63 / 77
第七章 魔の高山エリア! 幼女はダウンサイズする!(うちは最強の生命体になりたいわけやないんよね~
第63話 幼女、本命エリアに殴り込む
しおりを挟む
どおりで、おかしいと思っていた。
あそこまでの仕掛けなら、トラップだろうと。
やはり、抜け穴はあったのだ。
[【高山エリア】の裏面、【超高山エリア】に突入しました。このエリアボスを倒すことにより、すべての高山エリアを制覇したことになります]
ほらあ。
[ちなみに、超高山エリアの支配者【大天狗《エンシェント・イーストエルフ》】の強さは、イーストエルフの三〇倍です]
わお。
天狗《イーストエルフ》二〇匹倒すより、大変やんけ。
「どないなっとんねん」
とはいえ、二〇体倒すために高山を登るより楽だろう。高山一つだけ登って攻略するほうが、退屈しなくて済みそうだ。
「アトキン、現れましたよ」
『先生、お気をつけて』
今回は、なにがあるかわからない。
クゥハや、フェアリードローンからカニエ、ゴーレムを遠隔操作するメフティも連れている。
これだけでも、まだ不安が残った。
それくらい、警戒している。
「ほほう。久々の客人と思えば、ダゴンの奴ら……ではないな」
全身メカメカしい、ややマッチョ気味のイーストエルフが、大木の切り株にあぐらをかいて座っていた。
これまでの魔物と違い、ちゃんとした言葉遣いである。
「下等生物が、よくも瘴気の溢れるこのテネブライに入れたものだ。何用か?」
「あんたをシバキに来た」
「シバく……ほほう。我を討伐に参ったというわけか」
「言葉がわかるんやな?」
「だいたいのニュアンスを読み取っておる」
「ほな聞くけど、なんであんたらは、全身機械なん?」
「イーストエルフ族は、テネブライや外界との環境に適応できるよう、全身を金属で改造しておる」
有機体の装備で固めた【海洋エリア】のダゴンとは、まったく逆の発想だな。巨大戦艦は金属を使っていたが、ヤツらは七割がた有機生命体で、全身を作り変えていた。
「おかげで、無敵の力を手に入れた。これなら他のエリアにも侵攻できると思って負ったが、お主たちが来た。下等生物ながら、我々の侵攻を妨害するとは」
まだ、ウチらを下等生物呼ばわりするか。
「だが、その快進撃も終りを迎える。我相手に、それだけの軍勢で挑むことを後悔するがいい」
「お前こそ、イーストエルフ全員、連れてこい。お前一人では、しょうもない」
そう。しょうもないのは、事実だ。
「予定変更や。あんたらは、手を出さんでええからな」
こんなやつ一人を倒しても、なにも面白くない。
もっと悲惨な状況が必要だ。
ウチはさらに、自分を追い込む。
「フォフォフォ。面白い。ならば我がしもべすべてを相手にするがよい!」
大量のイーストエルフが、こちらに飛んできた。
「アトキン、大丈夫なんですか? あのすばしっこいヤツラが相手だと、邪神ビームだってまともに当たらないじゃないですか」
「ええんや。これくらいの敵と戦わんと、次のエリアで苦戦してまうかもしれんやろ?」
ウチがいうと、大天狗の身体がさらに膨れ上がる。イーストエルフを数体、体内に取り込んだのだ。
「貴様に次はない! 死ね!」
「【邪神ショット】、誘爆!」
攻撃させるスキすら与えず、ウチはイーストエルフ共に邪神ショットを見舞った。
撃墜されたエルフが吹っ飛び、身体を集団にぶつける。
これなら、群れていても仕方がない。密集してるほうが悪いのだ。
「死ぬんは、お前や。大天狗」
あそこまでの仕掛けなら、トラップだろうと。
やはり、抜け穴はあったのだ。
[【高山エリア】の裏面、【超高山エリア】に突入しました。このエリアボスを倒すことにより、すべての高山エリアを制覇したことになります]
ほらあ。
[ちなみに、超高山エリアの支配者【大天狗《エンシェント・イーストエルフ》】の強さは、イーストエルフの三〇倍です]
わお。
天狗《イーストエルフ》二〇匹倒すより、大変やんけ。
「どないなっとんねん」
とはいえ、二〇体倒すために高山を登るより楽だろう。高山一つだけ登って攻略するほうが、退屈しなくて済みそうだ。
「アトキン、現れましたよ」
『先生、お気をつけて』
今回は、なにがあるかわからない。
クゥハや、フェアリードローンからカニエ、ゴーレムを遠隔操作するメフティも連れている。
これだけでも、まだ不安が残った。
それくらい、警戒している。
「ほほう。久々の客人と思えば、ダゴンの奴ら……ではないな」
全身メカメカしい、ややマッチョ気味のイーストエルフが、大木の切り株にあぐらをかいて座っていた。
これまでの魔物と違い、ちゃんとした言葉遣いである。
「下等生物が、よくも瘴気の溢れるこのテネブライに入れたものだ。何用か?」
「あんたをシバキに来た」
「シバく……ほほう。我を討伐に参ったというわけか」
「言葉がわかるんやな?」
「だいたいのニュアンスを読み取っておる」
「ほな聞くけど、なんであんたらは、全身機械なん?」
「イーストエルフ族は、テネブライや外界との環境に適応できるよう、全身を金属で改造しておる」
有機体の装備で固めた【海洋エリア】のダゴンとは、まったく逆の発想だな。巨大戦艦は金属を使っていたが、ヤツらは七割がた有機生命体で、全身を作り変えていた。
「おかげで、無敵の力を手に入れた。これなら他のエリアにも侵攻できると思って負ったが、お主たちが来た。下等生物ながら、我々の侵攻を妨害するとは」
まだ、ウチらを下等生物呼ばわりするか。
「だが、その快進撃も終りを迎える。我相手に、それだけの軍勢で挑むことを後悔するがいい」
「お前こそ、イーストエルフ全員、連れてこい。お前一人では、しょうもない」
そう。しょうもないのは、事実だ。
「予定変更や。あんたらは、手を出さんでええからな」
こんなやつ一人を倒しても、なにも面白くない。
もっと悲惨な状況が必要だ。
ウチはさらに、自分を追い込む。
「フォフォフォ。面白い。ならば我がしもべすべてを相手にするがよい!」
大量のイーストエルフが、こちらに飛んできた。
「アトキン、大丈夫なんですか? あのすばしっこいヤツラが相手だと、邪神ビームだってまともに当たらないじゃないですか」
「ええんや。これくらいの敵と戦わんと、次のエリアで苦戦してまうかもしれんやろ?」
ウチがいうと、大天狗の身体がさらに膨れ上がる。イーストエルフを数体、体内に取り込んだのだ。
「貴様に次はない! 死ね!」
「【邪神ショット】、誘爆!」
攻撃させるスキすら与えず、ウチはイーストエルフ共に邪神ショットを見舞った。
撃墜されたエルフが吹っ飛び、身体を集団にぶつける。
これなら、群れていても仕方がない。密集してるほうが悪いのだ。
「死ぬんは、お前や。大天狗」
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


異世界に転生したもののトカゲでしたが、進化の実を食べて魔王になりました。
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
異世界に転生したのだけれど手違いでトカゲになっていた!しかし、女神に与えられた進化の実を食べて竜人になりました。
エブリスタと小説家になろうにも掲載しています。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる