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第三章 幼女は邪神として崇拝される(愛弟子よ、これがお前の師匠や
第18話 幼女、弟子と交渉
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「アトキン先生、ひとまず、こちらからの要望をお伝えします」
「なんでも言うてや」
「テネブライの土や作物など、生態系に関する資料を分けていただきたく」
カニエいわく、研究材料を採取して、テネブライの調査をしたいという。動物はどれくらいデカいのか、果実や草などは食べて大丈夫なのかなど。
「なんぼでも、持っていってや。ただ、安全やないで。その辺は、あんたもわきまえてるとは思うけど」
うっかり足を踏み入れた魔女が、一瞬で老化したような場所だ。ウチはなんとか幼女邪神として復活して、生き延びているが、カニエにそんなマネをさせるわけにはいかない。
「ありがとうございます。その代わり、アトキン先生。ひとまず、この地に足りないものとかはありますか?」
「家畜! 牛豚鶏! とりあえず!」
カニエは、「手配します」と告げた。よし。これでジビエ以外の肉が食える。家畜も手に入れて、農作業の効率も上がるだろう。
それにしても、よく三〇年もジビエでガマンできたなと。
「ほんで、商業・交易の許可証をもらいたい」
テネブライにも、店はある。今は村人との間でしか、取引はなかった。それでは、いつまでもこの村は発展しない。外貨を積極的に取り入れ、外界と接触する必要がある。
その一歩として、セルバンデスと交易できれば。
「わかりました。商業ギルドに掛け合ってみましょう」
よっしゃ。これで外貨が手に入れば、めっけもんだ。
となると、もっと店としての設備を整えねば。
ン? ちょっと待て。
「えらい、決断が早くない?」
「あなたとの……というか、テネブライ地区責任者との交渉は、国王から一任されております」
そんなもんなのか?
「テネブライの責任者が、ウチやって気づいていないやろ? セルバンデスは」
「たしかにそうです。が、どこか感じるところがあるんではないですかね? でなければ、わたし一人を交渉役として派遣しませんよ」
「たしかに、せやな」
この場合、王子がついてきても、おかしくないところだ。
もしかすると、国王はウチがテネブライに乗り込んだことを、知っているのかもしれない。
カニエから話を聞いている限り、ウチの技術を軍事利用する気なんてないと思うが。
ないな。軍事転用したくても、ウチの魔法は特殊すぎる。活用できないのだ。たとえできたとしても、魔力量が多すぎて持続しない。
「それと、わたしも森の中へ入りたいと」
「うーん、それは許可できへんな」
ウチは、首を振った。
「そう言われると思いました」
「まああんたやったら、ウチみたいに第二のボディを作って魂を転送させてテネブライに潜り込む! なんてアホなマネはせんやろ」
「メンターが率先して、沼にハマってくださっていますからね」
カニエは、うちの研究も手伝ってくれるみたいだ。
頼もしい助手がいて、心強い。
「実は、こういうものを開発したので」
カニエはアイテムボックスから、スイカサイズの白くて楕円形の物体を取り出した。一見すると、恐竜のタマゴみたいな感じである。
「なんや。それは?」
「まあ、見ていてください。さっき先生が言っていた、わたしの第二ボディです」
タマゴが起動した。手足を思わせる突起が出現し、二足歩行で立つ。顔の部分には細長い鉄板が出現し、顔文字が浮かんでいた。タブレットかな?
「これは?」
一見すると、ロボットペットのようだが? それにしては二本足というのはおかしい。
「テネブライ調査用の、ゴーレムです。あなたに製法を教わってから、自分でも作ってみたのですよ」
ウチの前世を聞いただけで、ここまで再現できるのか。しかも近未来っぽい。こんなことまでできるとは。
やはり、カニエは天才だ。
「どうやって動かすねん?」
「この鉄板に、ゴーレムが見た光景を映し出すんです。リアルタイムで」
カニエが、薄い鉄板を手にした。角を丸く切った形状や画面の大きさなど、まさしくタブレットに近い。
高速レベルで写真を取って、それを常に転送しているのか。手間はかかるが、まあ異世界の技術ならこれが限界か。
「わたしは生身で、直接テネブライには入れませんからね。このアバターを操作して、森の中へ調査しようかと」
合理的な、カニエらしい発想だ。
対してウチは体験主義者なため、自分の足で踏み込まんと気がすまない。ドローンを飛ばして映像でガマンするなど、できないのである。
カニエはその辺りは、ちゃんと考えているようだ。自分の身を犠牲にしないのも、家庭をもっているからだろう。
ウチは、家族がいないからな。いくらでも、リスクを取れる。自分の身体すら、平気で神に差し出すくらいだし。
「でも、ええんか? 国の公務とかもあるやん?」
「娘の手が離れたので、多少のムチャはききます。国には王子がいればいいので、いざとなったら第二皇太子妃もいますから」
お妃様はもう、気楽なものらしい。
「ゴハンを獲ってきましたよー」
クゥハが、大量のウサギとイノシシを狩猟してきた。
「試運転は、明日でええかな?」
「はい。参りましょう」
ウチらはさっそく、食事を開始する。
騎士たちには外で、村人とバーベキューや酒盛りをしてもらう。
ウチら三人は、「今後の打ち合わせがあるから」と、自室の庭で食べることにした。
豪快に、カニエがジビエ肉にかぶりつく。
貴族・王族が見たら、卒倒する光景だろう。騎士たちにも、この状況は見せていない。
幼少期から、カニエはこんな食い方だ。テーブルマナーは侯爵から教わっているが、ウチの前では絶対にやらない。ムシャムチャとかっ食らう。
ウチもたくさん食べる子は好きなので、久々に楽しんでいる。
「おいしいです。毎日こんなおいしいものを食べてらして?」
口の周りを脂まみれにしながら、カニエが手に持っているイノシシ肉を指差す。
「これは、特別脂が乗っているんですよ」
自分の腕ではなく、イノシシがウマいのだと、クゥハは謙遜した。
そんなわけない。クゥハの料理スキルが高いのだ。
「すばらしいです。下処理が完璧で、まったく臭みがないですね」
「魔法でチャチャッと、処理しただけですよ」
「その魔法が、すごいんですよ。普通、魔法なんかで雑食動物の臭さは取れませんから」
カニエとクゥハが、魔法談義を始める。とても、かつて戦った敵の親族との会話とは思えない。お互いの知識を、惜しげもなく交換し合う。
「野ウサギのシチューも、たまりませんねぇ」
ウチは、これは売り物にしていいくらいだと考えていた。冒険者用の宿舎を建てるなら、宿の食事として提供してもいいくらいである。
「村の人たちが、懸命に作った作物ですからね」
「はい。優しい味です。こういうガッツリしたお食事って、王家では食べられなくて」
カニエは昔から王族のシャレた料理より、ウチが作る雑なメシを好んだ。前日の余り物を煮詰めただけの雑炊すら、カニエ一人で平らげる。
普段は几帳面で完璧主義だが、いざ食事となるとタガが外れるようだ。
続いて、風呂である。久々に、弟子と一緒だ。
クゥハは遠慮していたが、この際だからとウチが誘った。二人はすぐに、意気投合したっぽい。なので、もっと仲良くしてもらいたかった。
「もしかすると、我が侯爵家よりも快適な生活を送っているかもしれませんね」
「そうなんですか?」
「我がゴズリング侯爵家にも、お風呂はありました。アトキン先生が作ってくれたんですよね。自分用だからって、ひときわでっかいお風呂を」
カニエが、両手をバッと広げた。
やはりである。四〇を過ぎても、カニエの胸は立派に成長していた。どんな生活をすれば、あんなたゆたゆになれるのか。
「でも、ここはそれ以上に大きいですね。土地に余裕があるからですかね」
「ワタシの背が、高いからでしょう。高身長なので、狭いお風呂だと圧迫感がありまして」
いやあもう、最高すぎる一日だ。
大きくなった弟子と、豪剣士のお隣さんのハダカを拝めるとは。
とはいえ、まさか数日後にあんな侵入者が現れるとは……。
「なんでも言うてや」
「テネブライの土や作物など、生態系に関する資料を分けていただきたく」
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「なんぼでも、持っていってや。ただ、安全やないで。その辺は、あんたもわきまえてるとは思うけど」
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「ありがとうございます。その代わり、アトキン先生。ひとまず、この地に足りないものとかはありますか?」
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カニエは、「手配します」と告げた。よし。これでジビエ以外の肉が食える。家畜も手に入れて、農作業の効率も上がるだろう。
それにしても、よく三〇年もジビエでガマンできたなと。
「ほんで、商業・交易の許可証をもらいたい」
テネブライにも、店はある。今は村人との間でしか、取引はなかった。それでは、いつまでもこの村は発展しない。外貨を積極的に取り入れ、外界と接触する必要がある。
その一歩として、セルバンデスと交易できれば。
「わかりました。商業ギルドに掛け合ってみましょう」
よっしゃ。これで外貨が手に入れば、めっけもんだ。
となると、もっと店としての設備を整えねば。
ン? ちょっと待て。
「えらい、決断が早くない?」
「あなたとの……というか、テネブライ地区責任者との交渉は、国王から一任されております」
そんなもんなのか?
「テネブライの責任者が、ウチやって気づいていないやろ? セルバンデスは」
「たしかにそうです。が、どこか感じるところがあるんではないですかね? でなければ、わたし一人を交渉役として派遣しませんよ」
「たしかに、せやな」
この場合、王子がついてきても、おかしくないところだ。
もしかすると、国王はウチがテネブライに乗り込んだことを、知っているのかもしれない。
カニエから話を聞いている限り、ウチの技術を軍事利用する気なんてないと思うが。
ないな。軍事転用したくても、ウチの魔法は特殊すぎる。活用できないのだ。たとえできたとしても、魔力量が多すぎて持続しない。
「それと、わたしも森の中へ入りたいと」
「うーん、それは許可できへんな」
ウチは、首を振った。
「そう言われると思いました」
「まああんたやったら、ウチみたいに第二のボディを作って魂を転送させてテネブライに潜り込む! なんてアホなマネはせんやろ」
「メンターが率先して、沼にハマってくださっていますからね」
カニエは、うちの研究も手伝ってくれるみたいだ。
頼もしい助手がいて、心強い。
「実は、こういうものを開発したので」
カニエはアイテムボックスから、スイカサイズの白くて楕円形の物体を取り出した。一見すると、恐竜のタマゴみたいな感じである。
「なんや。それは?」
「まあ、見ていてください。さっき先生が言っていた、わたしの第二ボディです」
タマゴが起動した。手足を思わせる突起が出現し、二足歩行で立つ。顔の部分には細長い鉄板が出現し、顔文字が浮かんでいた。タブレットかな?
「これは?」
一見すると、ロボットペットのようだが? それにしては二本足というのはおかしい。
「テネブライ調査用の、ゴーレムです。あなたに製法を教わってから、自分でも作ってみたのですよ」
ウチの前世を聞いただけで、ここまで再現できるのか。しかも近未来っぽい。こんなことまでできるとは。
やはり、カニエは天才だ。
「どうやって動かすねん?」
「この鉄板に、ゴーレムが見た光景を映し出すんです。リアルタイムで」
カニエが、薄い鉄板を手にした。角を丸く切った形状や画面の大きさなど、まさしくタブレットに近い。
高速レベルで写真を取って、それを常に転送しているのか。手間はかかるが、まあ異世界の技術ならこれが限界か。
「わたしは生身で、直接テネブライには入れませんからね。このアバターを操作して、森の中へ調査しようかと」
合理的な、カニエらしい発想だ。
対してウチは体験主義者なため、自分の足で踏み込まんと気がすまない。ドローンを飛ばして映像でガマンするなど、できないのである。
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ウチは、家族がいないからな。いくらでも、リスクを取れる。自分の身体すら、平気で神に差し出すくらいだし。
「でも、ええんか? 国の公務とかもあるやん?」
「娘の手が離れたので、多少のムチャはききます。国には王子がいればいいので、いざとなったら第二皇太子妃もいますから」
お妃様はもう、気楽なものらしい。
「ゴハンを獲ってきましたよー」
クゥハが、大量のウサギとイノシシを狩猟してきた。
「試運転は、明日でええかな?」
「はい。参りましょう」
ウチらはさっそく、食事を開始する。
騎士たちには外で、村人とバーベキューや酒盛りをしてもらう。
ウチら三人は、「今後の打ち合わせがあるから」と、自室の庭で食べることにした。
豪快に、カニエがジビエ肉にかぶりつく。
貴族・王族が見たら、卒倒する光景だろう。騎士たちにも、この状況は見せていない。
幼少期から、カニエはこんな食い方だ。テーブルマナーは侯爵から教わっているが、ウチの前では絶対にやらない。ムシャムチャとかっ食らう。
ウチもたくさん食べる子は好きなので、久々に楽しんでいる。
「おいしいです。毎日こんなおいしいものを食べてらして?」
口の周りを脂まみれにしながら、カニエが手に持っているイノシシ肉を指差す。
「これは、特別脂が乗っているんですよ」
自分の腕ではなく、イノシシがウマいのだと、クゥハは謙遜した。
そんなわけない。クゥハの料理スキルが高いのだ。
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ウチは、これは売り物にしていいくらいだと考えていた。冒険者用の宿舎を建てるなら、宿の食事として提供してもいいくらいである。
「村の人たちが、懸命に作った作物ですからね」
「はい。優しい味です。こういうガッツリしたお食事って、王家では食べられなくて」
カニエは昔から王族のシャレた料理より、ウチが作る雑なメシを好んだ。前日の余り物を煮詰めただけの雑炊すら、カニエ一人で平らげる。
普段は几帳面で完璧主義だが、いざ食事となるとタガが外れるようだ。
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クゥハは遠慮していたが、この際だからとウチが誘った。二人はすぐに、意気投合したっぽい。なので、もっと仲良くしてもらいたかった。
「もしかすると、我が侯爵家よりも快適な生活を送っているかもしれませんね」
「そうなんですか?」
「我がゴズリング侯爵家にも、お風呂はありました。アトキン先生が作ってくれたんですよね。自分用だからって、ひときわでっかいお風呂を」
カニエが、両手をバッと広げた。
やはりである。四〇を過ぎても、カニエの胸は立派に成長していた。どんな生活をすれば、あんなたゆたゆになれるのか。
「でも、ここはそれ以上に大きいですね。土地に余裕があるからですかね」
「ワタシの背が、高いからでしょう。高身長なので、狭いお風呂だと圧迫感がありまして」
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