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第一章 お嬢様学校の旧校舎は、ダンジョンだった
第7話 ダンジョン部 ルール確認
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「ありがとうございます。七星さん、金盞花さん。門前払いされたら、どうしましょうと考えていたところでした」
「では、お庭でお茶でも。立ち話もなんですから」
「お構いなく。それより、ルールの確認を」
「ウチが飲みたいんですよ。こっちのモモも」
あたしらはルール確認の体で、お茶を用意した。もちろん、毒などは入れない。相手は、貴重なお客さんである。
「おいしいですわ。羊羹はデパ地下でお買いになったのかしら。お茶の方は、福岡からのお取り寄せですわね?」
愚地が、取り置きしている緑茶の出どころを言い当てた。
「おお。八女茶をご存知で。って、まあお嬢様なら知ってるか」
さすがのはるたんも、相手の舌に驚く。
相手がヘビ人間だから、あたしも愚地の味覚は庶民型だと思っていた。上品なお茶の銘柄を知っているとは。
「ルールだけど、【かくれんぼ】+【鬼ごっこ】。ダンジョンマスターであるウチ……金盞花 晴子が、旧校舎のどこかに隠れます。それを見つけて、出口まで連れ出したら、あなたたちの勝ちです」
はるたんが簡単に、ルールを説明する。
「ただ、鬼ごっこの鬼……モンスターに阻まれることもあると」
「そう。で、鬼のリーダーである【キラー】は、こちらのモモ……七星 洲桃が担当します。彼女はあなたたちが行動を始めた一分後に、動き出す」
はるたんは、かくれんぼのルールで戦う。
巳柳チームはあたしといっしょに、鬼ごっこで競うのだ。隠れている、はるたんを探しつつ。
「あとは他の高校と、大差ないですわね」
「ええ。公式ルールに則って、競技します。では勝った後のご要望を、お聞かせ願えますか?」
「この学園をちょうだいいたしたく」
ほら来た。
やけにピリビリ来ると思っていたんだよなあ。
「よろしい。では、我々が勝ったら、ダンジョンに必要な備品をください。ウチは古のダンジョンゆえ、最新鋭の設備には慣れていませんので」
「はい。ご自由に」
「そんな、軽々しくお返事なさって、大丈夫なので?」
「ええ。相手にとって不足はございません。金盞花校長のお孫さん。平民とはいえ、『ダンジョン飯店』の社長令嬢でいらっしゃる七星さんと、戦えるなんて」
そこまで調べてやがるってか。
「社長令嬢ーつっても、あたしはただの看板娘だけどな、オホホー」
わざとらしく、あたしは高笑いをする。
「いえ。立派ですわ。ですが、我々だって負けてはおりません。我が巳柳も、精鋭揃い。必ず勝利を致します」
「じゃあ、はるたんが隠れるからちょっと待ってな」
「三分間ですわよね。お待ちしております」
はるたんが旧校舎に入っていき、玄関を閉める。
相手側も、作戦会議を始めたようだ。
アナウンスを知らせるチャイムが鳴る。
『金盞花 晴子、ご用意できました。これよりダンジョンに入ってください』
ダンジョン【ユリ園】の玄関が、ひとりでに開いた。
[ダンジョンの攻略が、開始されました。ダンジョンの入口を、封鎖いたします]
旧校舎型ダンジョン:【ユリ園】の玄関が、閉じた。他の出入り口も、塞がれる。
[なお、ダンジョンマスター:【金盞花 晴子】を見つけだだけでは、ダンジョンを出られません]
脱出の方法は、二つ。このダンジョンに三つある【チェックポイント】に設置された魔法陣を、破壊すること。
いうのは簡単だが、そこにははるたんが設置した魔物が鎮座している。
校内アナウンスが、そう説明した。
[もしくは、ダンジョン【ユリ園】の【キラー】、七星 洲桃を倒してください。それで、ダンジョン出口が開きます]
つまりあたしを倒せば、魔法陣を壊さなくてもダンジョンの扉は開く。
[制限時間は一時間です。それでは、スタート]
試合開始を告げる、ブザーが鳴った。
「おっしゃあ、気合い入れていくぞオラア!」
さっきまでの清楚お嬢様は、どこへ行ったのか。リーダーである愚地 三澄の口調が変わった。
こいつも、ダンジョンは入ると人格が変わるタイプか。
「では、お庭でお茶でも。立ち話もなんですから」
「お構いなく。それより、ルールの確認を」
「ウチが飲みたいんですよ。こっちのモモも」
あたしらはルール確認の体で、お茶を用意した。もちろん、毒などは入れない。相手は、貴重なお客さんである。
「おいしいですわ。羊羹はデパ地下でお買いになったのかしら。お茶の方は、福岡からのお取り寄せですわね?」
愚地が、取り置きしている緑茶の出どころを言い当てた。
「おお。八女茶をご存知で。って、まあお嬢様なら知ってるか」
さすがのはるたんも、相手の舌に驚く。
相手がヘビ人間だから、あたしも愚地の味覚は庶民型だと思っていた。上品なお茶の銘柄を知っているとは。
「ルールだけど、【かくれんぼ】+【鬼ごっこ】。ダンジョンマスターであるウチ……金盞花 晴子が、旧校舎のどこかに隠れます。それを見つけて、出口まで連れ出したら、あなたたちの勝ちです」
はるたんが簡単に、ルールを説明する。
「ただ、鬼ごっこの鬼……モンスターに阻まれることもあると」
「そう。で、鬼のリーダーである【キラー】は、こちらのモモ……七星 洲桃が担当します。彼女はあなたたちが行動を始めた一分後に、動き出す」
はるたんは、かくれんぼのルールで戦う。
巳柳チームはあたしといっしょに、鬼ごっこで競うのだ。隠れている、はるたんを探しつつ。
「あとは他の高校と、大差ないですわね」
「ええ。公式ルールに則って、競技します。では勝った後のご要望を、お聞かせ願えますか?」
「この学園をちょうだいいたしたく」
ほら来た。
やけにピリビリ来ると思っていたんだよなあ。
「よろしい。では、我々が勝ったら、ダンジョンに必要な備品をください。ウチは古のダンジョンゆえ、最新鋭の設備には慣れていませんので」
「はい。ご自由に」
「そんな、軽々しくお返事なさって、大丈夫なので?」
「ええ。相手にとって不足はございません。金盞花校長のお孫さん。平民とはいえ、『ダンジョン飯店』の社長令嬢でいらっしゃる七星さんと、戦えるなんて」
そこまで調べてやがるってか。
「社長令嬢ーつっても、あたしはただの看板娘だけどな、オホホー」
わざとらしく、あたしは高笑いをする。
「いえ。立派ですわ。ですが、我々だって負けてはおりません。我が巳柳も、精鋭揃い。必ず勝利を致します」
「じゃあ、はるたんが隠れるからちょっと待ってな」
「三分間ですわよね。お待ちしております」
はるたんが旧校舎に入っていき、玄関を閉める。
相手側も、作戦会議を始めたようだ。
アナウンスを知らせるチャイムが鳴る。
『金盞花 晴子、ご用意できました。これよりダンジョンに入ってください』
ダンジョン【ユリ園】の玄関が、ひとりでに開いた。
[ダンジョンの攻略が、開始されました。ダンジョンの入口を、封鎖いたします]
旧校舎型ダンジョン:【ユリ園】の玄関が、閉じた。他の出入り口も、塞がれる。
[なお、ダンジョンマスター:【金盞花 晴子】を見つけだだけでは、ダンジョンを出られません]
脱出の方法は、二つ。このダンジョンに三つある【チェックポイント】に設置された魔法陣を、破壊すること。
いうのは簡単だが、そこにははるたんが設置した魔物が鎮座している。
校内アナウンスが、そう説明した。
[もしくは、ダンジョン【ユリ園】の【キラー】、七星 洲桃を倒してください。それで、ダンジョン出口が開きます]
つまりあたしを倒せば、魔法陣を壊さなくてもダンジョンの扉は開く。
[制限時間は一時間です。それでは、スタート]
試合開始を告げる、ブザーが鳴った。
「おっしゃあ、気合い入れていくぞオラア!」
さっきまでの清楚お嬢様は、どこへ行ったのか。リーダーである愚地 三澄の口調が変わった。
こいつも、ダンジョンは入ると人格が変わるタイプか。
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