチクられて、謹慎させられて。王都の酒場で、ヤケ酒を飲んでたらしい」
「C:災難だったろうな、相手させられてた勇者Tくんは」
「D:T様いたの!? どうして教えてくれなかったのよ!」
「C:いや、オレは聖女を呼びに行っただけで、詳しい事情は知らんかったんだよ」
「D:もう……で、T様が、どうしたの?」
「C:一部始終を見ていたわけじゃないんだけどさ、ひどかったぞ。終始ウザ絡み。魔物が出たっつってんのに、勇者をずっと独り占めしてやんの」
「D:あいつリストラ不可避」
「A:おっ、お前さんも、モネちゃんを推す活動に参戦?」
「D:ダメよ。モネちゃんは教会色に染めてはいけないわ! こんなロクデナシの他力本願野郎どもしかいない、自分で物事を解決しようとしてないバカどもの口車に乗せられては! 脳が腐っちゃって、それこそ国宝が死ぬわ!」
「B:聖女罵倒は禁止だが、俺等を罵倒するスレになっちまってる」
「A:あーっ。どえらいことになってるぞ。冒険者スレ」
「C:どうした?」
「A:聖女の蛮行が拡散されてる」
「E:……うっわ。勇者に土下座させるとか」
「F:勇者自身に接待させておいて、これかよ。ひでえな」
「B:やり返せよ、勇者も。灰皿で歯でも折ったれ」
「A:できますか?」
「B:いやムリっすけどぉ! 俺ら僧兵だけどムリっすけどお!」
「D:アタシもうムリ。この女には、もう付き合えない。あたしらのT様を、あんな目に遭わせるなんて」
「C:神獣様のお告げの、あらんことを。して、野蛮な聖女に天罰を」
このスレは、もう書き込めません。
なお本件により、聖女は王都を永久出禁となりました。
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