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第三章 アウェー戦! 今度はこっちが攻め込むぜ!
第24話 蛇塚 攻略
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巳柳のダンジョン、通称【蛇塚】の全貌が見えてきた。
「おお。雰囲気バッチリじゃん」
現れたのは、ガチガチの洞窟である。まさに蛇塚、ヘビの墓にふさわしい。
「我が校の、ちょっとしたパワースポットとして活用されていますの」
友希那が、このダンジョンの不思議な雰囲気を、そう語った。
女子高生たちは、ここで恋愛成就や成績向上を祈願するという。
「お願いなんて、本人の努力があってこそ実を結ぶと思うけどね」
一方の末娘・青葉は、ドライな考えである。
あたしも同じ考えだから、神頼みはあくまで縁起物としか考えていないけど。
「モモ、どういう作戦で、いこうかしら?」
「今日は、はるたんがリーダーでいいよ。どうする?」
「そうね……カギを守っている魔物は、デリオン姫に任せようかなって思っているわ」
「だよなー」
あたしたちは、後ろで待機しているデリオン姫に目を向けた。
デリオン姫はキョトンとした顔で、首をかしげている。自分がダンジョン攻略の要だとは、気づいていないようだ。
弱い魔物なら、ドワ女がくれた【ジャケット・ギア】が相手でいいだろう。姫にも、戦闘を経験させておきたいし。
「カギをゲットする手段が、魔物討伐ではなく謎解きなら?」
「それこそ、デリオン姫の出番でいいわね」
ダンジョンはごくたまに、『リアル脱出ゲーム』のような謎解きトラップが用意されていたりする。完全なる知識勝負であり、魔物討伐より複雑だ。
「ぽいけどねー。いかにも考古学的な謎解きとか、ありそう」
「とはいえ、真っ向勝負の巳柳が、ダンジョンに謎解きを用意している可能性は低いと見ていいわ」
同感である。
脱出ゲーム的なトラップは、謎解きの作成側にも知識が要求される。
謎提供側が慣れていなくて理不尽な謎を提供し、対戦相手とトラブルになるケースも。
そのため、ダンジョンに謎解きがある可能性は低い。
巳柳なら、心理的揺さぶりなども、あまりしてこなさそうだ。してくるのだとしたら、あたしの店に来た際にやっている。
「OK。その作戦で」
「よし。入るわよ」
金盞花ダンジョン部全員で、鳥居を抜けた。
ダンジョンの中に、滝が流れている。ここがパワースポットと呼ばれる由来が、なんとなくわかった。そりゃあ、なんかを祈願するわー。
「今日は姫のデビュー戦って感じで、負けても恨みっこなしで行こうか」
「ヤバくなったら、ウチらが動きましょ」
「さんせー」
ダンジョンのルール説明を聞きつつ、あたしたちは作戦を再確認する。
「一つ目の鍵のありかへ、ゴー」
いかにもな岩の洞窟で、構造はわかりやすい。迷宮の複雑さで勝負するタイプのダンジョンではない。それゆえに、敵を強く設定してているはずだ。
「来るよ、姫、綿毛!」
最初の魔法陣を、発見。現れたのは、一つ目の牛だ。こいつを倒せば、一個目の鍵が手に入る。
牛が首をふった。ダンジョンの周辺にある、岩壁を叩き壊す。
「結構強いヤツだ。姫っ。負けてもいいから、思い切っていけ!」
「おおおお! いけ、ジャケット・ギア。ぱーんち!」
一つ目牛に、デリオン姫が拳を叩き込んだ。
それだけで、牛が消滅してしまう。
「ええええ……」
ドワーフ女子校からいただいた代物は、結構なキリングマシーンのようだ。
「おお。雰囲気バッチリじゃん」
現れたのは、ガチガチの洞窟である。まさに蛇塚、ヘビの墓にふさわしい。
「我が校の、ちょっとしたパワースポットとして活用されていますの」
友希那が、このダンジョンの不思議な雰囲気を、そう語った。
女子高生たちは、ここで恋愛成就や成績向上を祈願するという。
「お願いなんて、本人の努力があってこそ実を結ぶと思うけどね」
一方の末娘・青葉は、ドライな考えである。
あたしも同じ考えだから、神頼みはあくまで縁起物としか考えていないけど。
「モモ、どういう作戦で、いこうかしら?」
「今日は、はるたんがリーダーでいいよ。どうする?」
「そうね……カギを守っている魔物は、デリオン姫に任せようかなって思っているわ」
「だよなー」
あたしたちは、後ろで待機しているデリオン姫に目を向けた。
デリオン姫はキョトンとした顔で、首をかしげている。自分がダンジョン攻略の要だとは、気づいていないようだ。
弱い魔物なら、ドワ女がくれた【ジャケット・ギア】が相手でいいだろう。姫にも、戦闘を経験させておきたいし。
「カギをゲットする手段が、魔物討伐ではなく謎解きなら?」
「それこそ、デリオン姫の出番でいいわね」
ダンジョンはごくたまに、『リアル脱出ゲーム』のような謎解きトラップが用意されていたりする。完全なる知識勝負であり、魔物討伐より複雑だ。
「ぽいけどねー。いかにも考古学的な謎解きとか、ありそう」
「とはいえ、真っ向勝負の巳柳が、ダンジョンに謎解きを用意している可能性は低いと見ていいわ」
同感である。
脱出ゲーム的なトラップは、謎解きの作成側にも知識が要求される。
謎提供側が慣れていなくて理不尽な謎を提供し、対戦相手とトラブルになるケースも。
そのため、ダンジョンに謎解きがある可能性は低い。
巳柳なら、心理的揺さぶりなども、あまりしてこなさそうだ。してくるのだとしたら、あたしの店に来た際にやっている。
「OK。その作戦で」
「よし。入るわよ」
金盞花ダンジョン部全員で、鳥居を抜けた。
ダンジョンの中に、滝が流れている。ここがパワースポットと呼ばれる由来が、なんとなくわかった。そりゃあ、なんかを祈願するわー。
「今日は姫のデビュー戦って感じで、負けても恨みっこなしで行こうか」
「ヤバくなったら、ウチらが動きましょ」
「さんせー」
ダンジョンのルール説明を聞きつつ、あたしたちは作戦を再確認する。
「一つ目の鍵のありかへ、ゴー」
いかにもな岩の洞窟で、構造はわかりやすい。迷宮の複雑さで勝負するタイプのダンジョンではない。それゆえに、敵を強く設定してているはずだ。
「来るよ、姫、綿毛!」
最初の魔法陣を、発見。現れたのは、一つ目の牛だ。こいつを倒せば、一個目の鍵が手に入る。
牛が首をふった。ダンジョンの周辺にある、岩壁を叩き壊す。
「結構強いヤツだ。姫っ。負けてもいいから、思い切っていけ!」
「おおおお! いけ、ジャケット・ギア。ぱーんち!」
一つ目牛に、デリオン姫が拳を叩き込んだ。
それだけで、牛が消滅してしまう。
「ええええ……」
ドワーフ女子校からいただいた代物は、結構なキリングマシーンのようだ。
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