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第三章 領土拡大と、崖の下の難関ダンジョン
第30話 世界の裏側、再び
しおりを挟む飯田橋の次は、両替商の旦那の掛川が白妙を召した。
座敷に上がり、挨拶をし、掛川が静かに酒と料理を楽しむ前で、白妙は弟たちの助けを借りて、渾身の思いを込め、舞い歌った。
掛川はそれを見て、大きくうなずいたり、手を打ったりした。
一通り終わると白妙をそばに召し、酌をさせた。
まだ慣れぬ手つきで神妙な表情をし酒を注ぐ白妙をじっくり見ていた。
その視線に気がつくと、白妙は頬を染めた。
「すみません。
まだ慣れておりませんで」
「かまわないよ。
陰間になってから日が浅い。
そういう初々しい動きも愛らしいよ」
「お恥ずかしい限りです」
「すぐに慣れるよ。
嬉しいような、惜しいような、そんな気分だがね」
「そうなのですか」
「そういうのを愛でる輩もいるということだよ。
たどたどしい仕草が可愛らしくて仕方がない。
私は白妙の初々しさも、先で見られるであろう慣れた所作もきっと好きだよ」
「ありがとうございます」
ぽっと顔中を赤らめ、白妙は頭を下げた。
「ところで、今日の着物は誰が選んだんだい」
茄子紺の着物は紅葉と桜の織模様が入っていて、光の加減で秋と春とが浮き出て見えた。
それに縞の粋な帯を結び、髪の挿物は全て銀細工であった。
「うちの番頭と相談して、旦那様がお好きだと思いまして」
これまでは華やかな着物だったのに、今日はいらないものを削ぎ落した随分大人っぽい様子であった。
「お気に召しませんでしたか」
「いや、嬉しいよ。
ただ、おまえにはまだ早いと思う」
幼さがたっぷりと残る白妙にしては粋すぎた。
しかしその分、目元と唇の紅が引き立ち、白妙の内側にある大人の色気が漏れ出ていた。
「私の好みより、おまえが好きな着物を着ておいで。
どんな白妙でも私はおまえを好いているよ」
「はい」
「似合っていない、とは言っていないから、そこは誤解しないでおくれ」
「はい」
「幼さがなかったら、このまま地獄に落ちてもかまわないと思ってしまいそうなほど、この着物を着たおまえの色香は強烈なんだ」
「まぁ、恐い」
掛川は白妙の手を取り、膝の上でぎゅっと握った。
白妙は掛川に寄り添った。
掛川は弟たちに控えの間に下がるように言った。
弟たちの姿が消えると、控えの間で歓声が上がった。
不思議そうに控えの間に視線をやった白妙に、掛川が滅多に目にすることのない舶来の菓子を用意させたことを話すと、「ありがとうございます」と白妙は礼を言った。
「もちろん、おまえのもあるよ。
帰りに持って帰るといい」
「はい」
「さ、おいで」
掛川は立ち上がり、白妙の手を引いて次の間へ歩いていった。
緋色の褥のそばまで来ると、掛川は帯を解いてやった。
それからは「自分でしなさい」と言い、掛川も羽織を脱ぎ、角帯を解き始めた。
白妙も腰紐を自分で引き抜き、茄子紺の着物と長襦袢を脱いだ。
二人とも肌襦袢《はだじゅばん》になると、掛川は白妙の白足袋も脱がし、褥の上に寝かせ、自分もその横に横たわった。
そして、自分の懐に白妙を入れ、あやすように柔らかく肩をたたいた。
白妙は源蔵とのことを思い出し、口の端を緩めにへらと笑った。
肩への振動が心地よかった。
思い切り息を吸い込むと、掛川の香と共に煙管の匂いもした。
思わずうとうととしていたのにはっとし、白妙は体を震わせた。
「どうした」
温かい掛川の声がした。
「すみません。
眠ってしまいそうになりました」
「それでもいいよ」
「旦那様…?」
自分の体も差し出すのが陰間の務めだと思っていたので、掛川の言葉に驚いた。
「なにか粗相を…」
「いや、違うよ。
おまえが心地よさそうに眠っていたから、このまま眠ってもいいと思ったんだ」
「……」
自分に何か足りなかったのではないか、と不安になり言葉を失う白妙の手首を取ると、掛川は自分の股間に導いた。
肌襦袢の上から握らされたのは、掛川の立派な木であった。
これまで触れた中でも一番太い。
「おまえに魅力がないとは思っていないよ。
これでわかるだろう」
「旦那様ぁ」
「目が覚めたなら眠らなくてもいいかな」
白妙はうなずき、上半身を起こした。
そして掛川の足の方に下がり、そっと肌襦袢の合わせに小さな手を入れ、そそり立つ木を取り出した。
両手でそっと包み、先に仔猫の舌を伸ばしぺろりと舐めた。
くっと掛川が反応したのを確認し、またぺろりぺろりと舐め、次は口を開けしゃぶった。
それから紅時雨に習ったように咥えて、首を上下するように吸いながら出し入れし、ふんわりとその下の玉を揉み込んだ。
口の中で掛川の木はむくむくと大きくなっていき、潮水の味は濃く白妙の口の中に広がっていった。
口から木が引き抜かれると、掛川は自分のも白妙のも肌襦袢を脱がし、そして横にした白妙の爪先を掴むとおもむろに口に含み、ねぶった。
指の間にも丁寧に舌が入っていく。
初めての感覚に、白妙は小さな声を上げ、体をくねらせる。
そうしながら、掛川は渦桜の液で濡れた指を白妙の淵に出し入れし始めた。
両足を高く上げ、横に開く。
掛川の指が出入りする白妙の濡れた淵が赤い行灯《あんどん》の光に照らされてよく見えた。
「旦那様ぁ、あ、あ、あ」
掛川は白妙の唇を吸った。
白妙は掛川の肩をぎゅっと掴んだ。
それを合図にしたかのように、木が淵に沈み始めた。
木はあまりに太かった。
白妙の淵はこれ以上ないくらいに広がった。
じりじりと挿し込まれ、やがてぱちゅんと音がした。
一番太いところが入った。
「ふぅんっ」
白妙が声を上げた。
掛川は白妙に覆いかぶさるように正面から抱いた。
細い肩を抱きしめ、赤い唇から「旦那様」と自分を呼ぶ声がこぼれるのを見ながら抱いた。
一度木液を白妙の淵に放つと、今度は白妙をうつ伏せにし、尻を高く上げさせ腰を抱え再び貫いた。
ぴたりと白妙の背中に腹をつけ、白妙の腹や胸をまさぐりながら腰を打ちつける。
そして白妙が体をよじり始めると、ふるふると立ち上がってきた白妙の小枝に指を伸ばした。
「あっ、だめえっだめえええっ」
白妙はこらえることができず、まだ薄い木液を放った。
「早いな」
白妙は恥ずかしくて体中を赤くした。
「まだ慣れてなくて…
に、二度目です」
「一度目はいつ?」
掛川は優しく問う。
「水揚げのときに…」
「ああ、御衣黄のご隠居のときか。
手荒なことをされなかったかい。
あの人は趣味人のせいか、何を考えているのかわからない得体の知れないことばかりだからね」
「はい」
白妙は後ろに御衣黄、前に源蔵、横に紅時雨がいた異常な時間を思い出したが、口には出さなかった。
「ということは、飯田橋は自分ばかり気持ちよくなった、というわけか」
「いえ、そんな」
「白妙、私は自分だけ気持ちよくなるのは嫌いなんだよ。
おまえにも気持ちよくなってほしい。
声が上がるなら素直に出してほしいし、体が動くのなら素直に動かしてほしい」
そして再び、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「ふううっ」
「しまいには白妙から私を欲してもらいたいね。
もっともっととねだられたい。
だから」
ぐんと木を奥に穿ち、手を前にやると白妙の小枝もゆるゆるとこすり始めた。
「やああっ、旦那様ぁ、両方は」
「気持ちいいだろう」
「ふっ、ん、ん。
気持ち…いい……」
「いい子だ。
もっと気持ちよくさせてあげる」
すぐに二人は木液を放った。
横たわる掛川の上に跨り、淵には木が深く刺さったまま、白妙は腰を揺らしていた。
「はあああっ、旦那様あっ」
「いいよ、白妙」
「んっ、気持ち、い…」
「私もだよ、白妙」
掛川の手は白妙の腰を支え、もう一つは胸の桜を愛おしそうにいじっていた。
桜はすぐに桃のように色づいた。
白妙が耐えられず身を倒すと、掛川は口を吸い、そして白妙の体を抱え込むと上下を反対にした。
そして白妙の足を大きく開かせ、垂直に木を穿った。
「やっ、そんな奥…っ、はっ」
掛川が小枝にも手を伸ばすと、またすぐに木液を出した。
出すたびに木液の白は濃くなっていった。
そしてまた、掛川も真っ白な木液を白妙の淵の奥底に放ったが、淵は溢れ、尻を伝って流れていった。
座敷に上がり、挨拶をし、掛川が静かに酒と料理を楽しむ前で、白妙は弟たちの助けを借りて、渾身の思いを込め、舞い歌った。
掛川はそれを見て、大きくうなずいたり、手を打ったりした。
一通り終わると白妙をそばに召し、酌をさせた。
まだ慣れぬ手つきで神妙な表情をし酒を注ぐ白妙をじっくり見ていた。
その視線に気がつくと、白妙は頬を染めた。
「すみません。
まだ慣れておりませんで」
「かまわないよ。
陰間になってから日が浅い。
そういう初々しい動きも愛らしいよ」
「お恥ずかしい限りです」
「すぐに慣れるよ。
嬉しいような、惜しいような、そんな気分だがね」
「そうなのですか」
「そういうのを愛でる輩もいるということだよ。
たどたどしい仕草が可愛らしくて仕方がない。
私は白妙の初々しさも、先で見られるであろう慣れた所作もきっと好きだよ」
「ありがとうございます」
ぽっと顔中を赤らめ、白妙は頭を下げた。
「ところで、今日の着物は誰が選んだんだい」
茄子紺の着物は紅葉と桜の織模様が入っていて、光の加減で秋と春とが浮き出て見えた。
それに縞の粋な帯を結び、髪の挿物は全て銀細工であった。
「うちの番頭と相談して、旦那様がお好きだと思いまして」
これまでは華やかな着物だったのに、今日はいらないものを削ぎ落した随分大人っぽい様子であった。
「お気に召しませんでしたか」
「いや、嬉しいよ。
ただ、おまえにはまだ早いと思う」
幼さがたっぷりと残る白妙にしては粋すぎた。
しかしその分、目元と唇の紅が引き立ち、白妙の内側にある大人の色気が漏れ出ていた。
「私の好みより、おまえが好きな着物を着ておいで。
どんな白妙でも私はおまえを好いているよ」
「はい」
「似合っていない、とは言っていないから、そこは誤解しないでおくれ」
「はい」
「幼さがなかったら、このまま地獄に落ちてもかまわないと思ってしまいそうなほど、この着物を着たおまえの色香は強烈なんだ」
「まぁ、恐い」
掛川は白妙の手を取り、膝の上でぎゅっと握った。
白妙は掛川に寄り添った。
掛川は弟たちに控えの間に下がるように言った。
弟たちの姿が消えると、控えの間で歓声が上がった。
不思議そうに控えの間に視線をやった白妙に、掛川が滅多に目にすることのない舶来の菓子を用意させたことを話すと、「ありがとうございます」と白妙は礼を言った。
「もちろん、おまえのもあるよ。
帰りに持って帰るといい」
「はい」
「さ、おいで」
掛川は立ち上がり、白妙の手を引いて次の間へ歩いていった。
緋色の褥のそばまで来ると、掛川は帯を解いてやった。
それからは「自分でしなさい」と言い、掛川も羽織を脱ぎ、角帯を解き始めた。
白妙も腰紐を自分で引き抜き、茄子紺の着物と長襦袢を脱いだ。
二人とも肌襦袢《はだじゅばん》になると、掛川は白妙の白足袋も脱がし、褥の上に寝かせ、自分もその横に横たわった。
そして、自分の懐に白妙を入れ、あやすように柔らかく肩をたたいた。
白妙は源蔵とのことを思い出し、口の端を緩めにへらと笑った。
肩への振動が心地よかった。
思い切り息を吸い込むと、掛川の香と共に煙管の匂いもした。
思わずうとうととしていたのにはっとし、白妙は体を震わせた。
「どうした」
温かい掛川の声がした。
「すみません。
眠ってしまいそうになりました」
「それでもいいよ」
「旦那様…?」
自分の体も差し出すのが陰間の務めだと思っていたので、掛川の言葉に驚いた。
「なにか粗相を…」
「いや、違うよ。
おまえが心地よさそうに眠っていたから、このまま眠ってもいいと思ったんだ」
「……」
自分に何か足りなかったのではないか、と不安になり言葉を失う白妙の手首を取ると、掛川は自分の股間に導いた。
肌襦袢の上から握らされたのは、掛川の立派な木であった。
これまで触れた中でも一番太い。
「おまえに魅力がないとは思っていないよ。
これでわかるだろう」
「旦那様ぁ」
「目が覚めたなら眠らなくてもいいかな」
白妙はうなずき、上半身を起こした。
そして掛川の足の方に下がり、そっと肌襦袢の合わせに小さな手を入れ、そそり立つ木を取り出した。
両手でそっと包み、先に仔猫の舌を伸ばしぺろりと舐めた。
くっと掛川が反応したのを確認し、またぺろりぺろりと舐め、次は口を開けしゃぶった。
それから紅時雨に習ったように咥えて、首を上下するように吸いながら出し入れし、ふんわりとその下の玉を揉み込んだ。
口の中で掛川の木はむくむくと大きくなっていき、潮水の味は濃く白妙の口の中に広がっていった。
口から木が引き抜かれると、掛川は自分のも白妙のも肌襦袢を脱がし、そして横にした白妙の爪先を掴むとおもむろに口に含み、ねぶった。
指の間にも丁寧に舌が入っていく。
初めての感覚に、白妙は小さな声を上げ、体をくねらせる。
そうしながら、掛川は渦桜の液で濡れた指を白妙の淵に出し入れし始めた。
両足を高く上げ、横に開く。
掛川の指が出入りする白妙の濡れた淵が赤い行灯《あんどん》の光に照らされてよく見えた。
「旦那様ぁ、あ、あ、あ」
掛川は白妙の唇を吸った。
白妙は掛川の肩をぎゅっと掴んだ。
それを合図にしたかのように、木が淵に沈み始めた。
木はあまりに太かった。
白妙の淵はこれ以上ないくらいに広がった。
じりじりと挿し込まれ、やがてぱちゅんと音がした。
一番太いところが入った。
「ふぅんっ」
白妙が声を上げた。
掛川は白妙に覆いかぶさるように正面から抱いた。
細い肩を抱きしめ、赤い唇から「旦那様」と自分を呼ぶ声がこぼれるのを見ながら抱いた。
一度木液を白妙の淵に放つと、今度は白妙をうつ伏せにし、尻を高く上げさせ腰を抱え再び貫いた。
ぴたりと白妙の背中に腹をつけ、白妙の腹や胸をまさぐりながら腰を打ちつける。
そして白妙が体をよじり始めると、ふるふると立ち上がってきた白妙の小枝に指を伸ばした。
「あっ、だめえっだめえええっ」
白妙はこらえることができず、まだ薄い木液を放った。
「早いな」
白妙は恥ずかしくて体中を赤くした。
「まだ慣れてなくて…
に、二度目です」
「一度目はいつ?」
掛川は優しく問う。
「水揚げのときに…」
「ああ、御衣黄のご隠居のときか。
手荒なことをされなかったかい。
あの人は趣味人のせいか、何を考えているのかわからない得体の知れないことばかりだからね」
「はい」
白妙は後ろに御衣黄、前に源蔵、横に紅時雨がいた異常な時間を思い出したが、口には出さなかった。
「ということは、飯田橋は自分ばかり気持ちよくなった、というわけか」
「いえ、そんな」
「白妙、私は自分だけ気持ちよくなるのは嫌いなんだよ。
おまえにも気持ちよくなってほしい。
声が上がるなら素直に出してほしいし、体が動くのなら素直に動かしてほしい」
そして再び、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「ふううっ」
「しまいには白妙から私を欲してもらいたいね。
もっともっととねだられたい。
だから」
ぐんと木を奥に穿ち、手を前にやると白妙の小枝もゆるゆるとこすり始めた。
「やああっ、旦那様ぁ、両方は」
「気持ちいいだろう」
「ふっ、ん、ん。
気持ち…いい……」
「いい子だ。
もっと気持ちよくさせてあげる」
すぐに二人は木液を放った。
横たわる掛川の上に跨り、淵には木が深く刺さったまま、白妙は腰を揺らしていた。
「はあああっ、旦那様あっ」
「いいよ、白妙」
「んっ、気持ち、い…」
「私もだよ、白妙」
掛川の手は白妙の腰を支え、もう一つは胸の桜を愛おしそうにいじっていた。
桜はすぐに桃のように色づいた。
白妙が耐えられず身を倒すと、掛川は口を吸い、そして白妙の体を抱え込むと上下を反対にした。
そして白妙の足を大きく開かせ、垂直に木を穿った。
「やっ、そんな奥…っ、はっ」
掛川が小枝にも手を伸ばすと、またすぐに木液を出した。
出すたびに木液の白は濃くなっていった。
そしてまた、掛川も真っ白な木液を白妙の淵の奥底に放ったが、淵は溢れ、尻を伝って流れていった。
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