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第六章 激突、鬼怨組との決闘!

第61話 洲桃 VS ピオニ

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「おおおお! 洲桃すももぉ!」

 ピオニロボが巨腕で、あたしに殴りかかる。

「がああああ! ピオニィ!」

 正面からドラゴンキラーで、ピオニロボの腕を切り落とす。

「だったら!」

 ゼロ距離から、ピオニがバイク型の砲台をぶっ放した。

「吸収!」

 あたしは、ドラゴンキラーにピオニの魔力砲を吸わせる。

 とんでもない量の魔力を、ドラゴンキラーは一気に吸い込んだ。

「ふうううう!」

 あとは、制御するだけ。これが、一番難しいが。

「ドラゴンキラーに、そんな使い方があったとは!?」

「そんなに、回数は使えないけどなあ!」

 さらに、あたしの魔力消耗も激しい。吸わせたはいいが、そのコントロールがえげつないのだ。
 膨大な魔力が、ドラゴンキラーの中で暴れている。

「吸い込んだ分、お返しだ!」

 あたしは、ドラゴンキラーをピオニに向けた。

 溜まった分の魔力を、そのままピオニに叩き込む。

 ドラゴンキラーから、閃光が放たれた。

 あまりの威力に、あたしもふっとばされる。なんてパワーだよ!?

「負けるか! ブウゥメラン!」

 セスナの翼を使ったブーメランで、ピオニが閃光を受け止める。

「やべええ!」

 一瞬で、セスナブーメランが溶けた。

 威力は減ったものの、ピオニは閃光をまともに浴びてしまう。そのまま、ダンジョンの壁に叩きつけられた。

 変形が溶けて、みんなそれぞれ召喚魔物の姿に戻る。あたしが切り落としたゴリラの腕も、元通りだ。

「くっそー負けた」

「でも強かった。銃撃戦で挑まれていたら、やばかったかも」

「初手で撃ち落とせなかったから、銃で戦うのはやめたんだよな。でも、楽しかったな。またやろうぜ」

「ああ」

 あたしは、ピオニと拳をぶつけ合う。

 同時に、ピオニの姿が召喚獣ごと消滅した。
 

[勝者、七星ななほし 洲桃すもも。これによりダンジョンに残っている戦力は、あと二つとなりました]

 
 本当にやばいのは、ここからだ。

「やっぱり、あなたが生き残ったわね。モモ」

「はるたん……」

 鬼ヶ島の中央にある和風の屋敷、その中心部に、はるたんが座っていた。
 
 あたしにはまだ、ピオニ戦の疲れが残っている。

 だが、それは相手も同じことだ。はるたんの方も、わずかに息が上がっていた。

 お互い、満身創痍。けれど、そんなの言い訳にしかならない。 

「やるよ、はるたん!」

「ウチに勝てると思ってるの、モモ?」
  
「あたしが、ドラゴンキラーを買った理由はなあっ! あんたをぶっ飛ばすためなんだよぉ! 【魔王】、金盞花きんせんか 晴子はるこぉ!」

「受けて立ってあげるわ! 七星ななし 洲桃すももぉ!」
 
 
 やはり親友は、いつまでもライバルだ。強敵とかいて「とも」と呼ぶくらいに。

 
「生き残ったやつだけがっ!」

「勝者っ!」
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